ほんわか村(6)

2015-09-30 21:22:12 | 童話
ある日、ミーアキャットさんのお父さんとお母さんが森へ果物を探し行っている時に、ミーアキャットさんの赤ちゃんが居なくなりました。

ミーアキャットさんのお父さんとお母さんが探していると、チンパンジーさんは人間が赤ちゃんを連れて行ってしまったと教えてくれたので、みんなで赤ちゃんを探す事にしました。

キリンさんが長い首で探して歩き、その後をゾウさんがミーアキャットさんのお父さんとお母さんとカピバラさんとチンパンジーさんを背中に乗せて行きました。

やがて、キリンさんが赤ちゃんを連れた人間を見つけて、ゾウさんが人間に向って鼻から水を勢いよく吹き掛けて、赤ちゃんを取り返しました。

ミーアキャットさんのお父さんとお母さんは大変喜びましたが、また人間が来るかも知れないので、村のみんなで相談をしました。

ほんわか村(5)

2015-09-29 21:17:38 | 童話
このほんわか村は赤道近くにあり、寒くはありませんが夏は大変暑いのです。
しかし、みんな元気で楽しく暮らしています。

毎日、夕方になると夕立でシャワーのような雨が降ります。

雨が降るとゾウさんやキリンさんやカバさんのように大きな動物の背中を、チンパンジーさんとミーアキャットさんが洗ってあげます。

小さな動物達はお互いに体を洗ってあげます。
しかし、ナマケモノさんは体を洗いません。どうしてでしょうか。

夕立が終るとまた太陽が現われて、動物達を乾かします。

太陽が沈むとそれぞれ自分達の家でグッスリと寝ます。

ほんわか村で困った事がおきた時はみんなで相談して決めます。

暑くて風の強い日に村の森で、山火事が発生するので困っていました。

そして村のみんなで相談して、山火事が発生しそうな時は森の木に水をかける事にしました。

その担当はゾウさんに頼みました。

ほんわか村(4)

2015-09-28 21:29:46 | 童話
そして、またみんなで相談して、ほんわか村に学校を作る事にしました。

今度も、ゾウさんが森から木を運んで来て、チンパンジーさんがつる草で結んで、屋根をバナナの葉っぱで作りました。

机やイスも同じようにしてチンパンジーさんがたくさん作りました。

国語の先生はナマケモノさん、算数の先生はチンパンジーさん、理科と図工の先生はカピバラさん、体育の先生はミーアキャットさんが担当する事にしました。

ゾウさんとカバさんとキリンさんは、運動場をいつでも使えるように管理します。

学校は小さな子供のためですので、ゾウさんやカバさんやキリンさんの子供も教室に入れます。

そして、先生による勉強が始まりました。

また、クリスマスとお正月のお祝いも、集会場に子供達を全員集めて、歌や踊りをして楽しみました。

もちろん、歌と踊りの先生はミーアキャットさんで、ピョンピョン、ピョンピョンと上手に飛び跳ねました。

ゾウさんとカバさんの子供も飛び跳ねましたが、足は床に着いたままです。
でも、すごく楽しそうでした。

いつもボーとしていておとなしいカピバラさんもチンパンジーさんと一緒にピョンピョンと飛び跳ねました。

みんなダンスが上手でしたが、ナマケモノさんは跳べないので、歌だけ参加しました。

ほんわか村(3)

2015-09-27 20:46:55 | 童話
村の動物達が次に相談したのは、村の集会場を作る事でした。

今は、みんなが集まって相談する場所が有りません。

みんなで相談して、ゾウさんが森から枯れて倒れた大木を持ってきて、チンパンジーさんがその木をつる草でむすんで高床式にし、バナナの葉っぱを屋根にした涼しい集会場を造りました。

しかし、大きなゾウさんとカバさんは重たいのと、キリンさんは背が高いので集会場の床には乗れません。

仕方がないので、横の地面に座ってもらう事にしました。

しかし、ゾウさんとカバさんとキリンさんの子供はあまり大きくないので、他の動物と一緒に集会場の床に座る事ができるのです。

ほんわか村(2)

2015-09-26 08:27:59 | 童話
村の動物達が最初に相談したのは、村に名前を付ける事でした。

それぞれの動物から代表が集まり名前を相談しました。

いろいろな意見が出ましたが、ナマケモノさんが
『私はみんなと同じように早く動く事ができないが、ここは危険な動物が居ないので安心して暮らせて、ほんわかとしていて良い所だよ。』
と言いました。

それを聴いたチンパンジーさんが
『ほんわかして良い所だから、【ほんわか村】にしたらどうだろうか。』
と言いました。

他の動物達もみんな
『いいね。』
『いいよ。』
と言ったので、村の名前は【ほんわか村】にする事にしました。

そして、村の入口に
『ここは、ほんわか村の入口です。』
と、チンパンジーさんが書いたカンバンを取り付けました。

そのカンバンを見て、全員の動物が手をたたいて喜びました。

ゾウさんは鼻を高く上げて、キリンさんは首を大きく振って、カバさんは口を大きく開けて、みんなと一緒に喜びました。