ホリスティックヒーリング宙『心の扉を叩いてみたらきっと何かが見えるはず聴こえるはず』

ホリスティックヒーリング宙(sora)のヒーラー&臨床心理カウンセラー株本のぶこが心・心と身体について綴っています

癒やすということ07'

2007-12-24 15:16:39 | 心・身体・癒し
今日はクリスマスイブ。今年もあと一週間を残すのみとなった。

この冬は、学院に通っていたとき以来の忙しい暮れを過ごしている。
秋から始まった臨床技術向上プログラムに参加、月に二回、夜の講義に通っているのだ。
さらに今月と来月は特別に日程が組まれ、毎週講義がある。
講義は二時間半、終了するのは夜の九時半。
大急ぎで学院を出て、通勤快速に乗るのだが、家につくのは十一時を過ぎる。

しかもこの時間ともなると家の近くの駅までの直通はあまりなく、立川で乗り換えるのだが、驚く程の混みようでぎゅうぎゅう詰めという感じ。改めて多くの人が遅くまで働いていることに気づかされる。

先週も例によって立川駅で乗り換えたのだが、忘年会シーズンのせいか、いつも以上の混みようで身動きもとれない。
やっと発車のベルがなったと思った途端、物凄い勢いで女性が乗ってきて私の目の前に立った。

全速力で走ってきたのと間に合った安堵感からか大層足が震えている。
あまりにもひどく震えているので私もちょっと心配になり、思わず「大丈夫ですか」と声をかけるとその女性は肩で息をしながら「大丈夫」と返事をしてくれ、「これを逃すと一時間待たなくちゃいけないものだから」と言ったのをきっかけに話を始めたのにはちょっとびっくり。
しかしそもそも声をかけたのは私の方。
これも何かの縁と思い、しっかり付き合おうと心にきめたのだった。

見たところ六十代と思われるその女性、都心での観劇の帰りだと言いどこに住んでいるかから家族のこと、いかに芝居が好きか、若い頃はどこに住んでいたか。更に子供の頃に住んでいた所のせいで母親によく芝居に連れて行ってもらった話まで聞かせてくれた。

そして、その母親が今年の夏に亡くなったという話では涙を目にいっぱい溜め、ハッとしたように「ごめんなさいね、いやな話を聞かせて」とひと言。
が、この時ふとある言葉が口をついて出た。
「いいえ、そんなこと気にしないで下さい。いつも思うんですよ、いったひとのことを思うとき、供養をしているって」

私のその言葉に女性の顔がふわっと明るくなった。
結局私が電車降りるまで三十分間会話は続いた。
降りる間際、「有難う話を聞いてくれて」と言ってもらって別れたが、おそらく女性とはもう会うことはないだろう。
まさしく一期一会。

振り返って感じるのは、あれもひとつのカウンセリングだったかもしれない。

今また、私の中に「癒やすということ」はどういうことかの思いが沸き上がってきている。

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