火星ネズミ(5)

2015-07-17 22:10:17 | 童話
機体の確認ができたのでロケットに荷物が積み込まれたが、その時に僕が荷物を持って、そっと乗り込んだ。
成功だ、僕は宇宙飛行士になれるのだ。

いよいよ、ロケットに燃料が入れられて、発射の秒読みが始まった。

僕は足を踏ん張って、発射の時に体にかかる重力のGに耐えられるようにした。

大きな声のカウントダウンのアナウンスがあった。
10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、発射。

僕はすごい衝撃を受けて体が床に押しつけられた。

三人の宇宙飛行士も座席に押し付けられていた。

しばらくして押し付けられる力が弱くなり、立てるようになった。

そのあと、こんどは体が浮かび上がった。

今迄隠れていたが、空中に浮かんだので3人に見つかってしまった。