土曜日だった昨日(8日)の午後、上野の国立西洋美術館で開催中の「ヴィルヘルム・ハンマースホイ~静かなる詩情~」展を観に家内と出かけた。
ハンマースホイは、北欧のフェルメールとも呼ばれる、デンマークの世紀末を代表する画家。
色彩を抑えた、モノトーンに近い、独特の画風で描いた、ハンマースホイ自身の、90点におよぶ数の室内画や肖像画のほか、イルステズ、ホルスーフという同時代の2人の作品、20点ばかりが展示されていた。
(→この展覧会の公式HPには、共催の日本経済新聞社が運営しているNIKKEI NETから容易くアクセスできる)
それまで知らなかった画家(それも、自分の好みに合う画家)に出会うと、世界が格段と広がった気になるから、それを割り引いて考える必要があるだろうけれど、もしかしたら、このハンマースホイ展、今年観た美術展では一番だったかもしれない、そんなことを考えながら、
国立西洋美術館の建物を出ると、辺りは、もう真暗で、
建物から洩れた光に浮かんだ、西洋美術館の前庭に置かれたロダンやブールデルの彫刻が、妙に迫ってくる。
「上野グリーンサロン」という上野公園の敷地内にある、軽食&喫茶コーナーのテラス席で一服した後(→美術展の後で、珈琲を飲みながら、図録で展示の内容を想い返しすのが習慣になっている)、
上野公園前の交差点近くにある、「上野古書のまち」(複数の古書店が共同で出品している、常設の古本市のようなコーナー)に立ち寄る。
結局、そこで1時間近くいただろうか、
(→この「上野古書のまち」は、神保町とは、値段も品揃えも全く異なっていて、興味が尽きないので、長居しがち)
その後、アトレ上野に入っている、「リモネッロ(LIMONELLO)」という、イタリアン・レストランで夕食を済ませ、夜9時過ぎ、自宅に戻る。
(追記)
「リモネッロ(LIMONELLO)」で、会計の際、上野の美術館の入場券の半券をお持ちですか、と尋ねられたので、たまたまポケットに入っていたのを見せると、料金が割引になった。どうも、アトレ上野全体で採用されているシステムのようだが、よく分からない。いずれにしろ、美術館の街、上野ならでは、の面白い試みだ(→京都の岡崎でも、同種のシステムが採用されないかナ~)