先ほど、大相撲春場所が終わりました。優勝は13勝2敗で決定戦を制した稀勢の里でした。その優勝は奇跡的な結果でした。理由は稀勢の里が13日目に日馬富士に寄り切られた際に肩を痛め、病院に運び込まれるほどの怪我を負っていたからです。出場は絶望視されましたが、本人が出場に意欲を見せて残り二日間の土俵に上がることになりました。
しかも、14日目の鶴竜戦が、稀勢の里の完敗に終わったことも、優勝は絶望視された理由です。痛めた左肩をまったく動かすことができず、鶴竜の両差しに抵抗できず土俵を割った内容は、千秋楽の照ノ富士相手に、本割、決定戦の連勝が逆転優勝の条件ということを考えると、おそらく相撲にならないだろうと予想できました。
しかし、伏線は前日の照ノ富士の土俵に現れていました。照ノ富士が琴奨菊相手に、立ち合いで変化して1敗を守ったからです。照ノ富士ほどの巨漢が変化して勝つということは、先場所までの不振の原因となっていた膝の状態が良くないことをにおわせる意味がありました。稀勢の里が立ち合い変化して、痛めていない右で投げを打てばどうかと予想しました。
稀勢の里は普段はほとんど変化しない力士です。変化を常套手段にしている小兵力士が相手なら、変化を警戒してビデオで変化するときの癖などを研究しているでしょう。しかし、稀勢の里には変化の情報がありません。本割では稀勢の里が予想通り右に変化して上手を取りにいきますが、その相撲は待ったで止められました。
これで照ノ富士は右変化を読むでしょう。仕切り直しの一番は、稀勢の里が逆の左に変化しました。照ノ富士は右をおっつけて出ますが、稀勢の里の痛めていた左の差し手が予想以上に力が入っており、稀勢の里が右から突き落としを見せると照ノ富士は土俵に落ちて決定戦になります。
決定戦も照ノ富士が出る内容でした。両差しになって圧倒的に有利だった照ノ富士は思い切り寄りを見せます。しかし、膝の負傷の影響か足をうまく送れておらず、土俵際で稀勢の里が放った小手投げが、奇跡の逆転を起こして稀勢の里の優勝に終わりました。
この勝負は相撲史におそらく残るでしょう。2001年の夏場所の貴乃花の優勝を思い出しました。もちろん、稀勢の里がこの強行出場で痛めた左肩を悪化させた可能性は高いでしょうが、こんなことが起こるから相撲は面白いと言えます。伝説の相撲をテレビとはいえ目撃したという思いです。
しかも、14日目の鶴竜戦が、稀勢の里の完敗に終わったことも、優勝は絶望視された理由です。痛めた左肩をまったく動かすことができず、鶴竜の両差しに抵抗できず土俵を割った内容は、千秋楽の照ノ富士相手に、本割、決定戦の連勝が逆転優勝の条件ということを考えると、おそらく相撲にならないだろうと予想できました。
しかし、伏線は前日の照ノ富士の土俵に現れていました。照ノ富士が琴奨菊相手に、立ち合いで変化して1敗を守ったからです。照ノ富士ほどの巨漢が変化して勝つということは、先場所までの不振の原因となっていた膝の状態が良くないことをにおわせる意味がありました。稀勢の里が立ち合い変化して、痛めていない右で投げを打てばどうかと予想しました。
稀勢の里は普段はほとんど変化しない力士です。変化を常套手段にしている小兵力士が相手なら、変化を警戒してビデオで変化するときの癖などを研究しているでしょう。しかし、稀勢の里には変化の情報がありません。本割では稀勢の里が予想通り右に変化して上手を取りにいきますが、その相撲は待ったで止められました。
これで照ノ富士は右変化を読むでしょう。仕切り直しの一番は、稀勢の里が逆の左に変化しました。照ノ富士は右をおっつけて出ますが、稀勢の里の痛めていた左の差し手が予想以上に力が入っており、稀勢の里が右から突き落としを見せると照ノ富士は土俵に落ちて決定戦になります。
決定戦も照ノ富士が出る内容でした。両差しになって圧倒的に有利だった照ノ富士は思い切り寄りを見せます。しかし、膝の負傷の影響か足をうまく送れておらず、土俵際で稀勢の里が放った小手投げが、奇跡の逆転を起こして稀勢の里の優勝に終わりました。
この勝負は相撲史におそらく残るでしょう。2001年の夏場所の貴乃花の優勝を思い出しました。もちろん、稀勢の里がこの強行出場で痛めた左肩を悪化させた可能性は高いでしょうが、こんなことが起こるから相撲は面白いと言えます。伝説の相撲をテレビとはいえ目撃したという思いです。