王城で働きだし、10ヵ月を過ぎた頃でしょうか、
シャツ・パンツ・靴下は、毎日洗濯をしていました。
住んでいたのは角筈の寮で、
近くの銭湯で体と下着の洗濯はしていました。
雲一つない晴れの日でした。
いつものように、
洗濯物を共同の物干し竿に干し、
夕方取り込みに行きました。
朝干したパンツがありません。
『あれ~?』と思い、バッグの中の荷物を探したり、
干した場所を間違えたと思い、
他の場所を探したりしましたが、ありません。
諦めて、他のパンツを履きましたら、古くからいる男が履いていました、年上で先輩と云う男です、イヤですね~!
特徴のあるパンツですが、
普通の市販品で名前が書いてありません。
『そのパンツ、俺のだから返せ』と云っても、他人が履いたパンツを履くのは嫌なので、黙ってしまいました。
だけど、洗濯したとは云え、
人のパンツを履く人間がいるんですね~、それもお古を!
男同士の共同生活って、何があるかわかりません・・・
数日後、
姉からアルバイトがあると連絡があり、
寮長でもあるボーイ長に辞表届を書き、王城を辞めました。
当然、パンツの事も書きました!
王城は、白い城だと思っていましたが、
この王城はレンガ色ですね~・・・