三縁寺は仏光山と号し、浄土宗百万遍知恩寺派の寺で、
室町時代中期の明応6年(1497)顕誉上人の創建と伝える。
本堂の南正面にあるこの門は、明治18年(1884)
に京都建仁寺の護国院(開山堂・霊屋ともいう)の表門を
明治になって移築したもので享和元年(1801)の棟札がある。
当初の建造時期は安土桃山時代と推定される。
この大門の様式は一間一戸向唐門で、旧杮葺きでふったのが現在桟瓦葺に改められている以外は、
大きな改造を加えることなく元の形式を伝えている。
この向唐門は本格的な造りになるもので、
唐風のゆるやかな勾配をもつ屋根の曲線はのびやかで美しく、
城陽市における貴重な遺構の1つである。
本堂(江戸時代)
五間六面、入母屋造り、桟瓦葺、元禄15年(1702)の失火後、
享和元年に再建したと伝え、本尊阿弥陀如来像(室町時代)を安置する。
聖観音立像
本堂内脇壇に安置。高さ75㎝、わずかに謹白のあとが見られる。
右手を垂れ、左手に宝瓶をもち、目は細く、全体に細身につくられている。
顔容は豊満で、ふっくらと髪を持ち上げたところは、
一見天平様式を思わせるが、寺では天平仏といわれるが、
製作年代があきらかでない。寺伝では旧正面寺の遺仏と伝える。
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