直之は、このように、父と小さな望遠鏡を交代でのぞきこんでいた会話が有ったから、今の自分が有るのだと確信している。
大学院に進んだ直之は、果てしない宇宙の知られざる領域の解明と、太陽のように近くに在りながら寄せ付けない過酷な環境から生じる、人類存亡の危機となる事象への対応に取り組んでおり、自分の未来の子供や孫も、自分の研究を引継いで行くことを期待している。
惑星間飛行が行われている今も、天の川銀河の中心あると確認されている巨大なブラックホールは、その起源および地球への影響は解明されていない。
その後、直之は国連の委託機関で宇宙ゴミに対する世界プロジェクトに参画し、捕獲および消滅技術確立に取り組んでいる。
広大な宇宙空間に秒速8㎞という高速で飛び交う大小の浮遊物は、国際宇宙ステーションにとっては重大な脅威であり、何度か衝突の危険性から国際宇宙ステーション内のシェルターに待避する事態も発生している。
地球に落下して燃え尽きる以前の運用の終わった人工衛星や、打ち上げロケットの破片等の宇宙ゴミは、今まで無秩序に放置されてきた結果、国際宇宙ステーション運用にとって解決すべき喫緊の課題となっている。
捕獲技術は最高強度を保持する蜘蛛の糸の応用が中心となっており、確立しつつある。
しかし、消滅に関して今までは、地球上空で燃焼させるのが一般的であったが、酸素の消費による地球環境の破壊が懸念される。
また、広大な宇宙空間の彼方への放出は地球人としての無責任過ぎるのではないかと思われる。
できるのであればゴミを凝縮して、地球へ帰還させ再利用するのがベストである。
膨大な費用が必要となるが、我々の子孫が降り注ぐ宇宙ゴミの恐怖におののくよりも、安定した生活を確保できるというものである。
こうしたポリシーの下、直之の研究は続いており、今より未来を見据えたものである。
過去に地球存亡をかけたブラックホール消滅作戦を行った技術が応用できると確信して日々没頭している。
そして、永遠のテーマがダークマターとダークエネルギーと言われている暗黒物質である。
これらは宇宙空間の95パーセントを占めると想定されているが、今は手がかりが皆無である。
しかし、重力波の立証に続く永遠のテーマとして、直之が生存している間に確立される事を願っている。
完
大学院に進んだ直之は、果てしない宇宙の知られざる領域の解明と、太陽のように近くに在りながら寄せ付けない過酷な環境から生じる、人類存亡の危機となる事象への対応に取り組んでおり、自分の未来の子供や孫も、自分の研究を引継いで行くことを期待している。
惑星間飛行が行われている今も、天の川銀河の中心あると確認されている巨大なブラックホールは、その起源および地球への影響は解明されていない。
その後、直之は国連の委託機関で宇宙ゴミに対する世界プロジェクトに参画し、捕獲および消滅技術確立に取り組んでいる。
広大な宇宙空間に秒速8㎞という高速で飛び交う大小の浮遊物は、国際宇宙ステーションにとっては重大な脅威であり、何度か衝突の危険性から国際宇宙ステーション内のシェルターに待避する事態も発生している。
地球に落下して燃え尽きる以前の運用の終わった人工衛星や、打ち上げロケットの破片等の宇宙ゴミは、今まで無秩序に放置されてきた結果、国際宇宙ステーション運用にとって解決すべき喫緊の課題となっている。
捕獲技術は最高強度を保持する蜘蛛の糸の応用が中心となっており、確立しつつある。
しかし、消滅に関して今までは、地球上空で燃焼させるのが一般的であったが、酸素の消費による地球環境の破壊が懸念される。
また、広大な宇宙空間の彼方への放出は地球人としての無責任過ぎるのではないかと思われる。
できるのであればゴミを凝縮して、地球へ帰還させ再利用するのがベストである。
膨大な費用が必要となるが、我々の子孫が降り注ぐ宇宙ゴミの恐怖におののくよりも、安定した生活を確保できるというものである。
こうしたポリシーの下、直之の研究は続いており、今より未来を見据えたものである。
過去に地球存亡をかけたブラックホール消滅作戦を行った技術が応用できると確信して日々没頭している。
そして、永遠のテーマがダークマターとダークエネルギーと言われている暗黒物質である。
これらは宇宙空間の95パーセントを占めると想定されているが、今は手がかりが皆無である。
しかし、重力波の立証に続く永遠のテーマとして、直之が生存している間に確立される事を願っている。
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