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小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『無貌伝~人形姫の産声~』望月守宮

2011年01月05日 | ミステリ感想
~あらすじ~
これは在りし日の名探偵と生まれいずる怪人の物語――。
「人形を見せてあげる」遥はそう言って、怪異が集まる島に秋津を誘った。そこに住むのは、幼き彼女の姿をした人形と、遥の"父親"たち。
遥の失踪。消えた一日の記憶。破られた封印。孤島に秘められた悲愴な真実に秋津はたどりつけるのか。


~感想~
シリーズの前日譚、無貌伝ビギニングといったところ。しかし(↓以下ネタバレ↓)
期待していた「秋津vs無貌」や「秋津が顔を奪われた経緯」は全く描かれず、秋津と遥のなれそめだけで、シリーズ的にはほとんど前に進んでいないというさみしい状況。
シリーズのプロローグとしても内容不足で、これならば三作目ではなくもっと後で描いても良かったのでは……。

またヒトデナシの能力を活かしたトリックも小粒で、下手すりゃミステリ部分より盛り上がる能力バトルも無しと、無貌伝の魅力がことごとく薄いのもネック。

前日譚はまだまだ続くだろうから、次に期待したい。


11.1.5
評価:★★☆ 5
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