先日の西武ドームでの生観戦(4/29)では、ライオンズは先発高橋光成が打ち込まれて8-2と惨敗しましたが、写真の「おかわり君」中村剛也選手の本塁打を見られたことは良かったです。中村は今季負傷離脱中の山川穂高選手の代役の4番に座っていますが、絶好調で今季既に7本塁打を放っています。今季40歳になる大ベテランですが、山川の代役ができるのは彼しかいないでしょう。
先日、中村は前人未踏である、ワースト記録ながら2000三振という記録も作りました。この記録は以前清原和博氏が持っていましたが、それだけ一発を狙っているからの裏返しでしょう。目標はあと39本で到達する500本塁打で、来季も現役だったら行けそうな記録です。もともとは打率は高くない打者ですが、今季はここまで.364と安打も安定して放っています。
中村は2001年、当時は現在ほど強豪でなかった大阪桐蔭高校から、ドラフト2巡目でライオンズに入団してきました。同期入団の栗山とは一緒の新幹線で上京した間柄で、富士山の美しさに感動して新幹線の車中からカメラを向けていたエピソードを、栗山に明かされています。愛称のおかわり君は、二軍時代の寮でご飯を大量におかわりしたためで、当時好きな言葉に「おかわり」を挙げていました。
今のライオンズでは、山川のようにスイングスピードで勝負するタイプが多いですが、中村の場合はそういう傍からわかるような特徴は見つからず、軽く打っているかのように見えます。本塁打を打つことについては天才的と言われ、外野に飛べば半分は本塁打になるほどの飛距離を誇ります。体全体を使って、ボールに力を伝えるのが上手いからでしょう。
中村といえば、現役では最多となる6回の本塁打王が勲章です。飛ばないボールが採用され、多くの選手が本塁打数を減らした2011年に、一人だけ逆に本塁打数を増やし48本塁打でタイトルを取っています。2019年に123打点で打点王になり、本塁打については山川に任せるとも言っていましたが、39歳の今でも本塁打が打てます。
ライオンズから続々とFAで選手が流出していた時期に、栗山と一緒に生涯ライオンズを貫いてくれたことで、チームでは功労者です。ライオンズに残っていれば悪い扱いはしないと思っていましたが、ここまでの復活は期待以上でした。山川が復帰しても、4番はしばらく中村で行ったほうが、いいかもしれませんね。