日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

殺人者を誰が裁けよう

2006年01月22日 21時42分01秒 | 残日録
【アフリカ西部カメルーンで、ケジョムケク集落を拠点とする部族の酋長「シモン・ブガⅡ世が、部族約50人に火あぶりにされて殺される事件が起きた。国営ラジオによると、治安部隊が出動し、部族らを逮捕した。調べによると、この酋長は、部族の農地を勝手に売り払ったとして追放されたが、1年ぶりに集落に戻って、部族につかまった。一緒にいた息子も重症を負わされ、病院に運ばれた。農地を失った集落は飢餓状態になっていた。周辺で乾燥してやせた土地を細々と耕して自給自足の生活を送っているという。】
一人に対する殺人は、行為者がハッキリするので罪が見えてしまう。しかし、上記の殺人を誰が裁けよう?
歴史は、「愛国正義」の基に殺人の歴史を繰り返してきた。
戦争は全て殺人事件なんですから。アメリカはイラクに「核疑惑」の下に攻め入った。双方に莫大な死者が出続けている。(アメリカ兵だけでも2800人、イラク市民の死者数不明)中国の文化大革命の死者は1000万人を超えている。反日デモには、「愛国無罪」と謳っている。インターネットのハッカーだって、「黒客」だが、愛国的なものは「紅客」と自ら名乗って良いハッカーだと言っている。日本も65年前だが、戦艦のトン数を制限されたり・・・、閉塞感から対戦に至り、国の内外(国内にも原爆や空爆で市民の死者多数。東南アジア、中国でも市民の死者多数)に多くの犠牲者が出た。戦勝国は正義となり裁かれないが、敗戦国は一身に責めを負う。敵の機を多く打ち落としたパイロットは英雄だ。エノラゲイ(原爆搭載機)パイロットだって英雄だ。より多くの人を殺した人が英雄なのだ。北朝鮮の拉致実行者の「シンガンス」だって、韓国で死刑判決(のち恩赦で帰国)も、帰国後は英雄勲章なのだ。
なにが正義で、なにが悪なんでしょう?誰が殺人者を裁けるでしょう。「善人往生す、悪人なおもて往生す」(善人はよい行いをしたのですから、往生(死後に極楽に行ける)できます。それなら、悪人はなおさら往生できます。悪人は悪いことをした反省がある分善人より往生できるんです)