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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

アウェイゴール2倍ルール

2008-12-16 18:59:58 | 他チーム
今回、入れ替え戦でドラマを生んだアウェイゴール2倍ルールですが、確かに選手や監督に限らず、スタジアムのサポーターにまで状況判断を必要とされる、面白いルールだと思います。海外では早くから導入されていた制度ですが、日本では以前はスコアに関係なく、2試合で同点なら延長戦でした。

しかし、もしナイトゲームが延長戦になると、帰りのサポーターの交通手段にも影響しますので、できるだけ延長戦が出ないようにする手段として、川淵キャプテンが導入を決断した制度でした。

これが導入されたことは、延長戦やPK戦の確率が下がったり、細かい状況に応じた戦略が見られたりと、確かにいいこともたくさんあります。アウェイの得点はより困難だから評価するという根拠も、決しておかしくはありません。

しかし、このアウェイゴール2倍ルールは、考え方を変えると、アウェイでは積極的に戦い、ホームでは慎重に戦うことを奨励する制度です。しかし、第1戦がアウェイのチームにとっては、最初から攻めてアウェイゴールを取りに行きますから、特に不都合はない制度です。

しかし、一つだけ問題点があります。それは、第1戦がホームのチームが、相手にアウェイゴールをやらないことを優先させて、0-0の引き分けを狙う可能性があるからです。確かに、第1戦を0-0で引き分けておけば、第2戦で点の入った引き分けなら、アウェイゴールで勝てます。

ただ、サッカーは懸命に攻め合っても、結果として0-0になってしまうこともありますから、0-0をすべて悪というつもりはありません。ただ、一昨年の神戸対福岡の入れ替え戦のときに、神戸の選手が意図的に0-0を狙ったことを公言したのはどうかと思います。

神戸のサポーターの中で、福岡まで応援に行ける人はほんの一握りですから、ほとんどのサポーターは生ではホームゲームしか見られないはずです。そんな、入れ替え戦に詰めかけた大事なサポーターに、狙った0-0の試合を見せてしまっていいのかという疑問はあります。

結果的には神戸は昇格しましたから、たぶん今ではサポーターは根に持ってはいないと思いますが、アウェイゴール2倍ルールにも実は問題点もあることを書きたくて記事にしました。
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前のようにはいかず(12/14G大阪対アデレード)

2008-12-15 19:09:38 | 他チーム
ACLの決勝で、この両チームが対戦したときは、2試合ともG大阪の完勝でした。アデレードの守備をG大阪の攻撃が上回ったという内容でしたが、アデレードもこの試合に勝てばマンチェスターUと対戦できるという理由で、ACLでは見せなかった激しいプレスを掛けてきました。

事実、決定機の数ではアデレードの方が多かったです。アデレードの高い位置からのプレスに、G大阪のDFは戸惑い気味でした。しかし、G大阪は攻撃サッカーと言われますが、速い攻守の切り替えも得意です。アデレードのDFがパスミスをしたタイミングでは、大抵シュートまで持ち込んでいました。

個人的には、アデレードのDFを個人技で崩せる可能性があった右MFの佐々木が負傷交代したのは、本当に残念でしたが、佐々木と交代でピッチに入った播戸が上背の差をものともせずに突っ込んでいった姿勢が、遠藤の先制ゴールを生みました。

しかし、アデレードが意地を見せたのは、これからでした。次第にG大阪がセカンドボールを拾えなくなり、左サイドを駆け上がったSBの14番やボランチの18番に、左MFのカッシオ(6番)を軸にボールを回され、左からのクロスを多く浴びます。

しかし、アデレードというチームは1トップのクリスチャーノ(10番)が長身選手ではなく、高さを恐れる必要があるのは長身DFが上がってくるセットプレーくらいでした。それでも、G大阪は守勢に回る展開は苦手で、アデレードがセットプレーに強いドッド(13番)の頭からチャンスをつかみます。

それでも、G大阪には遠藤がいますから、遠藤にボールが入ればそれなりに形を作れます。結果的には、この遠藤が相手ボールを切り、連続攻撃を浴びないようにできたことが、アデレードの攻め切りを許さない結果になりました。それでも、11番、25番と次々に攻撃的なカードを切ってきたアデレードの迫力は大したもので、豪州のチームに多いパワーサッカーでない攻めのパターンもたくさんありました。

ただ、これを辛くも逃げ切ったことで、G大阪はマンUへの挑戦権を得ました。おそらく、マンUの激しいプレスを浴びたら、加地と安田はほとんど上がらせてもらえないでしょう。それでも、この試合で見せた攻守の切り替えのスピードで勝負すれば、ちょっとくらいはチャンスがあるかもしれません。
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長く感じた2分間(12/13磐田対仙台)

2008-12-14 15:11:44 | 他チーム
昨日のJ1,J2入れ替え戦は、NHK-BSの録画放送で見ました。この試合は、スコアだけ見ると2-1で磐田が完勝したかのように見えますが、実際はきわどい試合でした。また、ずいぶんいろいろなところでアウェイゴールの影響が出てくるなという試合展開の妙もありました。

第1戦は1-1の引き分けでした。この結果、0-0の引き分けなら磐田のJ1残留ということになります。これは、わずかですが磐田有利という状況で、仙台はこの状況を打ち破るためには自ら点を取るしかなくなりました。そういう状況だったので、立ち上がり20分ほどは完全に仙台がゲームを支配して進みました。

もう点を取るしかないと決めて、スタミナ切れは恐れない勝負手を最初から打って出ました。SBやボランチが積極的に上がる、アクションサッカーをやりましたが、結果的にはこのときに点が取れなかったことが仙台の敗因になりました。左から梁勇基のクロスが上がった絶好機に、なんとナジソンがフリーのシュートを外してしまいます。ここで1点入っていれば、仙台が勝っていたかもしれません。

磐田にとっては苦しい展開でしたが、左からのセンタリングを松浦が胸でコースを変えるゴールで1-0と先制して、だいぶ楽になりました。この結果、仙台は後半はナジソンを諦めて平瀬を入れてきますが、恐れていたスタミナ切れが現実のものになってしまいます。それでも無理して仙台は攻めましたが、カウンターから松浦に独走されて2-0となります。

スコアは動かずロスタイム4分となり、仙台は長身FWの中原を入れて放り込み、磐田は前田や松浦まで自陣に下げて全員でクリアという展開になれば、誰もが勝負はついたように思えたでしょう。しかし、ロスタイムも2分過ぎたところで、梁勇基のFKが決まって2-1になったことで、この試合は仙台サポ以外の人の誰もが長く感じる残り2分間になりました。

なぜなら、あと1点仙台に入れば、アウェイゴールで仙台がJ1昇格になるからです。磐田もこれはまずいと思い、慌てて前線からプレスを掛け、仙台の放り込みをさせない対応をしました。しかし、最後にCKがありました。これが決まれば仙台の昇格、クリアすれば磐田の残留というCKは、サポならずとも手に汗握るCKになりました。

結果的にはこのCKはクリアされ、磐田が辛くもJ1残留を果たしましたが、仙台サポからも最後まで試合をもつれさせた選手たちの頑張りを称えるコールがありました。来季からは3チーム自動昇格になるため、この入れ替え戦は今季が最後になりますが、伝説の試合になりそうな試合でした。
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フィンケ監督情報

2008-12-14 10:20:02 | 浦和レッズ
昨日、サッカーマガジンに目を通していたら、なんとドイツのフライブルグの地元紙記者による浦和レッズ次期監督のフィンケ氏の分析記事が載っていました。おそらく、日本人でフィンケ氏の情報を事前に持っている人は少ないと思うので、この情報は信頼できると判断し、ネタにします。

まず、フィンケ氏の戦術ですが、基本はトップ下を置かない4-4-2だそうです。スポーツ紙上に、「ドイツのオシム」と書かれていましたが、それは運動量の多いサッカーをすることが共通点だそうで、田中達也のように走れる選手は重用されるものと思えます。ただ、4バックということは、これまで3バックの監督が続いてきた浦和の構造的問題に踏み込む必要があります。

それは、真ん中を2枚で守れるCBが闘莉王しかいないことと、左SBの本職がいないことです。それまで、3バックに合わせて選手の獲得を行っていましたから、坪井にしても堀之内にしても、3バックだからこそ生きるDFです。もし、4バックになれば、闘莉王は確定とすると、坪井と堀之内でもう一つの枠を争うことになります。これは厳しい競争です。

また、左SBの本職がいないことは、ひょっとするとフィンケ氏が3バックを採用せざるを得なくなる可能性もあります。候補には、阿部勇樹、相馬、平川といますが、彼らには皆、本職の左SBではない問題点を持っています。大卒新人の野田をいきなり抜擢するような意外性を見せる可能性もあります。

また、ボランチにはパスセンスを要求するようで、サッカーマガジンには「鈴木啓太と細貝の併用はない」と書いてありました。そのため、彼ら二人で一つしかない守備的ボランチのポジションを争わせ、攻撃的ボランチには新外国人を補強する可能性があります。サッカーマガジンには阿部勇樹の起用が有力と書いてあったことも補足しておきます。

この改革で、浦和が積極的な動けるチームになり、オシム時代の千葉のように見る者に感動を与えられるサッカーになればいいと思いますが、まだ何も始まっていないので、あまり期待しすぎないようにしたいと思います。
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パス回しの逆転劇(アルアハリ対パチューカ)

2008-12-13 16:57:59 | ワールドサッカー
この試合はテレビ観戦でしたが、比較的テレビで見てもわかりやすい両チームの策の立て方でした。まず、アルアハリ(エジプト)はバラカト、アブトレイカというスピード型のFW、MFを生かすために引いてカウンター狙いでした。前半はそれが当たります。ボール支配率37%ながらカウンターで2点をせしめた前半は、アルアハリの狙い通りだったでしょう。

逆に、パチューカ(メキシコ)のサッカーは、守備はほとんどしないトップ下のアルバレスにボールを集めるパスサッカーです。こういう、個人の能力に賭けるチームも世界にはあるんだというのが、去年見たときの感想でしたが、去年は頼りの綱だったセットプレーで一点も取れず、逆に相手(エトワール・サヘル)のカウンター一発に沈みました。

その失敗をまた繰り返すのかと、前半を見れば思うでしょう。しかし、確かに、フリーでボールを受けるセンスの高いアルバレスは、5バック気味に引いているアルアハリのDFラインでもどこかにスペースを見つけています。そして、今年のパチューカは、去年今一歩及ばなかったセットプレーの精度が上がっていました。

パチューカが後半に得た、同点にする2ゴールは、両方FKです。ただ、パチューカも後半開始の時点で1トップ2シャドー気味の布陣を変更し、アルバレスをFW気味に上げ、逆にヒメネスを中盤の守備的な位置に下げていました。アルバレスに頼らず、全員でパスを回せという意図だったのではと推測しています。

その結果、パチューカは持ち味のパスサッカーで、アルアハリに得意のカウンターを出させませんでした。これで延長に突入したのですから、パチューカ有利に一見思えます。しかし、アルアハリには交代枠が二つ残っていました。2点ビハインドで勝負の交代を打ったパチューカには交代枠がありませんでしたから、この使い方次第でアルアハリにもチャンスはあると思っていました。

結果的にはアルアハリのジョゼ監督の判断ミスということになりますが、アルアハリはこの二つの交代枠を守備的な選手で延長前半の早い時間で使い切っています。疲れに配慮したつもりだったのでしょうが、その直後にパチューカに3点目を入れられたことで、結果的に攻撃的な駒を入れられなくなってしまいました。パチューカのパス回し以外の要素を挙げるなら、それが勝負を分けたのではと思います。
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C・ロナウドの良さ

2008-12-12 21:47:57 | ワールドサッカー
いよいよ、年末恒例のクラブW杯が始まりました。来年はUAE開催になるので、時差がありますから、テレビ観戦も難しくなるでしょう。そのため、今年はしっかり見ておきたいですが、昨日のアデレード対ワイタケレの試合は見逃してしまいました。

そんな、決して海外サッカーには詳しくない私ですが、決勝のチケットを持っているので、大会の見所なら何となくわかります。それは、何と言ってもマンチェスターU(以下マンU)、特にC・ロナウドのプレーです。

C・ロナウドを語るとき、外せないのはMFでありながら驚異的な得点力を誇っていることです。その要因にはいろいろなものがあります。まずは、ポジションチェンジです。マンUの前線の選手は皆運動量が多く、ルーニーもテベスもFWでありながら、MFの位置に下がってのゲームメークもできます。

そういうときは、入れ替わってC・ロナウドがFWの位置にいるのですが、こういうときに点を取ることが多いです。また、C・ロナウドの良さは全てをバランスよく備えていることもあります。基本的には左サイドを突破するドリブラーですが、ヘディングも強く、FKの名手でもあります。

そのため、C・ロナウドには苦手なプレーはないのではと思うほどです。足りないのはポルトガル代表でのタイトルだけですが、それでも2004年欧州選手権準優勝、2006年ドイツW杯4位、2008年欧州選手権ベスト8と決して悪くありません。

今の世界のサッカーは、昨年のクラブW杯で活躍したカカ(ACミラン)とC・ロナウドという、何でもできる「スーパーMF」の時代なのでしょう。ベッカムのような、アシスト型のMFが注目される時代は過ぎ去りました。そんな、世界のサッカーの最先端を生で見られる好機は大事にしたいと思います。

ちょっと気が早いですが、G大阪がアデレード戦を勝てば、マンUと当たります。C・ロナウドをマークするのは加地になるでしょうが、何度かはやられると思います。ただ、加地は身体能力の高い選手ですから、走り比べに持ち込んで、なんとかしたいところです。
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ユアテックスタジアム

2008-12-11 18:27:16 | 他チーム
昨日の入れ替え戦、やはり日本サッカー界の一大イベントということで、テレビで見ました。しかし、浦和戦でない一戦は、ゲームレポートが書けるほどの集中力では見られず、眠気との戦いになってしまいます。

しかし、そんな怠惰な自分にも、試合を見れば必ず伝わってくるものがあります。それは、結果は引き分けでしたが、仙台が見せた相手FWに対する厳しい寄せと、相手右ストッパーの岡田の裏を狙った戦術的徹底がありました。

気持ちでは仙台が上回ったように思えますが、磐田も長年の名門チームの意地で、松浦のミドルという一撃が出ました。これで、勝負は第二戦で勝ったチームの勝ちです。わかりやすい条件なので、アウェイの仙台も思い切り良く攻めるでしょう。

第二戦は休日なので、平日の試合と比べれば集中して見られますから、印象に残る一戦になって欲しいと思います。ただ、この試合で一番私の心を動かしたのは、ユアテックスタジアムの大声援です。私は、浦和が遠いアウェイに行っているときは、根性なく浦和の試合はテレビ観戦で、近場の他カードを物見遊山で見ることがあります。

しかし、そんな偵察?目的の他チームサポには敷居が高いのが、日立柏サッカー場と、今回のユアテックスタジアムです。たまにJ2の試合をテレビで見ると、仙台のホームはバックスタンド左側のコアサポ以外のところからも声が出ているように思えます。

今回は、史上最高の応援をしようと、サポがまとまったのか、仙台の大声援の前に磐田の応援はほとんど聞こえませんでした。しかし、これは決して珍しい光景ではありません。サッカー専用で見やすいスタジアムなので、このスタジアムには憧れますが、浦和と対戦することが実現しても、チケットが取れずに行けないでしょうね。

特に私は、ゲームレポートを書くために、試合中はノートを片手に戦況を追っていますから、周りからは目立ちます。そんな私を見たら、ここはそんな奴の来る場所じゃないと、冷たい視線を浴びるでしょうね。
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大宮の世代交代

2008-12-10 18:43:55 | 他チーム
今季、大宮は大量9人に戦力外通告を行いました。その前兆は今季の開幕前にあって、大卒選手を中心に大量採用を行ったことで、ベテランの多い大宮というチームの若返りを図ろうという意図があったものと思われます。

そのため、ベテラン選手にとっては、今季試合に出られないといよいよ危ないという崖っ淵でもありました。今の大宮のベテランは、アマチュア時代から長年チームに在籍し続ける斉藤を例外とすれば、大宮がJ1に昇格した前後に集めた即戦力選手です。

ここ数年、大型補強をしていなかった大宮にとっては、今季は彼らが一斉に切り替え時期にくる、難しいシーズンでした。今季のスタメンを見れば、金澤、内田らの台頭でスタメンはある程度若返りました。ただ、ベンチに座るのは大抵彼らベテラン選手で、スーパーサブとして台頭したのは大卒新人の土岐田くらいでした。

いわば、完全に世代交代は完了しておらず、ベテラン選手もチームに何の貢献もしていない訳ではありませんでした。こういう状況がフロントにとっては一番難しく、誰を残すかは激しい議論になったと思います。

しかし、結論は当落線上の選手はほとんど全員放出でした。ずいぶん思い切ったなというのが正直な感想で、来季はサブGKや控えFWが本当に育つのか、それとも他チームから補強してくるのか、ちょっと気になります。

そんな大宮の中で、来季12シーズン目を迎える斉藤は、やはりすごいと思います。吉原のドリブルは土岐田である程度置き替わったかに思えますが、斉藤のパスセンスだけは少なくとも大宮では誰も真似ができません。こういう選手なら、たとえベンチが多くても手放せないのでしょう。
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梅崎の使い方

2008-12-09 18:55:09 | 浦和レッズ
おそらく、浦和のフロントは、手術で前半戦が絶望だったポンテの代役として梅崎選手を獲得したのでしょう。しかし、梅崎のプレースタイルはサイドに流れてからのクロスです。ポンテのようにトップ下に固定してサイドにはたくプレーは梅崎はあまり得意ではありません。

この補強はおそらくオジェック前監督の希望だったと思いますが、オジェックサッカーはトップ下が左右のアウトサイドに展開して、クロスをFWに合わせる形が狙いと私は思っているので、これと同じ形ができにくい梅崎を開幕戦のスタメンから外し、山田のトップ下という手に出たのでしょう。

オジェックが解任になった後、エンゲルス監督はようやく梅崎の持ち味に気付きます。右足でも左足でもクロスを上げられて、アウトサイドからの攻撃をサポートできる存在として、ようやく出番を得ます。しかし、浦和は梅崎が大分時代、どのようにシャムスカ監督の戦術の中で生かされていたかまでは、知らなかったように思えます。

それを知る機会になったのは、珍しく大分が関東にやってきた、ナビスコ杯決勝でした。もともとは、ウェズレイが昨年より少ないゴール数なのに、どうして外されないかを知るために、大分の前線の動きを見てみました。

しかし、現在のトップ下の金崎が梅崎とよく似たサイドアタッカーだったので、トップ下にサイドアタッカーを置くことがどういうことか、よくわかりました。まず、トップ下の選手は、本来なら相手ボランチに楽にボールを処理されないために、ある程度前からプレスを掛けることが必要です。

しかし、トップ下がサイドアタッカーということは、サイドに流れているときに逆襲を食らうと、トップ下は空白になってしまいます。それを埋めるために、大分が取った手は、2トップの位置関係を常に縦並びにしたことです。

ロングボールには高松が引いて、ウェズレイが落としたボールを狙って前にいます。余裕を持ってキープしているときは、ウェズレイが引いてきて、ドリブルを見せます。ポイントは、2トップのどちらかがトップ下の位置を埋めていることです。これで、金崎は安心してサイドに飛び出せます。

しかし、浦和の2トップのエジミウソンと高原は、二人とも点を取りたいという意識が抜けず、トップ下をカバーする意識は希薄でした。ひょっとしたら、浦和はこういうタイプのトップ下は初めてだったので、生かすノウハウを知らなかったのかもしれません。

ポンテの去就はまだ情報がありませんが、梅崎をうまく使えないと、また今季の失敗を繰り返すのではと、心配です。
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生涯一度の好調?(小宮山尊信)

2008-12-08 18:42:32 | 他チーム
これまで書いていませんでしたが、横浜FMの勝因は齋藤だけではありません。生涯一度きりの好調かもしれないし、これがいつもできればA代表はもちろん、海外からオファーが来るのではという大活躍をした選手が、横浜FMにいました。

その選手は、左アウトサイドの小宮山尊信選手です。3-4-2-1の横浜FMと、4-2-3-1の浦和が当たると、小宮山を平川が止める格好になります。前半から、小宮山は平川が最終ライン(急造4バック)を気にして、あまり前に出て来れないことに気づいていました。

そのため、小宮山は中盤でしっかりキープしていた河合から、うまくスペースでパスをもらえていました。ここでアーリークロスを上げてしまったら、並のプレーになってしまいますが、小宮山は平川相手に果敢に勝負を挑みました。

浦和にとっては、平川のスピードは、どんなときでも計算できる武器のはずです。それが評価されて、4バックの右という難しい位置に置いているのでしょう。しかし、この日の小宮山は平川相手の勝負に完勝を収めました。点にこそならなくても、ゴールラインぎりぎりまでえぐったマイナスのクロスは「今日の小宮山は何か違う」という感想を浦和サポに与えたことでしょう。

その小宮山の好調さは、後半も続いていました。運動量の多い齋藤との絡みで、左サイドには常に起点がある状況でした。河合の豪快なミドルも、左からのクロスのクリアボールからです。

しかし、圧巻だったのは、普通ならクロスを上げそうな左サイドの深い位置から放ったシュートでした。誰もがクロスと思っていた場面で、小宮山だけは打つつもりでいたようです。これが素晴らしい弾道でサイドネットに突き刺さり、これではGKはあきらめるしかないシュートでした。

小宮山は順天堂大学を出た2年目です。ちょっと前に練習に遅刻して、罰として丸刈りにされるという失態もありますが、次の試合に監督が使ってくれたように、確実に信頼を得ています。横浜FMの左サイドは、激しい上下動を何度でも繰り返せた、ドゥトラのイメージが今でもあります。

しかし、この日のレベルのプレーが安定してできれば、間違いなくドゥトラのイメージは消え、小宮山こそ横浜FMの左サイドというイメージになるでしょう。浦和にとっては、平川で止まらなかった以上、特別な対策を打つ相手になったでしょう。
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