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小金沢ライブラリー

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映画感想―『エアベンダー』

2011年01月11日 | 映画感想


~あらすじ~
気・水・土・火の4つの王国が支配する世界。各王国にはその国の「エレメント」を操る「ベンダー」と呼ばれる者がいた。
その中でも、4つの「エレメント」すべてを操る「アバター」は、世界に調和をもたらす唯一の選ばれた者だった。
だが、「アバター」として生まれた気の国の少年アンは、自分の重い宿命に耐えられずに逃げ出して氷の中に閉じ込められてしまう。
そして100年後、水の国の兄妹サカとカタラは氷の中で眠るアンを発見。眠りから目覚めたアンは気の国が火の国に滅ぼされたことを知り、今度こそ「アバター」の宿命を受け入れ、試練に立ち向かう決意をする……。


~感想~
誰だよシャマランにファンタジィ撮らせようと思ったバカは。

「シックスセンス」の大ヒット後、新作を出すごとに監督生命の危機にさらされているM・ナイト・シャマランによる、まさかのアニメ実写化は、危惧通りの大惨敗であった。
というかシャマランにはもう普通に脚本を書く力が残っていないらしい。かの「トランスフォーマー」や「D-WARS」に匹敵する無数のツッコミどころが画面狭しと暴れ回る始末で、しかも「トランスフォーマー」のような激しいアクションは描けず、自主制作映画のように酷い脚本の「D-WARS」よりは出来がいいという半端な仕上がりで、笑うことすらできないため、見どころが全然ない。
脚本の酷さの一例を挙げると、

・土のベンダーが7人がかりで手の平サイズの石を一個投げつける。(7人で7個手で投げたほうが強くね?)

・火のベンダーが自身の過去の逸話をそのへんのガキをつかまえて語らせる。

・水の国の王女と主人公グループの青年が恋に落ちる……ことがナレーションで語られる→次の場面ではもう水の国の人々に厚い信頼を受けている→しかも王女と結婚寸前にまで話が進んでいる。

・「アバターは誰も傷つけてはならない」という師の言葉を回想しながら次々と敵を吹っ飛ばしたり凍らせるアバター。

・味方の精霊が殺されるところを至近距離でぼーっと眺めている屈強のベンダーたち。

・その精霊を殺した悪の幹部が一般兵4人にボコられて死ぬ。

・精霊が復活し力を取り戻した兵士が真っ先に行ったのがタックルからのマウントパンチ

・新たなる敵幹部が登場したと同時に閉幕する打ち切りマンガみたいなラスト。

「二桁以上のIQを持つ人にはお勧めできない」とまで言われたこの映画。正直、続編が作られることはないと思うのだがどうか。


評価:★ 2
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