食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『ヨーロッパ3か国の旅、こぼれ話Ⅰ』

2013年04月30日 17時35分26秒 | 旅行

『届けられた落し物』

添乗員つきのツアーであろうが現地合流のガイドにしても、先述のパスポート保管に

関する注意事項と共に『落し物をしたら絶対に帰ってこない。日本のように戻ってくる

ことはあり得ないから、合わせて注意して』これもガイドさんたちが云い飽きるほど言い、

私たちは聞き飽きるほど聞いている。然るに、パスポート同様うっかりなのかボケなのか

は別にして、落し物は続発しているようだ。

私たちも移動の途中に何度も言われた。バスや運転手さんは労働規約上の問題で,

たちから見れば、しょっちゅう変わる。また国境を跨いでしまうこともあるから『こうし

たバスの中で落し物をしても、バスはどこかに移動してしまっていて別のお客さんを

乗せているから、絶対に出てきません』

日本の感覚だと利用したバスが分かるから運転手に言えば直ぐに探してくれる、と

思ってしまうのだが。同じグループの人が買ったばかりのデジカメを紛失してしまっ

た。私たちは、そんなことがあったなんて知らなかったが、翌日になって『奇跡的に落

としたカメラが出てきて、親切にも運転手さんが届けてくれました。』とガイドさんの報

告があった。

色々といい条件が重なり落とし主にはラッキーに尽きる結果となり、私たちも心温まる

為に感謝の拍手をした。ガイドさんは幾らかのお金で謝意を表したらとアドバイスし

ておられた。いつぞやテレビで放送していた番組の一場面、外国人がタクシーの中

に落し物をしたのに気づき警察に届けた。自国で落し物が戻って来ることはないのに

日本では戻ると思ったのだろうか。そこは流石、Japanだ。タクシーの運転手さんが警察

に届け、落とし主の外人さんに戻った話をしていた。嬉しいを通り越して、日本人の行

為に感動したと言っていた。だから、落し物に関して日本人の感性は外国諸国とは全

違うということだろう。落し物は時代の転移と共に変わっているだろうが、最近は携帯

話の忘れ物、落し物が非常に多くなっている。

便利で重宝な携帯電話は私の自由を著しく束縛するから大嫌いで、退職してからその

自由を謳歌しているのだ。そんな私とは対照的に携帯命の人たちは、ゆっくりのんびり

するために海外に来ているのだろうに、何の為に携帯電話が必要なんだろうと思うほど

だ。上海で欠航になり予約していた宿のキャンセルで電話が必要、家に連絡しなけれ

ば、などの為なら昼間に持ち歩くこともなかろうにと要らぬお節介。ガイドさんの話ではホ

テルに携帯を忘れる人が多く、後から日本に返送してもらう手続きやコストは馬鹿になら

ないとの説明があった。以前の旅行中に韓国では帰国のため空港に向かっている時、

ホテルに忘れたことを気付き後戻りの時間がない人、トルコではホテルをチェックアウト

してバスで2~3分移動した所で気づき事なきを得た人がいた。だから海外で携帯の忘

れはかなり高い確率で起きているのではなかろうかと思う。

落し物、忘れ物、注意しているはずなんだがなー。

『どこで落としたんですか?』

『そんなこと聞くな、分かってりゃ拾いに行く』


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