クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

喜右衛門新田の八幡神社には……(1) ―羽生の社寺調査―

2007年07月31日 | 神社とお寺の部屋
埼玉県羽生市喜右衛門新田の鎮守“八幡神社”。
“喜右衛門”とは江戸時代にこの地を開拓した者で、
そのまま地名となりました。
父“斎藤盛秋”は上杉謙信の命で羽生の地に赴き、
武州羽生城を守っていた人物でした。

喜右衛門新田は江戸時代に開かれた村ですが、
土地は高く土師器や古墳時代の土器が出土しています。
古くから人が住んでいたのでしょう。
その地に鎮座する八幡神社は、いつ創建されたのかはわかりません。
本殿の裏には“香取神社”が鎮座しており、
『新編武蔵風土記稿』には「八幡香取合社」と記されています。

祭神は“誉田別命”(ほんだわけのみこと)。
内陣には親指程度の神像が4体祀られています。
別当は八幡神社からほど近い場所にある“無量寺”で、
かつては隣接して建っていたそうです。
しかし、火災のために現在の場所に移転されました。
『埼玉の神社』には、「(無量寺の)焼失年代は不明であるが、
今なお神社の裏手を掘ると焼失の際の灰が出てくる」と記されています。

神社が鎮座する場所は台地の上。
神社やお寺は村の最もいい場所に建てるのが基本です。
その境内にはさらに土が盛られ、
八幡神社のほかに香取神社と浅間神社が祀られています。

※社寺調査は羽生市教育委員会と羽生郷土資料館を主体に行われています。
 画像は八幡神社です。

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