カピバラさんの2泊3日(6)

2018-01-27 13:20:15 | 童話
『おはよう。』と男の子のカピバラが言った。
僕達のお父さんとお母さんとお姉ちゃんも起きていました。
『あれっ、僕が最後か。』
『朝ご飯だから、早く歯を磨いて顔を洗ってきなさい。』
『はぁ~い。』
僕は家の外に有る井戸の水で歯を磨いて、顔を洗いました。ぶる、ぶるっ、
冷たくて気持ちいい。
スッキリと目が覚めました。
『ご飯だ、ご飯だ、楽しいなぁ。』
お母さんに『早く座りなさい。』と注意されました。
僕達4匹と、この家の3匹の全員で『いただきま~す。』
僕は柔らかい草をモシャモシャモシャ。
『田舎の草は美味しいねぇ。』
『キュウリやトウモロコシも、とっても美味しいわ。』
お姉ちゃんはコリコリ、コリコリ。お父さんもお母さんも大満足。
『こんなに美味しい食事は久しぶりね。』
『そうだね。』
『食事が終わったら水浴びに行こうか?』
『水浴びができる所が有るの?』
『うん、近くに川が有るんだよ。』
『行きたい、行きたい。』
『それでは、宿題を早く終わらせなさい。』
『はぁ~い。』
僕と男の子で一緒に宿題をやりました。

宿題が終ったので、僕達4匹と、この家の3匹の全員で水浴びに行く事にしました。水浴びのできる川はすぐ近くにありました。
『うわっ、冷たい。』
『綺麗な水ね。』
『水の中に入ろうよ。』みんな大騒ぎをしました。
『あっ、痛い。』僕は大きさ石の上から落ちてお尻をぶつけてしまいました。
『石の上には苔が生えているので、滑るから気を付けなさい。』
『はぁ~い。』僕はぶつけたお尻を擦りながら返事をしました。
『あっ、お魚がいる。』
『イワナだよ。綺麗な水の中にしかいないんだ。』
『僕は金魚と熱帯魚しか見た事が無いよ。』
『イワナが何か言っているよ。』
『知らないカピバラだけど友達かい?と言っているんだよ。』
『そう、友達だよ。と言って。』
『イワナ以外は、どんな魚が居るの?』
『アユもいるよ。それから、魚ではないけれど、山椒魚も居るんだ。』
『凄いね、いっぱい居るんだね。』
『うん、水が綺麗だからね。』
『みんな帰るよ。』お父さんが高い岩の上から僕達を呼びました。
『よく体を拭きなさい。』とお母さんがみんなにタオルを渡してくれたので、みんなで体を拭きっこしてから帰る用意をしました。そして、みんなで並んで帰りました。
『楽しかったね。』
『そうだね。』
『帰ったら夕ご飯だね。』
『いっぱい遊んだからお腹が減ったね。』
『そうだね、沢山食べようね。』
『うん、そうだね。』