武器はガチャ、そして(16)

2016-11-14 21:12:09 | SF小説
そして、設計済みである最終保管場所の建設がスタートした。
その全容は、

第一ステップとして、
保管場所の建設コントロール用にカメラを搭載した着陸船が三基で三方向から監視を行い、指令船が上空から全体を監視する構成になっている人工衛星を打ち上げ、建設完了後はこの人工衛星で保管基地の画像を地球に送り続ける。

第二ステップとして、
人工衛星のデータに基づき、地球上から強力なレーザービームを照射して保管場所の基礎工事を行う。これは、小惑星への隕石衝突による衝撃で、チタン容器が宇宙空間に放出されるのを防止するための基礎である。

第三ステップとして、
ロボットアームを搭載したロケットでガチャの容器を格納したチタン容器を打ち上げ、ロケットを小惑星の基地に固定してガチャの容器を納めたチタン容器をロボットアームで取り出して保管場所の基礎に固定する。
そして、そのチタン容器を基礎に合わせて結合する。
との計画になっている。

そして、第一ステップとして、保管場所の建設コントロール用に人工衛星が種子島ロケット発射場から発射の準備が整えられ、燃料の注入を終えて発射の秒読みが開始された。

「燃料タンク異常なし。」
「軌道制御ロケット異常なし。」
「ロボットアーム異常なし。」
「着陸船異常なし。」
「指令船異常なし。」
「監視カメラ異常なし。」
「秒読みを開始します。」
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、発射。」
「1分経過、5分経過、10分経過、順調に上昇しています。」
こうして人工衛星が打ち上げられ、永い時間をかけて無事に小惑星に到着し、着陸船が予定した場所に着陸して運用が開始された。

その次の第二ステップとして、
人工衛星のデータに基づき、地球上から強力なレーザービームを照射し、ガチャの容器が納められたチタン容器の固定装置の基礎工事を行い、固定の準備が整った。
そして、アンカーボルト用基礎の穴の位置の微調整が開始された。

「位置確認レーザー光線、照射。」
「位置修正、仰角プラス1度、方位右プラス5度。」
「了解、位置修正。仰角プラス1度、方位右プラス5度。照射。」
「位置確認OK。本番照射します。全員遮光ゴーグル着用。」
「照射。」
「成功しました。続けてもう一基の基礎に照射します。」
「位置修正、仰角マイナス3度、方位左プラス2度。」
「了解、位置修正。仰角マイナス3度、方位左プラス2度。照射。」
「位置確認OK。本番照射します。全員遮光ゴーグル着用。」
「照射。」
「成功しました。」