数学の世界にはエルデシュ数というものがあります。エルデシュ数とは、ハンガリー出身の天才数学者ポール・エルデシュとのつながりを数値にしたものです。エルデシュと共著の論文を書いた人はエルデシュ数1、エルデシュ数1の人と共著がある人はエルデシュ数2、エルデシュ数3はエルデシュ数2の人と共著がある人、という具合です(関心空間より)。エルデシュ数が小さいほど名誉とされるようで、数学者でもあるピーター・フランクル氏があるテレビ番組で自らのエルデシュ数が1であることを誇らしげに語っていたのを見たことがあります。
驚いたことに、王貞治に抜かれるまで世界のホームラン王だったハンク・アーロンのエルデシュ数は1なのだそうです(Wikipediaより)。なんでも彼はエルデシュ氏と一緒にボールにサインしたことがあるからなんだとか(笑)。
ハンク・アーロンのような例外を除き、エルデシュ数はほぼ数学の世界に限られていますが、俳優の世界にはケビン・ベーコン数というものがあります。ケビン・ベーコン氏は1958年生まれのアメリカの俳優で、主な主演作としては「フットルース」、「アポロ13」などがあります。彼と共演した人はケビン・ベーコン数1、ケビン・ベーコン数1の人と共演した人はケビン・ベーコン数2、、、といった具合に続きます。アメリカのバージニア大学コンピュータサイエンス学部にはThe Oracle of Bacon at Virginiaという、俳優のケビン・ベーコン数を測定できるサイトがあるのですが、これがなかなか面白いです。思いつく限りの俳優の名前を入力しても、必ずといっていいほどケビン・ベーコン氏に行き着くのです。
まずは日本を代表する俳優で。例えば三船敏郎(Toshiro Mifune)。
Toshiro Mifune has a Bacon number of 2.
Toshiro Mifune was in Winter Kills (1979) with Eli Wallach
Eli Wallach was in Mystic River (2003) with Kevin Bacon
例えば吉永小百合(Sayuri Yoshinaga)。
Sayuri Yoshinaga has a Bacon number of 3.
Sayuri Yoshinaga was in Kita no zeronen (2005) with Ken Watanabe (I)
Ken Watanabe (I) was in Batman Begins (2005) with Sarah Wateridge
Sarah Wateridge was in Where the Truth Lies (2005) with Kevin Bacon
ほかにもいろいろな俳優の名前で検索してみましたが、私の知る日本人の有名俳優は皆ケビン・ベーコン数を持っています。
じゃあ、最近の俳優はどうだ、と思い、ドラマ「プロポーズ大作戦」(フジ系)主演の山下智久(Tomohisa Yamashita)と長澤まさみ(Masami Nagasawa)で検索してみると、
Tomohisa Yamashita (I) has a Bacon number of 3.
Tomohisa Yamashita (I) was in Long Love Letter: Hyoryu kyoshitsu (2002) with Ren Osugi
Ren Osugi was in Brother (2000) with Tuesday Knight
Tuesday Knight was in Telling Lies in America (1997) with Kevin Bacon
Masami Nagasawa has a Bacon number of 3.
Masami Nagasawa was in Gojira: Fainaru uozu (2004) with Shinji Suzuki
Shinji Suzuki was in Babel (2006) with Jamie McBride
Jamie McBride was in Beauty Shop (2005) with Kevin Bacon
なんと、2人ともあの吉永小百合と同じケビン・ベーコン数3です。
さすがにこれはどうかなあ、と思いつつ、知る人ぞ知る加藤鷹(Taka Kato)で検索してみると、、、
Taka Kato has a Bacon number of 4.
Taka Kato was in Wangan Bad Boy Blue (1992) with Yoshiyuki Omori
Yoshiyuki Omori was in Gojira ni-sen mireniamu (1999) with Ron Yuan
Ron Yuan was in Art of War, The (2000) with Maury Chaykin
Maury Chaykin was in Where the Truth Lies (2005) with Kevin Bacon
ありました。
人は自分の知り合いを6人以上介すと世界中の人々と間接的な知り合いになれる、という仮説があり、これを六次の隔たり(Six Degrees of Separations)といいますが、この仮説は相当に信憑性が高いと思いました。それにしてもこのプログラムを作ったバージニア大学もすごいですね。
驚いたことに、王貞治に抜かれるまで世界のホームラン王だったハンク・アーロンのエルデシュ数は1なのだそうです(Wikipediaより)。なんでも彼はエルデシュ氏と一緒にボールにサインしたことがあるからなんだとか(笑)。
ハンク・アーロンのような例外を除き、エルデシュ数はほぼ数学の世界に限られていますが、俳優の世界にはケビン・ベーコン数というものがあります。ケビン・ベーコン氏は1958年生まれのアメリカの俳優で、主な主演作としては「フットルース」、「アポロ13」などがあります。彼と共演した人はケビン・ベーコン数1、ケビン・ベーコン数1の人と共演した人はケビン・ベーコン数2、、、といった具合に続きます。アメリカのバージニア大学コンピュータサイエンス学部にはThe Oracle of Bacon at Virginiaという、俳優のケビン・ベーコン数を測定できるサイトがあるのですが、これがなかなか面白いです。思いつく限りの俳優の名前を入力しても、必ずといっていいほどケビン・ベーコン氏に行き着くのです。
まずは日本を代表する俳優で。例えば三船敏郎(Toshiro Mifune)。
Toshiro Mifune has a Bacon number of 2.
Toshiro Mifune was in Winter Kills (1979) with Eli Wallach
Eli Wallach was in Mystic River (2003) with Kevin Bacon
例えば吉永小百合(Sayuri Yoshinaga)。
Sayuri Yoshinaga has a Bacon number of 3.
Sayuri Yoshinaga was in Kita no zeronen (2005) with Ken Watanabe (I)
Ken Watanabe (I) was in Batman Begins (2005) with Sarah Wateridge
Sarah Wateridge was in Where the Truth Lies (2005) with Kevin Bacon
ほかにもいろいろな俳優の名前で検索してみましたが、私の知る日本人の有名俳優は皆ケビン・ベーコン数を持っています。
じゃあ、最近の俳優はどうだ、と思い、ドラマ「プロポーズ大作戦」(フジ系)主演の山下智久(Tomohisa Yamashita)と長澤まさみ(Masami Nagasawa)で検索してみると、
Tomohisa Yamashita (I) has a Bacon number of 3.
Tomohisa Yamashita (I) was in Long Love Letter: Hyoryu kyoshitsu (2002) with Ren Osugi
Ren Osugi was in Brother (2000) with Tuesday Knight
Tuesday Knight was in Telling Lies in America (1997) with Kevin Bacon
Masami Nagasawa has a Bacon number of 3.
Masami Nagasawa was in Gojira: Fainaru uozu (2004) with Shinji Suzuki
Shinji Suzuki was in Babel (2006) with Jamie McBride
Jamie McBride was in Beauty Shop (2005) with Kevin Bacon
なんと、2人ともあの吉永小百合と同じケビン・ベーコン数3です。
さすがにこれはどうかなあ、と思いつつ、知る人ぞ知る加藤鷹(Taka Kato)で検索してみると、、、
Taka Kato has a Bacon number of 4.
Taka Kato was in Wangan Bad Boy Blue (1992) with Yoshiyuki Omori
Yoshiyuki Omori was in Gojira ni-sen mireniamu (1999) with Ron Yuan
Ron Yuan was in Art of War, The (2000) with Maury Chaykin
Maury Chaykin was in Where the Truth Lies (2005) with Kevin Bacon
ありました。
人は自分の知り合いを6人以上介すと世界中の人々と間接的な知り合いになれる、という仮説があり、これを六次の隔たり(Six Degrees of Separations)といいますが、この仮説は相当に信憑性が高いと思いました。それにしてもこのプログラムを作ったバージニア大学もすごいですね。
初めてコメントさせていただきます。
僕は大学3年で経済学を学んでいます。
卒業論文の準備をこの春から始めたのですが、「六次の隔たり」論、「スモールワールド」論を用いて、インターネット上の広告効果について調べようと考えています。
ベーコン数の話に出会ったのは昨年のことでした。
非常に興味深いですよね。
ご存知かもしれませんが、『新ネットワーク思考』(アルバート=ラズロ・バラバシ著/NHK出版)という書物がとても面白いです。
良かったら(暇があれば)読んでみてください。
「友達の友達は、みな友達だ。世界に広げよう友達の輪っ」てのがありますが、それをIT化するとこうなるというわけですかね。
>人は自分の知り合いを6人以上介すと世界中の人々と間接的な知り合いになれる、という仮説
を実証したみたいですな。けど「加藤鷹」を入れますか(笑)
>卒業論文の準備をこの春から始めたのですが、「六次の隔たり」論、「スモールワールド」論を用いて、インターネット上の広告効果について調べようと考えています。
私が卒論を書いたのはもう15年以上の前のことですが、資料をかき集めて分析して、自分の論理で長い文章を組み立てていくのに悪戦苦闘した経験は、今でも良い思い出です。isaoさんもがんばってください。
紹介いただいた本も時間があれば読んでみます。
>「友達の友達は、みな友達だ。世界に広げよう友達の輪っ」てのがありますが、それをIT化するとこうなるというわけですかね。
流行のSNSもこの仮説に基づいているそうですね。加藤鷹については例に挙げるには確かにちょっと極端でした(笑)
ただ、工業製品の品質保証については、こういう特異例・・・じゃなくて稀有な例を入れて確認するという手法を「モンキーテスト」といいます。
で、もっと稀有なこの分野の事例ならいくつかは(以下自粛)
「モンキーテスト」というのですか。ご教示ありがとうございます。
実は既にほかにも稀有な事例をこの分野で試してみようと(以下自粛)