大相撲夏場所は、写真の横綱照ノ富士の8回目の優勝に終わりました。出てくる以上良い状態で出なければならない、横綱の責任感を果たしてくれた見事な優勝でした。彼が休場していたここ4場所、上位陣不在になった場所もあり寂しさもありましたが、やはり相撲は横綱土俵入りがあると気持ちの盛り上がり方が違います。
照ノ富士は上手でも下手でもまわしを引けば怪力で振り回せますが、今場所優れていたのは「きめ出し」が多かったことです。小兵力士が相手ならわざともろ差しになられているのではと思うほどで、まわしを引けなくても両かいなを挟み込んでしまえば、相手の動きを止められて勝てます。若元春戦でも、相手十分の左四つになられても、まったく動じずに小手投げで仕留めています。
照ノ富士の今場所唯一の黒星は明生戦でした。突いて出て、照ノ富士の脇の下を押す「はず押し」の形を作り、照ノ富士を棒立ちにさせた会心の勝利でした。今のところこれしか照ノ富士に勝てそうな手は思い浮かばず、今場所は対戦がなかった関脇大栄翔が、最も照ノ富士に勝てる確率が高そうだと、来場所の対戦を楽しみにしています。
大関貴景勝は8勝7敗で辛くもカド番を脱出しました。最後の8勝目が明生相手に変化で勝ったところを見ると、ギリギリだった勝ち越しです。先場所の休場の理由になった両ひざの負傷は悪そうでしたが、とにかく何でもいいから勝ち越そうという執念は見えました。しかし、大関を守るのが手一杯な感は否めず、来場所は大関挑戦を狙う元気な関脇陣に対抗できるかは微妙です。
また、関脇霧馬山が11勝4敗の好成績で3場所合計34勝となり、大関昇進に向けた臨時理事会が招集されました。理事会で否決した例がないことから大関昇進は確実です。モンゴル出身の彼ですが、モンゴル相撲にありがちな奇襲ではなく、日本風の相撲で上手さを見せて勝っている力士です。師匠の陸奥親方(元大関霧島)に番付で並ぶ、彼にとっては悲願だったことでしょう。
三役を巡る争いでは、豊昇龍、大栄翔、若元春の3関脇は関脇を守り、小結琴ノ若も勝ち越して小結に残ります。空きそうな枠は一つで、東前頭筆頭の阿炎が8勝7敗と勝ち越して当確です。もし、3小結になれば錦木の新三役もあるかもしれませんが、4枚目で9勝6敗はそこまでする成績ではなさそうです。負傷で長期休場になる若隆景の不在は残念ですが、また来場所も楽しみにしたいと思います。
照ノ富士は上手でも下手でもまわしを引けば怪力で振り回せますが、今場所優れていたのは「きめ出し」が多かったことです。小兵力士が相手ならわざともろ差しになられているのではと思うほどで、まわしを引けなくても両かいなを挟み込んでしまえば、相手の動きを止められて勝てます。若元春戦でも、相手十分の左四つになられても、まったく動じずに小手投げで仕留めています。
照ノ富士の今場所唯一の黒星は明生戦でした。突いて出て、照ノ富士の脇の下を押す「はず押し」の形を作り、照ノ富士を棒立ちにさせた会心の勝利でした。今のところこれしか照ノ富士に勝てそうな手は思い浮かばず、今場所は対戦がなかった関脇大栄翔が、最も照ノ富士に勝てる確率が高そうだと、来場所の対戦を楽しみにしています。
大関貴景勝は8勝7敗で辛くもカド番を脱出しました。最後の8勝目が明生相手に変化で勝ったところを見ると、ギリギリだった勝ち越しです。先場所の休場の理由になった両ひざの負傷は悪そうでしたが、とにかく何でもいいから勝ち越そうという執念は見えました。しかし、大関を守るのが手一杯な感は否めず、来場所は大関挑戦を狙う元気な関脇陣に対抗できるかは微妙です。
また、関脇霧馬山が11勝4敗の好成績で3場所合計34勝となり、大関昇進に向けた臨時理事会が招集されました。理事会で否決した例がないことから大関昇進は確実です。モンゴル出身の彼ですが、モンゴル相撲にありがちな奇襲ではなく、日本風の相撲で上手さを見せて勝っている力士です。師匠の陸奥親方(元大関霧島)に番付で並ぶ、彼にとっては悲願だったことでしょう。
三役を巡る争いでは、豊昇龍、大栄翔、若元春の3関脇は関脇を守り、小結琴ノ若も勝ち越して小結に残ります。空きそうな枠は一つで、東前頭筆頭の阿炎が8勝7敗と勝ち越して当確です。もし、3小結になれば錦木の新三役もあるかもしれませんが、4枚目で9勝6敗はそこまでする成績ではなさそうです。負傷で長期休場になる若隆景の不在は残念ですが、また来場所も楽しみにしたいと思います。