夢の入口(2)

2015-07-08 21:36:48 | 童話
僕達は夢の中に入ったらお互いに教えることにして、家の中の別々の場所で寝た。

最初の日は二人とも夢を見なかった。

次の日、向うから友達がやって来る夢を見たので、僕は友達に夢を見ている事を教えてあげた。

すると、友達も夢をみている事を教えてくれた。

朝になって、目がさめた時に二人とも夢の中でお話しをした事は覚えていたが、夢の入口がどこだったのかは覚えていなかった。

『夢の中で君に会ったのに夢の入口のことを覚えていないのは残念だね。』
『そうだね、もう一度夢の入口を探しに行こうよ。』
『うん、二人でまた行こうか。今度はノートとエンピツを持っていて、夢の入口が分かった時に、ノートに書いておこうよ。』
『そうだね、良い考えだね。』

そして、二人はノートとエンピツを枕元に置いて寝ることにした。