1000ピース 桜咲く不忍池-東京 10-658 価格:¥ 2,625(税込) 発売日:2006-11-24 |
(「上野公園の桜(その1)」から続く)
寛永寺界隈から上野公園に戻ってきた際は、大噴水のある広場から、桜並木のあるメインストリートの方に歩いてきたのだが、その眺めには、正直、驚いた。
メインストリートの両脇から、トンネルのように枝を伸ばした樹々の桜の花々が、
まるで、雲がたなびいているかのように、(それも、積乱雲か何かのように、圧倒的な量感を伴って)見えるのだ。
来る途、桜の天蓋とも形容される、満開の桜の枝々の下を歩きながらも、遠くから見ると、これほどの景観とは、実は、思っていなかった。
その後、上野公園のど真ん中にある、韻松亭という料亭(→明治8年の創業で、横山大観がオーナーだったこともある、という老舗)で食事をしたのだが、その韻松亭を出た頃には、夜の帳が降り、辺りはスッカリ暗くなっていた。
そして、桜の樹々に沿って、両脇にそれぞれ一列に吊り下げられた、赤くともったボンボリの列が遠くの方まで伸び、
白く浮かび上がった桜の花々と相俟って、
なにやら、幻想的な雰囲気に変わっている。
そして、青色のビニールの上で、歌う人、踊る人、花見の宴に沸く、大勢の人を眺めながら、
そして、延々と続く、桜の回廊を歩きながら、
上野公園が、桜の名所として、東京人にこれほど愛される理由がなんとなく分かった気がした。
何百メートルも続く、桜の回廊の圧倒的なボリューム感(→大噴水あたりからの晴れた日の遠景が、特に、オススメ)と祇園祭りの宵山のような賑わい‥‥、上野公園の桜の魅力を、あえて、私なりに要約すれば、このようになるだろうか。