「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

新にしん

2009-02-03 21:58:24 | Weblog
今日の昼は毎度の「売店清水」で新にしんの塩焼きを頂いた、にしんの大きさもさることながら、お腹には目いっぱいの数の子が入っていた。
にしんも数の子も美味しく頂いた、このにしんがあがったのは根室だとご主人が言っていた。

根室海峡は知床から沢山のミネラルを含んだ川の水が流れ込み豊富なプランクトンを育てる。
川の上流には落葉広葉樹が必要で、良質な腐葉土を作ってくれる、この腐葉土から流れ出る水にカルシュームと鉄分などのミネラルが豊富に含まれている、これこそがプランクトンが育つ栄養素になる。
少し前まではプランクトンは海のどこかから流れてくるものだと考えられていた。
近年豊な漁場には決まって川があり、その川の上流には豊かな森がありその森がプランクトンが育つ多くのミネラルを海へ運んでくる事がわかった。

気仙沼で牡蠣と帆立の養殖を営む畠山重篤さんがフランスの牡蠣が全滅し、気仙沼の牡蠣の種をフランスへ輸出、その牡蠣がものの見事に育ったことで、フランスに出向きそのわけを調べてみると、豊かな水を運んでくるロアール川の発見につながり、その川上には豊かな落葉広葉樹の森が存在していた事に気づく。
畠山さんは「牡蠣の森を慕う会」を設立、気仙沼に流れ込む大川の上流を探索すると川の両側がコンクリートで固められ、雑木林がお金になっる針葉樹の林に変わっていた、これでは海が死んでしまうという事で、広葉樹の植林がこの会で始まる。
気仙沼のたった一人の漁師さんが海と森の関係や生物の多様性の重要性を研究し実証した。

根室海峡は日本でも有数の漁場といわれ最近では鯨のウォッチングも楽しめるそうです、ここではは川が運ぶミネラルだけでなく、流氷がアムール川から流れ出た水を運び、それが溶け出す頃植物性のプランクトンを狙って動物性のプランクトンが、小魚、小魚をえさにする大型の魚や海鳥そして鯨やシャチ、自然の動物の連鎖が起こっています。
羅臼にあがる昆布、うに、かに、にしん、いかこれらの水産物は豊かな森に支えられ、森の恵みを受け私たちの口に入るとのことです。