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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

痛みに耐えて(貴乃花)

2013-04-24 18:37:26 | 他スポーツ
今日は浦和の天王山、広州戦ですが、参戦できず映像も日テレの録画放送が頼りの私は、試合を見られるのは早くて明日の夜です。そのため、今日と明日は穴埋めネタで失礼させていただきます。

先日、両国国技館の大相撲夏場所の初日のチケットを買いました。私のような一般大衆はテレビに映るような席は高くて手に入らず、2階の椅子席が手一杯ですが、生で見る相撲は全神経を相撲に集中できるという面白さは知っているので、当日を楽しみに待ちたいと思います。

夏場所の思い出に千代の富士対貴花田を上げましたが、貴花田が貴乃花と四股名を変えて横綱になった後にも印象深い相撲はあります。貴乃花の相撲は手堅い相撲で、絶対優位の体勢を作って腰を落として寄り切る相撲が主体です。そのため、全盛期は相撲ぶりが面白くないという評価もされました。

しかし、そんな貴乃花が珍しく闘争本能を剥き出しにして戦った一番が2001年の夏場所の優勝決定戦にありました。対戦相手は武蔵丸で、この取り組みの前日に膝の半月板を損傷した貴乃花の出場は絶望視されていました。

しかし、貴乃花は「ここで出なければまげをつけている意味がない」と名言を残して、師匠の休場勧告を振り切って土俵に上がります。貴乃花は優勝争いは星一つリードしていましたが、千秋楽の相手は武蔵丸で、武蔵丸は本割、決定戦を連勝すれば逆転優勝の可能性が残っていました。

本割は全く相撲になりませんでした。一方的に押し出された貴乃花を見て、決定戦も誰もが絶対に勝てないと思っていました。しかし、貴乃花だけは自らの可能性を信じていました。悪い場所が膝である以上、前に出る相撲は厳しく、立ち合いで四つに組んで投げるしか貴乃花の勝機はないと思っていました。

しかし、本当にそういう相撲になり、武蔵丸を土俵中央で投げ捨てた貴乃花は奇跡の優勝を果たします。この勝った瞬間に貴乃花が見せた鬼の形相は、神が降りた瞬間を連想しました。当時の小泉純一郎首相が表彰式で「痛みに耐えてよく頑張った」と叫んだのも印象的です。

しかし、優勝と引き換えに貴乃花の膝は半月板が割れて関節のいろんな部分に入り込む重傷になってしまいました。ジグソーパズルのように内視鏡でこのかけらを取り除く難しい手術で貴乃花は長期休場に追い込まれ、この優勝が最後の優勝になりました。

本人のためには休場した方が良かったと思いますが、普段荒々しさを表に出さない貴乃花にもこんな一面があったという理由で、今でも印象に残っています。
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