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目に見えなくて、でもどこかに確実にいる @田中慎弥 『神様のいない日本シリーズ』


 例の田中慎弥氏の「中編小説」です。2008年10月発表ですから、芥川賞を受賞する4年前の作品ですね。

 さまざまなストーリーが同時並行で進むので、心して読まないと 「えっ? なんで 今その話になってるの?」って感じになります。

 でも、いかにも、「小説!」「創作作品!」って感じです。日本の文学作品は多かれ少なかれ「私小説」ですが、それって、今風にいえば、長い「ブログ」みたいなもんですよね。

 田中氏の作品は、頭の中で創作した「ノベル」ですね。読みにくいのは事実ですが、文学作品って本当は、「ノベル」によって自分自身という存在を 焙りだす作業かもしれないね。

 この作品で言いたかったことは 「目に見えなくても、どこかに確実にいる」という だれしも思っていることかな。それを田中氏流に表現したんだな。




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