花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

自由と発想力。

2019-08-14 15:41:45 | 七五三
毎日暑い日が続いています
台風の進み具合も心配ですが、大きな被害が無いことを願うばかりです。

さてさて、先日スタジオ様でのお支度での事
お客様が持ち込まれたのはネットでレンタルされたアンティーク着物

アンティーク着物とは・・・
昭和初期以前に作られた着物(和服)のうち、 特に状態の良いものを指す。 大正ロマンや昭和モダンと呼ばれる花柄や幾何学模様、 アール・デコを意識したデザインなどが近年のレトロブームで再評価されている。by Wikipedia

参考までに、以前ご訪問したお客様が着られたアンティーク着物のお写真です。







スタジオのお客様が持ち込まれたお着物を広げてみると・・・

 これは何に使うの???  

というような、帯なのか帯揚げなのかしごきなのかわからない派手な柄の布が続々出てきます・・・
今回は7才と3才さんの1着ずつ持ち込まれたのですが、それぞれのお着物にものすごい長さの細長い布が通常より2-3本多く入っているんです

どこに何を使うのかわからず、お客様に確認すると・・・
お店のホームページのお写真を出してくれて、一緒に検証することに

写真が小さかったのもあり、細部がよくわからなかったものの、細い布は帯にしてもよいし、帯揚げやしごきに使ってもよさそうな雰囲気
自由素材????って感じなのかもしれません

わぉ これは着付け師の発想力が問われる展開
お客様とご相談しながら、組み合わせを考え、細長い布は兵児帯と同じように何本も重ねてひだモリモリの豪華な仕上がりとなりました

帯締めもこれまた凝っていてオールビーズ(すべてビーズでてきている紐)の重いタイプ
強く締めるとビーズが破損しそうで怖い上、非常にしまりが悪い難物
大人用なのか非常に長かったので飾り結びに・・・
その上、毛糸でできたカーテンの裾についていそうなポンポンの紐もあり、これも帯締めに使用・・・

大変なのは着物だけではなく、レンタルについてきた髪飾りにもびっくり
赤い実が数百個もまとまった、お子様の顔の半分くらいある、とてつもなく大きな飾り・・・というより単なる束になっているだけのもの
そして、もう1つの袋にはヘアピンがおまけ程度についている小さななお花がいっぱい詰まっていました。、

「自由に組み合わせて髪飾りに使用してください

との趣旨らしいです
こちらもお母様に画像を見せてもらい、髪飾りとして造られていない大きなお花達をどうにかこうにか髪から落ちないように付ける作業
とにかく、飾りが大きくて重いので付けるのに一苦労でした
お嬢様達がとてもお利口さんに座ってじっとしてくれていたのに助けられ無事に終了~


難しい小物使いに頭をフル回転させ2人を着付けた後は、さすがにぐったりお疲れモード

着付けは基本的に決まった小物や型があるので、わかりやすいのですが・・
今回のような自由な着付けはとても楽しくやりがいがある一方で、こちらの発想力や手腕が問われる事を改めて感じさせられました
ただ、どうしても素材が多く時間が普通の着付けよりかかってしまうので、出張の時のご依頼の場合、時間内に終わるかが少々心配な部分かもしれません。

とても興味深い着物の小物達だったので、ホームページを探してみましたが、見つからず・・・
お客様にレンタル会社さんのお名前を聞けばよかった

とりあえず、お客様には「可愛い~」と、とても喜んでいただたので、何よりです
アンティーク着物は最近の流行ではあるので、今後も遭遇することがあるかもしれません。
今回の経験が活かされればいいですね~
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