ヤフーと提携しているレコードチャイナ(国務院フォトプレスとかの写真を使用)経由で、中国のシルクロードの世界遺産申請に関してこのようなニュースが載った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071228-00000028-rcdc-cn
一部転載
当初シルクロードの遺跡は11か所を申請する予定だった。今年9月に中国世界文化遺産委員会の調査に基づいて、新たにリストをつくり直し当初のものとは少し異なるものとなった。
まず、当初のリストには「高昌故城(台藏塔を含む)」とあったが、「高昌故城及びアスターナ墓地」と変更された。「台藏塔」は単独で世界遺産として申請される。
そして当初一つの世界遺産として申請されるはずだった「亀茲石窟(クズル石窟、クムトゥラ石窟、クズル・ガハ石窟、サムサイム石窟を含む)」は、「クズル・ガハ石窟」が除かれ、それぞれ「クズル石窟」、「クムトゥラ石窟」、「サムサイム石窟」として申請される。
さらに、カシュガル地区では当初三つの世界遺産とされた「阿巴和加麻扎」、「莫爾寺遺跡」、「石頭城遺跡」が「マフムド・カシュガリの墓」へと変更される。
この世界遺産候補変更は全くひどい話だなと思います。特にカシュガル地区、漢字で書いてあるのでわかりにくいですが、当初の3つは「アパク・ホージャ廟」(香妃墓の異名を持つホージャ家の聖廟)「モーラー遺跡」(中国領最西端の仏教遺跡)「タシュクルガン遺跡」(唐代の要衝の遺跡)のことでしょう。いずれも日本のシルクロード通なら説明する必要のない、よく知っている名所であろうと思います。
しかるになぜ、それが「マフムド・カシュガリの墓」に変更されてしまうのか。
マフムド・カシュガリは10世紀のカラハン朝時代の学者で、世界でイスタンブルに一冊しか残っていないといわれる「トルコ語集成(トルコ語大辞典)」と言われる本を書いたといわれています。
しかしながらそのマザール(墓)は趙紫陽時代にウイグル文化再興政策で(発見)され、再建されたものです。
カシュガリーの業績はウイグルだけではなく世界中で認められていることですが、その再建されたマザールが世界遺産足りえるでしょうか。
http://www.kaze-travel.co.jp/chuzainikki/?p=164
よいたとえではないかもしれませんが、豊臣秀吉の天下統一はもちろん歴史上の偉業といえるが、はたして現在の大阪城天守閣が世界遺産候補としてふさわしいか?
「落選」してしまい「世界遺産シルクロード」でのカシュガル地区からの選出なしという結果になるおそれがあります。
もしかして中国国家文物局の意図的なカシュガル潰しか?
元記事らしきもの
http://www.tianshannet.com/news/content/2007-12/26/content_2365039.htm
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もちろん中国人の入植・開発は禁止。
やや手遅れの感がありますが。
おっしゃるとおりですね。ちなみにテレビの「世界遺産」で見たのですがモロッコのフェズという町が街ごと世界遺産に指定されているようです。町並みはカシュガルにそっくりです。
http://www.caravan-morocco.com/morocco-info/data/cityinfo/1047726211.html
カシュガルはというとへんてこりんな銅像がありますし、王宮だったところが公安本部だったりして、台無しですね。