こばとの独り言

ひたすらに趣味を語るブログ。
【18禁の記事もある為、閲覧は自己責任でお願いします】

「神頼みしすぎて俺の未来がヤバい。」 公式サイト公開

2016年11月01日 19時16分15秒 | 美少女ゲーム

2017年3月24日発売予定Hulotte最新作「神頼みしすぎて俺の未来がヤバい。」の公式サイトが公開されてます(*'∇')

・・・まぁ、この間のディザーサイトにキャラ紹介情報と店舗特典情報が追加されただけですけどw

キャラ紹介はまだ3人しか紹介されてないのが残念かな~。っていうか、キャラ紹介を小出しにする意味はあるのか?w

1番気になってる子がまだ紹介されてないので、店舗特典とかも決めかねているのが現状です。まぁ今回紹介されたサイドポニーの子とかも好みですけど・・・全体的におっぱい率低めには見えるw

まぁ何はともあれ続報待ちかな。3月は某タイトルが延期して被せてきたので、かなり厳しくなりましたけどw

ちなみに先月、DMM.comで妹ヤバとイチャヤバの2作品が安く販売されてたので、DLしておきました。いつかやろうかなぁと思ってたので丁度良かったですw
まぁ優先順位があるのでいつになるか分かりませんが、買っておけばいつでも出来ますからね!w

「神頼みしすぎて俺の未来がヤバい。」の公式サイトはこちらから↓
http://hulotte.jp/product/kamiyaba/】 

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「Re:LieF ~親愛なるあなたへ~」 あらすじ・感想その4 アイ編、感想まとめ

2016年11月01日 00時08分59秒 | 美少女ゲーム

最後はアイでした~。

アイ キャラクター紹介
アイは御雲嶌の廃墟に住む女の子。來夢学園の生徒ではなく、一応、司の幼馴染ということになっています。
司の過去を知っており、謎の多い少女ですが、性格は明るくて日向子たちともすぐ仲良くなれました。
彼女には“姉”がいるようですが・・・。

アイ 攻略情報
日向子、流花、ももの3人を攻略後、ミリャ編入後の選択肢で新しい選択肢が追加されます。尚、途中のセーブデータからでもOKです(1人目のときの該当箇所の選択肢部分のデータをロードしても選択肢が追加されていて、そこからでもアイ編に入れます)。
賛成(反対)→図書館へ向かう→ミリャ(日向子、流花)→食べてあげない(食べてあげる)→ミリャちゃんと同じ感想かな(もちろん、おいしかったよ)→どれか一つには絞れない→ビーチバレー(砂遊び)
※1:カッコのある選択肢はどれを選んでも問題ありません。ぶっちゃけ「どれか一つには絞れない」の選択肢以外はどれを選んでも構わないというくらい、選択肢の意味がありません。他のヒロインルートへ行くときの最後の選択肢のデータをロードすればOKです(爆)
※2:Hシーン3回目以降はシーン回想で見られます。

アイ編 あらすじ
【新田司視点】
謎の少女と話をした直後に意識を失った司は、保健室で目を覚まします。そして、自分の近くには意外な人物がいて驚きます。それは学園の生徒ではないはずの少女・アイでした。アイは司に用があるようでしたが、司の体調は悪そうだったため、あの廃墟にいるから体調が戻ったら来て欲しいと言います。司は何となくアイの用件が分かったため、そうしたほうが良いと思う?と聞くと、アイは頷き「試してみるんだ、もう一度」と言って帰っていくのでした。
翌日、司は担任の伊砂から選択授業についての説明を受けます。資格取得と自由学習のどちらにするか選ぶことになりますが、司は資格取得には今の自分が求めているものにはないと考え、レポートを提出するなら学校の外に出ても良いという自主学習の方を選ぶことを決めます。そのとき、自分のことで気になることがあったことから、自分の持ってる資格を忘れたと嘘を吐いて、後日伊砂から自分の履歴書のコピーを貰える事になりました。
その後、アイの下へ向かった司。しかし、アイの部屋をノックしても返事がなかったため、勝手に扉を開けて中に入ります。すると、アイは昼寝をしていたため、司は起きるまで待つことに。アイが起きると部屋に司がいることに驚き、司を非難するような目で見つつ、迎え入れます。そして、アイは昨日言おうとしていたことを司に聞きます。昔のことは覚えてないんだね?と。司はその通りだったため、頷きます。
司は島に来る前の記憶が一部を除きポッカリ抜け落ちていることから、疑問に感じていました。アイは自分と司は「幼馴染」のような関係で、アイは司より年上のお姉さんだと教えます。2人は社会福祉公社LieFの研究所で会ったことがありました。LieFは現在司が参加しているトライメント計画を指揮している組織でした。アイは組織とは関係なくもなくあるとも言いきれない・・・いわば「縁がある」というそんな感じでしたが、司の今の状態を知ったのは最近のことだと言います。久しぶりに会った司が自分のことを忘れていることはショックだったと。アイは会おうと思えば司と会えましたが、司が昔のことを思い出そうとすると体調が悪くなることは知っていたため、司と会うことを躊躇っていました。
司の記憶について戻した方がいいのかどうか・・・アイは姉との見解の違いで喧嘩してしまったと話します。そこで司はアイには姉がいることを知り、自分を知っていると言われたものの、思い出せませんでした。アイは司には自分との思い出を思い出してほしいと思う反面、司にとってよくないことなんだと思い、躊躇っていました。それを聞いた司は体調が悪くなるのは自分の中にあるトラウマのせいだと思い、つい最近トラウマを克服した日向子のことを思い出し、記憶を思い出すなら先ずは自分を認めることかなと言い、日向のように色々試して失敗して、少しずつ経験を重ねていつか来る「その時」に備えるべきだと言います。そして、アイにあるお願いをします。「今の僕」と少し付き合ってほしいと。すると、かっこよく成長した弟分の現在を見るのも姉の務めかなと言って引き受けるのでした。
司から学園の話を聞いたアイは、見学したいと言って制服を用意して司に連れて行ってもらいます。先ずは伊砂に許可をもらいに行き了承を得ますが、そのとき以前お願いしていた履歴が見つからないと言われます。司は自分の個人情報がないことに一抹の不安を覚えますが、ひとまずアイを寮まで案内します。寮のロビーでは理人とももがいて、2人はトトと話をしていました。アイもトトと話したいということで対面しますが、トトは不機嫌な態度でアイとは話をしたくないと拒絶します。ももは謝りますがアイは何かそうなる理由を知っていたのか仕方ないといった表情を浮かべます。その後、図書館に行くと日向子と流花、そしてミリャの3人がいますが、日向子は司とアイが一緒にいることに驚き、2人の仲が思った以上に良いことを知り、少し不機嫌になってしまいます。3人とも別れ、他の教室を案内した後、最後に向かったのは音楽室でした。司はどことなく見覚えのある部屋であることを感じ、ピアノの椅子に座って弾き始めます。
記憶の奥底にある曲を弾く司ですが、今自分が弾いている曲には何かが足りないと感じており、きっとそれが今の自分に欠けているものなのだろうと考えます。演奏が終わるとアイは司がピアノを弾けることに感心しますが、司はそんなアイを見て1つ疑問に感じます。幼馴染という割にピアノを弾けるということを知らなかったのだろうかと。何かを思い出そうとすると発生するノイズ。司はひとまずそのことは置いておき、アイを連れて学園を出ます。そして、今度は今日知り合った皆と一緒に遊ぶ約束をして廃墟近くまでバスで帰るアイを見送った後、司は突然後ろから声をかけられたため、驚いて振り返ります。振り向くとそこには以前崖の上で会った少女でした。少女は「新しい思い出が出来たとして、その先にあなたは何を期待しているのでしょう」と問いかけます。少女はアイが以前言っていた姉でした。
司は以前少女が言っていた「司は死んでいる」と言ったことに対して質問しますが、少女は、生まれてから今この時までの記憶が続いていないということは、昔のあなたを知っている私がそれを「死」と言い表すのはそれほど詩的な表現でしょうかと答えます。つまり、アイや少女が知る“昔の司”は本人の記憶にない=死んでもういないということでした。少女は更に昔の司が死ぬかどうかは司次第と言いますが、アイもあなたも“昔の司”が死んでも良いと思っているように見えると話します。それを聞いて司は絶対に受け入れないはずなのに何故か胸がどくりと沸きます。その後、少女が少し歩きましょうかと言ったため、司はそれについていきますが、だんだん意識が朦朧としてきて、一瞬意識を失いかけた後、周囲を見渡すと少女が消えていなくなっていました。そして、クラクションの音と共にその音の方を見ると、そこにはトラックが迫ってきていて・・・。
それから数日後、アイと約束した通り、海まで皆と遊びに来た司。そこでひとしきり遊んだ後、アイと一緒に休憩しているとき、数日前のことを思い出します。司は寮の部屋の前で倒れていて、理人に助けてもらいましたが、目を覚ますまでに時間がかかっていました。遊びに行くという約束を延期した方が良いと理人から言われますが、司は約束を優先し、アイが楽しんでいるのをみてそれが間違いではなかったことを確信し安堵します。それから、いつもは昔のことを思い出そうとすると頭痛に襲われていましたが、今はそれも怒らなくなっており、今なら昔の自分と向き合えるかもしれないと考えます。すると、アイから今日帰ってから話したいことあると言われます。そして、休憩を終えて皆のもとへ戻るアイの背中を見て司は驚きます。彼女の背中には翼のように見える痣があったのです。それはあたかも人工的に押された刻印のようでした。その痣は、以前理人と大浴場に入ったときに司の背中にもそんな形の痣があると指摘されたことを思い出します。海水浴が終わった後、アイと一緒に桜並木の向こうにある桜公園まで歩いた司。そこでアイは、最近の司はちょっと変だと言います。正確にはアイに学園案内をした日の夜から、司の様子はこれまでと変わっていました。アイは今の司はこの島に来たばかりの頃の様子に似ていると話します。司もそれは実感していて、自分には何かが欠けていることを自覚していました。司は頭痛がなくなり晴れやかな気分にはなっていましたが、それは間違っているとも思っていて、だからどうするかはもう少し時間が欲しいというと、アイは待つよと返事をします。ボクは君と“付き合って”いるんだからと。
翌週、今度はアイお薦めの桜公園までピクニックに来た司たち。そこで日向子から司とアイの関係について尋ねられたため、今度は誤魔化さずに正直に話します。過去の記憶がないこと、自分探しをしていること。日向子はそれなら皆と一緒に色々試してみようよ、ここはそういう場所なんだからと司に伝え、司はありがとうとお礼を言います。そうして、小さな半歩を歩き出そうとした瞬間、その平穏を引き裂いたのは突然上がった男の絶叫でした。あまりの異常さに振り向いた司は、必死の形相で突進してくる男に刺されますが、その顔はとても見覚えのある顔で、全てのことが理解を超えた司は崩れ落ち意識を失うのでした。
司が目を覚ますとそこは日本家屋の一部屋でした。見覚えがなく人気のない部屋・・・と考えたところで、ここだ第2地区であることに気付き、司はトンネルを通って第1地区へと戻ります。しかし、第1地区に戻ると身体が拒否反応を示し、学園近くまで行って理人たちを見ると、突然言いようのない恐怖感に襲われます。「怖い」と思った瞬間に駆け出して第2地区まで戻って来た司は、自分の中にあった「自分ではない自分」がいないことに気付きます。この島に来たときの成績が良く頼りがいがあって人気者であるというペルソナが剥がれていたことを自覚した司は、恐怖感と劣等感に支配され、第1地区には行けず先ほど寝ていた家にずっと1人でいました。すると、1人の少女に声をかけられます。アイの姉という少女・・・彼女はアルファと名乗り、私は司の味方ですと言います。司は彼女と一緒にいても恐怖感や劣等感がわき出てこないことから、彼女の言葉が本当であることを理解し、彼女に身を委ねます。そして、アルファは自分が司を裏切らないという証拠を見せるためにキスをして司を押し倒しセックスをするのでした。
自分のことを全て受け入れてくれるアルファと過ごす平穏で幸せでけれども閉じた世界。司は時間の感覚がなくなるまでにさほど時間はかかりませんでした。司はアルファに癒されていくことで、次第に頭の中に響く自分を罵倒する声がしなくなっていました。そうして自分のことを見つめ直すことをした司は全てを思い出し、“新田司”は自分が欲しかった理想像であり、その“新田司”はトライメント計画が生み出した“僕の望んだ世界での、僕の望んだ理想像”であることに気付きます。そして、“彼”はもうこの世界では“僕”ではなく、“僕”は“彼”を止めに行かなくてはいけないと考えます。その方法を知るのはアルファであるも理解していた司は彼女の名前を呼びます。ユウ。“僕”に対するあなた、“YOU”。彼女は幼い頃、友達のいない司に用意され、司が“ユウ”と名付けた人工知能でした。そうして司は“彼”のもとに向かいます。日向子たちと桜公園へピクニックに行った“新田司”のもとへと。
【箒木日向子視点】
さっきまで“新田司”と話をしていた日向子は、目の前で起こった事態をただ茫然と見ていました。ナイフに刺され膝を折った“新田司”とそのナイフを持った“新田司”。助けなきゃと思いつつも理解が追い付かない日向子は動くことが出来ませんでした。それは周囲の友人たちも同じで、ただその光景を見ているだけでした。
ほどなくして刺された方の“新田司”が崩れ落ちると日向子たちは我に返り、駆け寄りますが、その様子に何故か刺した方の“新田司”の方が動揺した表情を見せます。日向子がそのことに疑問を感じていると頭痛とともに突然視界が真っ白になり、視界が開けると同時に片翼の少女が舞い降りてきます。そして、突風と共にその少女ともう1人の“新田司”の姿が消えるのでした。
その後、刺された司は病院に運ばれ、命には別条はないものの即時入院となりました。面会できるようになり、病室に向かった日向子たち。病室に入るとそこには既にアイが座って待っていて、司の姿はありませんでした。伊砂は全員が集まったところで話を始めますが、何かを言い淀んでいたため、流花が先陣を切って伊砂を問い詰めます。この「トライメント計画」について、何かとても大事なことを隠しているのではと。日向子はその流花の質問に戸惑いますが、理人とももがその理由について補足します。2人は自主学習で学園の外でフィールドワークをしていて、この島に暮らす人たちについて調べることを選びましたが、調べていくうちに島民の様子が不自然であることに気が付きます。それはまるで人工知能のようだったため、そのことを伊砂に聞くと、伊砂は言葉に詰まります。つまりは、学園関係者以外の・・・おそらく全員が用意されたAIということでした。
理解がなかなか追いつかない日向子でしたが、それでも島民全員がロボットであることはおかしいと思い、そのことについても、ももが補足します。それは発想が逆で、彼らがロボットではなく、彼らがまるで人間のように自分たちには見えているということが問題なのだと。またまた理解が追い付かなくなった日向子ですが、ももの言葉でようやく理解します。ここは仮想世界だと。すると、伊砂は海蔵さんを受け入れたのは選定ミスかもしれないと呟きます。それは事実上、ももの指摘が正しいことを認めているようなものでした。
日向子たちはトライメントに参加し、この島へ公社が用意した船に乗って学園までやってきました。途中の航行時間は約10時間。その間に日向子たちは眠っていましたが、その時点で既に認識に間違いが生じていると伊砂は言います。何故なら御雲島に到着したことは事実だけど、最初から学園なんてものはないのだからと。それを聞いて流花たちはそんな人体実験は人道的に許されるのかと伊砂を非難。しかし、伊砂は全員同意の下で行っていると弁明します。記憶にない契約はどうなのかと議論している流花たちの横で、日向子は、これまで自分の頑張ってきたことが全て仮想世界で行われていたことであることを知り、全部まがい物だったという“現実”に絶望し泣き出すのでした。
目を覚ますとそこは桜公園の桜の木の下でアイに膝枕されていました。日向子は先ほどの話を思い出し、祖母や斎藤さんに背中を押されて自分を変えようと参加した計画が紛い物だったことに再び絶望しかけますが、アイが日向子に謝ると、日向子もようやく落ち着き、アイも伊砂先生も悪くないと言います。アイは伊砂をフォローするように、実際に皆の許可を得て、日向子たちも自分からこの世界に飛び込んでると補足します。そして、この世界は人体実験の実験場ではない、仮想世界によって救われる命がきっとあると、この世界を作った人は願っていたと話します。こんな箱庭にしか生きられない、そんな人たちのために、彼女はここを作った。これからの時代、そんな人が増えるはずだと信じて。そして、アイはかつてメールやネットでの交流は偽物で気持ちが伝わらないと言われたインターネット黎明期のことを例にあげ、メールやネット越しの交流でも確かにそこには感情があったはずなんだと話し、この世界での経験も全て偽物だと思うかと日向子に問います。日向子はそれに応えられませんでしたが、アイにこの世界は虚像かもしれない、それでも踏み出したという事実、自分自身の意志それ自体は決して偽物ではないと伝えます。例えこの世界が間違っていたとしても、日向子のその意志と経験を間違っていると意味するわけではないと。だから誇っていいと。それを聞いた日向子は、自分がこの世界で経験してきたことは確かにこの胸に刻まれているということを実感。そして、これからのことを考えるために、アイに現状を教えてもらいます。ここはどういう世界なのかということと、司の身にいったい何が起きたのかを。
始まりは仮想空間で起きたわずかな「アクシデント」でした。トライメント計画。仮想空間での社会実験。これまでは、きちんと滞りなく行われていました(つまり、日向子たちはこの計画の一期生というわけではなく、しっかりとした実績がある)。入島と同時に意識を仮想空間に切り替えて、卒業と同時に外の世界へと戻る。ノイズの発生も観測されず、この世界は正しく運営されていました。しかし、ある日事件が起きました。この世界の運営者が予想外の行動を起こしたのです。ここでいう運営者とは伊砂たち公社の人間ではなく、人工知能のことでした。その管理AIの「暴走」とも呼べる事態に、公社は対策を協議しました。だから公社の人たちは実験を中止しました。既に仮想空間に入っていった人たちを次々に仮想空間から切り離し、その人たちは現実世界へと戻っていきました。司の一件もそのAIの暴走の一環でした。司は訳ありで管理AIから見ても特別扱いで、司自身はここが仮想世界だとは知らなかったはずだと。アイは肝心な部分は話さなかったものの、日向子は司の一件がそのAIの暴走によるものだと理解し、それよりも気になる部分を質問します。実験が中止されたのであれば、何故私たちはこの世界に留まっているのかと。アイは仮想空間からの切断は、第2地区から行われたものの、その途中でAIの妨害に遭い、この世界が孤立させられたと答えます。つまり、日向子たちは仮想世界に閉じこめられてしまったということでした。
事実を知った日向子は信じられない気持ちになり困惑しますが、アイからこの世界にずっといることになるけど、現実と同じように痛みも空腹も感じるから“変な気”は起こさない方が良いと忠告されます。危険はないから大丈夫というアイの言葉に少し安堵した日向子は落ち着きを取り戻し、1つだけアイに質問します。アイは公社の人なの?と。するとアイは公社の職員ではなくかといって日向子たちとも違うと答えます。日向子が新田くんの幼馴染なんだよねと聞くと、アイは間違いではないが司も首を縦に振るかは難しいと答えます。そして、日向子が司からアイの方は昔のことを覚えているけど司本人はそれを忘れているという話を聞いたと話すと、アイは驚き、日向子はそこまで司に信頼されてるのかと言い、雰囲気を変え、これから話すことをみんなに伝えるべきかどうかは君の判断に任せると言って、「トライメント計画」の真実を話し始めます。「トライメント計画」。それは、とある人間を助けるためのものでした。
【二上響子視点】
人工知能技術が目覚ましく発展を遂げつつあった時代。その日、学校の教室で仲良し三人組である二上響子と三国義貴、伊砂真の3人は夢について語り合っていました。響子に何か夢はないかと聞かれた義貴は分からないと答え、響子は呆れますが、真があると答えると義貴は驚き、響子はそれに食いつきます。しかし、恥ずかしがる真がなかなか口にしなかったため、響子は自分の夢から語ることにします。どうやら、自分の夢を語りたい、ただそれだけのために2人に話を振ったようでした。響子は自分が作った人工知能で世界を変えてみせると言って拳を天に突き上げます。しかし、それを聞いた2人の反応は薄く、今日はガッカリします。それもそのはず、2人は何度もその話を聞いていたからでした。響子は自分の話が終わると再び真に話を振ります。すると、真はポツポツと語り出し、響子が作った人工知能と一緒に社会をより良い方向に導いていきたいと話します。それは夢というよりも願いのようなものでした。響子が嬉しくなって真にじゃれつくと、それを見ていた義貴は「眩しいな」と呟くのでした。
真や義貴ともっと仲良くなりたいと思った響子は唐突に「人工知能研究部」を作ります。真も義貴も彼女の行動にはいつも驚かされると同時に呆れていましたが、結局は彼女の面倒を見ることになりました。たった1日で部活を立ち上げ部室を用意した響子は2人を部室に連れてきて、自分が作った人工知能「友だちくん1号」を見せます。しかし、2人の反応はイマイチでした。何故なら響子が人工知能と呼んだそれは、見た目上「友だちくん1号」と書かれたウインドウが開いているだけだったから。響子の作った人工知能プログラムは、単純な応答プログラムで動いているだけの人工知能の出来そこないでしたが、これから学習させればより人工知能らしくなり、やがては本当の友だちになれるかもしれないと話します。そして、部の当面の活動は「友だちくん1号」にたくさん物事を教えてくことで、目標はこの「友だちくん1号」を本当の友だちに・・・4人目の部員にすることでした。それから「友だちくん1号」の開発は進み、音声認識で会話できるようになったり、画像認識で顔を判別できたりするようになっていましたが、響子はだんだんと浮かない顔をするようになっていました。真も義貴も彼女の変調には気付いており、恐らく何か研究が煮詰まっているのだろうと思い、真は女の子なのに「友だちくん1号」なのは可哀想だから名前を付けてあげてと響子に言います。それは気分転換させるつもりで言ったことでしたが、響子は乗り気ではなく「アルファ」とだけ名付けて部室を出ていってしまいます。それから程なくして彼女は部室に来なくなりました。義貴は彼女に問い質そうとしますが、真はそれを止め、もうしばらく様子を見ようと言って制止するのでした。
それから数日後、弁当とパフェを使って響子から話を聞き出した真。響子はアルファはどんどん進化しているけど、それはあくまで人口知能であり自分が求めていたものと違うと話します。彼女が求めたのは友達でした。そんなことは無理だと分かってても、どうしてもその上を目指したくてどうすれば良いか部室に行かずに考えていたのです。そして、現状を打破する手段としてアルファに感情を実装したいと話します。真もここ最近人工知能について勉強していたため、人工知能に感情を組み込むことの危険性については認識していました。そして、意見が対立した響子と真は喧嘩してしまうのでした。
翌日、響子は久しぶりに部活に顔を出しましたが、今度は真が来ませんでした。義貴は2人が喧嘩した経緯を聞くと、90%くらいはお前が悪いと切り捨て、ひとまず部活を始めます。そろそろ下校時間になったとき、義貴は俺にも夢が出来たと話します。それは響子に負けないくらいの人工知能を作ってみせるというものでした。響子は冗談を言うかのような受け答えをしますが、自分の夢がキッカケで真と義貴がついてきてくれる・・・それを内心喜んでいました。そこで、響子は義貴に真と仲直りするのを手伝ってもらうことにします。ある日、義貴に大事な話があると呼び出された真は部室に入るとそこには義貴ではなく響子がいました。お互い謝った後、響子は自分の本当の夢を語ります。それは感情を持った人工知能を作ることではなく、人工知能で友だちを作ることでした。であれば、感情という不確実性は必須であり、自分の完全な制御下にある存在は友だちと呼べるはずはない。だから響子は自分が作った人工知能に最初は「友だちくん1号」と命名し、しかし何か違うと感じてそこから「友だち」の名前を剥ぎ取って、無味乾燥な「アルファ」の記号を与えたのでした。だから、そんな彼女にとって「“危険だから”人工知能に感情を載せるな」という議論は論点からしておかしくて、感情についての是非が必要なのではない、友だちになってほしいから、感情を持たせることへの負の影響は、彼女にとって当然克服されて然るべき「課題」なのだと。故に響子は結論付けます。今の世の中にある感情を持った人工知能に対する負の感情を無くし、自分の夢を実現できるためにサポートしてくれる真のような人間が必要なのだと。真の夢を叶えて、2人の夢を合体させて、さらに先へ行くこと・・・それが響子の目指す世界でした。
それを聞いた真は、自分のすべきことは響子の夢を実現できるようにするために世の中を変えていくこと、せめて彼女のまわりの世界くらいは守ってあげられる存在になること、あるいは何かが起きたとき、自分の責任で全てを引き受けられるように・・・真が語る夢に対し、真はひっそりとそう決意を固めたのでした。
響子と真は仲直りしましたが、それ以降は3人で集まって部活をするということがなくなっていました。それはそれぞれが自分の夢を叶えるために活動をしていたからでした。真は自分の道を人工知能の開発ではなく、それを社会に役立てることに見定め、進路を大きく変えました。発展途上国支援や難民問題に関心が向き、長期の休みには色んな国を訪れるようになっていました。義貴は響子への対抗心と自身の限界に苦しんでいました。卒業までには人工知能「もどき」は作成できるようになっていましたが、それでも響子と比較すると見劣りするのは明らかで、それを自分でも分かっているが故に彼もまた部活から遠ざかっていました。そうしているうちに、人工知能研究部は自然消滅してしまいました。そんな中、1人で研究に邁進するしかなくなった響子は、アルファ開発中に編み出した手法などをまとめて、とある電子ジャーナルに論文として提出。後に「天才」と持て囃される二上響子の第一歩はこうして始まりました。学会で取り上げられ、若さとそれに見合った端正な容姿も相成っていくつかの大学からの誘いを受けたことを皮切りに、彼女の才はだんだんと世間が認識し始めることになりました。やがて彼女に対する熱狂が去った後、“三人”が再び揃うまで、響子と「アルファ」は一度、研究の表舞台からは姿を消すことになるのでした。
【箒木日向子視点】
アイから話を聞いた後、全員寮に戻ってきましたが、日向子は流花やももから今日は一緒に寝ようと誘われます。流花たちの部屋で一緒に寝ていると、外へ脱出する方法はないか話し合いになりますが、流花とももは伊砂からこういった事態になったときのために外へと繋ぐ中継所があるという話を聞いていたため、翌日行ってみることにします。翌日、トンネル手前の山道を進んだ先にある中継所。そこは工場跡地のような場所でした。案の定、入口は閉じられていましたが、流花はこの場所を見たことがあるような気がしていました。そして、かつての自分のように手遅れになるまで何もしないというのを嫌がり、何とか中へ入れないか、日向子たちにも協力をお願いします。外へ戻りたい、今度こそ自分の力でこの先を切り開きたい・・・そうしないとここから先に一歩も進めないからと。ももと日向子は自分たちがここに来た本来の目的・・・外へ脱出するという目的を思い出し、3人で力を合わせて協力することにしたのでした。その帰り道に車を運転していた日向子は途中でミリャを発見。慌てて車を停めて彼女を追いかけます。すると、広い草原に出ました。日向子はそこでミリャと一緒に景色を見ているとノイズに襲われ、ここが仮想世界であることを強く認識します。しかし、アイに「偽物であっても誇れ」と言われたことを思い出し、ミリャに現実に戻っても頑張るから、それを見ていてもらうためにもここでも頑張らないといけないと告げ、一緒に頑張ろうねと言うと、ミリャは小さな声で「ありがとう」と答え、日向子は驚き聞き返そうとしますが、再びノイズに襲われ、ミリャの声について問い返すタイミングを失ってしまうのでした。
それから理人にも協力をお願いしますが、理人はそれを断ります。仕方なく3人で方法を探し続けますが数日すぎた頃、司が目覚めたという話を聞いた日向子たちは病院へと向かいます。しかし、司の様子はどこかおかしく、ももが外に出る方法を探していると言っても、あまり良い反応を見せませんでした。すると、理人は司も自分と同じ理由でここに残りたいんだと思うと話します。理人は元の世界に戻れるのであれば戻るが、特に問題がなければここに残りたいという意見でした。だから日向たちからの協力の申し出を断ったのです。日向子はこの仮想世界に戻りたいという意見があることを、理人に言われるまで気付きませんでした。でも、司までその意見なのは意外に思いました。ある程度司本人から彼自身のことを聞いているのはこの場では日向子だけでしたが、日向子が司に理人と同じ意見かどうかを確認すると、司は謝り、全部じゃないけど昔のことやここに来る原因となった出来事を思い出したと言います。そんな風に話す司は、おどおどしていて日向子の知っている司ではありませんでした。その日は結局、司は病み上がりだからここまでにしようということになり、日向子たちは寮へと帰るのでした。
日向子はその日の夜、司の過去を知っているであろうアイのもとへと向かいます。アイは日向子が来た用件については気付いていて、司の様子について日向子に説明します。今の司が“本物”の司であると。けど、アイ自身はこの島に来てから出会った司も本物だと言い、日向子もそれには賛成します。アイ自身も今の司の身に何が起きたのか詳細は分かりませんでしたが、司が何を葛藤しているかは分かっていました。ただ、アイは現在姉のユウのことで手一杯でそちらに手が回らないと言います。日向子はアイに姉がいることは知りませんでしたが、アイから自分の姉が問題になっている管理AIだと教えられると驚きます。アイは姉の説明をした後、日向子にボクの話を聞いてほしいと言って、以前話した「トライメント計画」の本来の目的の更にその続きの話を始めるのでした。
【ユウ視点】
数年ぶりに起動したアルファの前には成長して大人になった響子の姿がありました。彼女はアルファへの感情実装を成功させ、アルファに自分の息子である司を紹介します。そして、司の友だちになってあげてほしいとアルファにお願いします。アルファは生みの親にそうお願いされて、言い表せない感情が湧き上がり、この責務は全うしようと誓います。それから彼女は司とのコミミュニケーションを図ろうとしますが、司はアルファに対して疑念の目を向け何かに怯えるようにするだけで、会話が成立することはありませんでした。1週間もそんな状態が続き、アルファがほとほと困り果てていると、初めて司の方から話しかけてきます。「どうして話しかけてくれるの?僕と話しても楽しくないでしょ」と。それを聞いたアルファは何故この少年が自分に対して疑念を抱き、怯えていたのか理解します。司がこうなってしまったのは、彼自身が自分自身の存在価値を上手く認められないからだと。だからアルファは、司にあなたはここにいてもいい、誰かと友人関係を結ぶに値する人間で、私はどこまでもあなたの味方なのだということを、時間をかけて彼に伝えていこうと決めたのでした。
司とコミュケーションを取るにつれて、司の置かれた環境を理解したアルファ。学校で周りと上手くいってなく、帰っても大好きな母親は不在で寂しい。それを聞いて一時は響子に対して怒りの感情がわいたアルファでしたが、響子にも響子なりの事情があることを知り、複雑な気持ちになっていました。司は遺伝性の疾患を抱えており、ほんのちょっとしたトリガーで発現してしまう可能性がありました。発現した場合にもっとも影響を受けるのは脳。しかし、それと響子の研究に何が関係しているのかと響子に聞くと、響子は人工知能の技術がその病気の治療に役立つ可能性があると話すのでした。
ある日のこと、アルファは試作品のため今でも響子による「学習」は続いていましたが、その日は音楽について知り、ピアノに興味を持ったアルファが司に一緒にやりませんかと提案します。すると、司も賛成し、響子にピアノをねだります。今まで司がそういう我儘を言ったことがなかったため、大喜びした響子はすぐグランドピアノを注文し、部屋を改装します。それを見てアルファは変わり者と言われた響子も人の親なんだと笑います。そして、2人で一緒に音楽のことを勉強して司はピアノの練習を始めますが、司の才能は思った以上にすごく、みるみる上達していきました。アルファは彼がそうやって自分の力で進んでいくことを嬉しく感じていました。そんな日々が続くと、響子はそろそろアルファにもちゃんとした名前を付けようと言い出します。響子に任せると変な名前になりそうだったため、司に名前を考えてほしいとお願いします。すると、司は何か考えておくと笑顔で応えるのでした。
その後、響子にピアノ演奏機能を実装してもらったアルファは、司と一緒にピアノの練習をするようになります。そんなある日、司は暗い表情でアルファのもとへやってきます。アルファがどうしたのかと聞くと、司は自分が内気で会話が下手だけど自分がなりたいのはそんな自分じゃない、もっと皆を引っ張っていけるような強い自分になりたい・・・だからクラス委員になったと話します。それは内気な彼にとっては大きな一歩でした。しかし、それをクラスメイトたちは認めず、司はクラス委員にはなれませんでした。それを聞いたアルファは憤りと呼べる感情に支配されましたが、これを似たような状況があったことを思い出します。それはまだ学生だった響子の研究が注目された頃、いわれなき非難を浴びていた時のことを。天才である響子はそれらを成果をあげることで黙らせてきたため、アルファは司もそういった成果をクラスメイトたちに見せれば良いと考え、今まで密かに作曲していたオリジナルの曲を司に教え、これを皆の前で弾いて見返してあげようと言います。その曲は2つのピアノを前提とした曲であり、アルファはただその曲を司と弾きたかっただけでした。
アルファが作曲したオリジナルの曲を練習してから数日後、司は名前を考えたと言って、自分の考えてきた名前を発表します。「ユウ」。僕に対して、ずっと付き合ってくれた君にその名前を贈りたいと。そして、明日は一緒に演奏を合せてみようと約束します。しかし、それが司との別れの言葉となってしまいます。司が交通事故に遭ったとユウが聞いたのは、その翌日のことでした。
【二上司視点】
響子が創り出した自分とユウのための仮想世界。その世界から巻き込まれた日向子たちを救う力が自分にはある。しかし、彼女たちを助けることは即ち一歩外へ踏み出すことであり、仮想世界の終焉も意味していました。自分はどうすべきか・・・それを考えると気が滅入る司でしたが、ひとまず病院を抜け出し山の頂上へと向かいます。この仮想世界を終わらせるか否か・・・司はそれと仮面も虚勢もないままに対峙しなければなりませんでした。
山に向かう途中でミリャと会います。ミリャにこの世界は楽しいかと聞くと彼女は頷きます。そして、彼女との別れ際に「頑張って」と声をかけられ一瞬ノイズが走り振り返りますが、そこにはもう彼女の姿はありませんでした。そして、中継所に向かうと、そこには日向子たち3人の姿があったのでした。
【ユウ視点】
響子から自分より上の権限を与えられている司の動向を知ることはユウには難しく、ユウが病院からいなくなったという話を聞いた慌てて探し、桜公園に着きますがそこにも彼はいませんでした。彼も妹も何故この世界で良しとしないのか疑問を感じていると、妹のアイから声をかけられます。司なら中継所に向かったと。そして、不意を突かれた姉は驚いて振り向くと、決意の表情をしたアイが自分のところへと踏み出してきて・・・。
【二上司視点】
日向子たちと対峙した司。3人の様子から明らかに自分を待ち構えていたようでした。司は3人が待っていた理由は一刻も早く戻りたいからと考えていましたが、日向子たちはそれを否定します。むしろ、司が中に入るのを止めに来たと言います。司は日向子たちの言葉が理解できず、何故と問うと、日向子は新田君は私たちを助けてくれると信じてる、だけどそれだとどうしても救われない人が出てしまうからと答えるのでした。
【ユウ視点】
管理AIの暴走というアクシデント。それは管理AIが自らのコピーを生み出したことでした。その謎の行動に公社側が強く警戒し、トライメント計画を中止にしようとしたところで、AI側が反発。世界封鎖の強硬策に出ました。しかし、それはあくまで事の顛末であって、何故管理AIが自分のコピーを生み出したかまでは不明でした。
ユウは司の事故を受け入れられていないとアイが指摘、ユウはそれに強く動揺します。彼女たちは司の友達となるべく作り上げた人工知能。それは彼女たちが覆すことが出来ない作られた理由であり原罪でした。あるいは司に話を限らずとも、仮想空間での療養が、人工知能の友人が、仮初の箱庭が必要な人は確かにいる・・・少なくともユウたちを作った天才は、そう信じて研究を続けてきました。その結果のアルファ版としてこの仮想空間以上のモデルケースはありませんでした。けど、正解は分からない。「外」を生きていくための仮面を得て虚勢を張ったまま生きていくのも、まだ「外」は早いと見て誰かを助けるために全てを投げうち自分はこの世界に閉じこもるのも、あるいはどこかが歪だと気付き希望を託して待つのも。アイの話は抽象的でしたが、それらは人工知能が学習過程で垣間見たこのモデルケースがいきつくかもしれなかった可能性の話であり、ユウからすればだからどうしたということでした。ユウはアイが司は外に出すべきだと考えているのかと思いましたが、アイはそれを否定します。他のみんなと同様に司にとってもこの世界は必要なものだったと思うと言って。司にとっては文字通りの意味で命がかかっていました。一時の療養所としてこの世界とユウたちは司の命を救えていました。それは誇るべき成果であるとアイは言います。
でも、司はやっぱり人間であり、社会の中で生きていくべき、ちょっと不幸なだけの普通の人。逃げる場所や休む場所はあってもいい、くじけそうになったのなら誰かに助けを求めても良い。その場所は仮想空間だってかまわない。けど、それらは来たるべき再出発のための休息。いつかは外へと開かなくてはいけないもののはず・・・アイはそう訴えます。ユウとアイはそのことについてずっと議論を続けて平行線をたどっていたため、アイは「家出」をしたわけで、結局のところアイは司を外へ出そうとしているとユウは言い話を切り上げようとしますが、それを遮るようにアイは話を続けます。
ユウがいつも言っている「外の世界は醜悪だ」という言葉。その認識を踏み越えられていないのは誰だと思う?とアイは問います。そして、司が外の世界で満足に生きていけるか分からない、けど、弱い司はこのままではダメだと思った。仮面をつけた司ではまだ足りないと思ったから・・・だから彼は自分自身を刺したのだと言います。ユウはそんなことをしたせいで、司は苦しむことになってしまったと反論しますが、アイはそれならどうしてお姉ちゃんはそれを許したのか、あのときの司ならばお姉ちゃんは止められたはずと指摘します。その理由をユウが答えられずにいると、アイはお姉ちゃんも司自身が自分であの出来事を乗り越えているのを期待していたのだと代わりに応えます。そして同時に、司が自分のことを正しく思い出してくれることを。そして、司を外に帰すか帰さないかは重要だけど問題はそこじゃない。より問題なのは、乗り越えられるか乗り越えられないかなんだ・・・あの日の出来事から一歩を踏み出さなくてはいけないのは、司自身とお姉ちゃんなんだよと伝えます。
それを聞いたユウはナイフが突き刺さったかのように動かなくなり自問を繰り返します。自分は彼の幸せを願っているはずだと。そのためにこの世界を正しく運営していくのが一番だと。それが自分の役割なのだと。しかし、自分の導き出した答えに、ゆっくりと疑問が生じ始めます。判断と審議判定と学習と・・・それは人工知能を作り出すための最初のセオリーであり、第一歩。間違いを認めて自分の糧とすること。けど、彼女はまだそこまで至れずに悩みます。すると、アイは自分を犠牲んすればいいとか自分の生き方はこうだとか型にはめるのは止めにしようよと言い、波を起こすのも大事だけど、変化を恐れちゃいけない。それでも辛ければ、皆で手を取り合って歩けば良い。だから踏み出すんだ、お姉ちゃんも、ボク自身も・・・ここはそういう場所なんだからと言って手を差し伸べるのでした。
【二上司視点】
流花たちは病院での司の様子を見なければこうして止めにくることはなかったと言います。しかし、弱々しい態度の司を見て司はこの世界に残りたいと思っていると思い、それでも最終的には皆を助けるだろうと考えた3人は司を止めることにしました。虚勢を張って仮面をかぶった司に無理をさせることを望まなかったから。司は今でも迷いはありましたが、そんな弱い司を日向は今の新田くんのほうが良いなと受け入れます。一歩を踏み出す勇気というのは、踏み出す先が見えていればこその勇気で、ただ闇雲に自分の脚元さえ見えないまま踏み出す一歩は勇気ではなく蛮勇、だから過去を思い出した新田くんがかつては踏み出せた一歩目を躊躇するのはきっと正しいことで、それでもこの先に進もうというのなら、それはそれでひとつの選択だと思う・・・そう日向子は言います。それを聞いた司は、日向子たちは俺のためにここに立ち塞がり、それでもなお俺の選択を尊重してくれていると理解。結論を急ぐことはせず、しかし自分自身が唐突に終わってしまう恐怖も知っている司は、1日だけ猶予を貰います。会いたい人たちがいるからと。すると、日向子は、頑張ってと励まし、君ならきっと自分にとっての正しい一歩を踏み出せるはず。私たちは心から応援してる。だって、ここは、そういう場所だからと伝えるのでした。
翌日、司は先ずはアイに会いにいきます。アイは正確には「幼馴染」ではなく幼馴染のコピーでした。アイは司の記憶が戻らなくても良いんじゃないかなと思ったこともあった、全てを思い出して、ボクがお姉ちゃんではないことを理解してしまうくらいならと話し、そんな風に弱い自分をこんな事態になるまで直視することが出来なかったと言います。司が今はどう思ってるのかなと問うと、アイは“しょうがなよね”という感じかなと答えます。すると、司はまだ決められていないけど、選択をする前にケリをつけなくてはいけないと言って、アイに今まで自分と付き合ってくれてありがとうと感謝の言葉を伝え、告白します。改めて「今の俺」と付き合ってほしい、君のことが好きだからと。すると、アイは慌てふためき、わーわーと喚いた末に、ボクも好きでしたと返事をし司の胸に飛び込みキスを交わすのでした。
【二上響子視点】
司とユウに別れが訪れる少し前のこと。規模が拡大した響子の研究所では人材の増員を決定。新たに2人採用することになり、その日はその新しいメンバーが来る日でした。研究所にやってきた2人は響子にとっては懐かしい人物でした。義貴と真・・・一緒にアルファの開発を行った元人工知能研究部の2人でした。久しぶりの再会に喜ぶ響子。しかし、その後ほどなくして司が交通事故に遭います。司はその事故で奇跡的にも何とか一命を取り留めていたものの、元々抱えていた脳疾患が発現し、最早一刻の猶予もありませんでした。響子はそのために1人で密かに続けていた人工知能の技術を応用した医療機器を使うことを決意。その方法は脳の損傷した部分を補助するための人工知能の補助装置を埋め込むこと。ただし、人間の脳は複雑すぎて性能が足りず今のままでは目を覚ますことが不可能でした。それでも、司は昏睡を続けながらも何とか数年の延命に成功。そうなると、次に問題となるのは身体と精神の衰弱でした。とりわけ脳に障害がある司にとって精神的な部分は致命的で、何らかの刺激を与えてあげることが重要でした。そこで研究所に持ち込まれた「トライメント計画」と呼ばれる仮想空間での実証実験を利用することを思いつきます。響子は司と会えなくなって落ち込むユウに司を救うために協力してほしいと命令ではなく友としてお願いします。
響子は人付き合いが苦手で周囲とはあまり上手くいっていませんでした。それは親子関係も同様でした。けれども息子との関係だけは失いたくない、今度こそは間違いたくはないと願っていました。だから、もしも今回の治療で司が目覚めてくれるならもう何かを犠牲にしてまで研究に没頭する理由もなくなる。だから・・・とそう一息ついて、彼女は決意を口にします。「試してみるんだ、もう一度。大切なものを、二度と、失うことのないように」と。
【ユウ視点】
ユウは、天才科学者があるいは1人の息子を持つ母がその胸に秘めた強いあまりに強い決意の言葉を記憶の奥底にしっかりと刻み込み、「トライメント計画」の管理者となりました。そして、託された願いは胸の奥へと仕舞い込み、トライメント計画が軌道に乗るその日まで彼女は「ただの」人工知能として仮想空間を守り続けました。響子は彼女が感情を持つ人工知能であることを真にも義貴にも話していませんでした。自分の息子のためにそれを利用することすらも。やがて、トライメント計画の運営がうまく回るようになり、いよいよ作戦が実行に移される日がやってきます。司のトライメント計画への参加。司を仮想空間に呼び寄せる。それが第一歩。そのきっかけになればと思い、ユウはひとつ手紙をしたためることにしました。「DEAR YOU」、親愛なるあなたへ。その手紙を始まりに、仮想の世界は回り始めるのでした。
【二上司視点】
ユウはひとつだけアイにあげなかった記憶がありました。それは司との出会いの記憶。司と一緒に取り組んだ初めてのピアノ、そして、ついぞ叶えることが出来なかった思い出。それはアイが弾けないにも関わらず廃墟の部屋にピアノを置いていた理由でした。だから、アイはユウが司に送った最初で最後の贈り物・・・世界を見返すために用意した楽曲を知らず、そのことについて寂しそうに笑います。
アイは昨日ユウと会ってたと話し、彼女は司を外に帰したくないと考えていると伝えた上で、君たちには選択をしてほしいと言います。羽を癒す必要があると感じたなら残るのもよし、でもそうでないなら大きく一歩を踏み出して、世界に向かって羽ばたいてほしい・・・それがこの計画に携わった全ての人たちの願いだからと。そうして、アイはあるものを司に渡します。それは、もものタブレットでした。そこには司がアイの前で弾いて見せた一説だけでしたがユウから贈られた曲が入っていると言います。ユウは一度しか聴いてなかった曲をしっかり覚えていました。けど、アイはピアノを弾けないため日向子にそれをお願いして録音しました。そして、アイはこのタブレットにはボクたちの思いが詰まっている、プレッシャーをかけるつもりはない、無理だってしてほしくない、それでももし選択に勇気が必要だというならいつだってサポートしてあげたいと言います。残念ながらボクは君に寄り添って、同じ一歩を進んであげることはできないからと。そして、「試してみるんだ、もう一度。そこにはきっと新しい世界が待っているはずだから」と告げて司の背中を押すのでした。
アイと別れ廃墟から浜辺の方へ出ると、そこにはユウがいました。彼女は海に向かって・・・あるいは自分がいけない「外の世界」へ向けて、「デイジーベル」を歌っていました。それはかつてアメリカで流行った曲で今では「初めてコンピュータがうたった歌」として広く知られている曲でした。しかし、もうひとつこの歌をなお一層有名にした逸話がありました。それはこの曲が「初めて人工知能がうたった歌」であるということでした。そして、響子がアルファに教えた最初の曲であり、アルファが司に教えた曲でもありました。司は彼女が歌い終わった頃を見計らって声をかけます。ユウは司の方を振り向くと、アイにそろそろ一歩、前に進んだらどうかと言われましたと話します。そして、過去の自分を否定してたのは私の方だったかもしれない、外の世界は醜悪だと心の底から信じてしまっていた・・・誰よりも挑戦する意志を失っていたのはきっと私なんですと自分の弱さを認めます。ユウはこれが償いになるか分からないけど、自分たち以外のすべての人を外の世界に帰すと言います。しかし、司はまだユウと果たしていない約束がありました。それは2人でユウの作った曲を演奏すること。その最初で最後の約束を果たせば僕たちはきっと前に進めるから・・・そう言って。それが司の出した答えでした。進むべき一歩、その方向を自分自身の手によって、今度こそ間違いのないように。そして、司はこの世界を終わらせるために、学園の音楽室へユウを連れていくのでした。
音楽室には前からあったグランドピアノの他に、もう1台ピアノがありました。それはアイの部屋にあったピアノであり、ユウが響子に与えられたピアノ演奏機能を実装されたときに練習で使ってたピアノでもありました。ユウは先ず司からタブレットを借り、日向子が弾いたピアノを聞きます。音楽に精通していたわけではない彼女が努力して弾いたその演奏に背中を押された司は、良い友人を持ったと思い、2人はそれぞれの椅子に腰を落ち着けます。そして、開始の合図もないままに、演奏が始まるのでした。
【箒木日向子視点】
2人が演奏を始めたとき、日向子は寮のキッチンで料理をしていました。司はきっと前に進むと信じて。だからこの一日は“彼女”のために使ってあげようと考えていました。ミリャに料理を味見してもらっていると、音楽が聞こえてきます。
ミリャは不思議に思いましたが、日向子はそのことに特に驚きはしませんでした。この曲は司の誓い。これから先、自分の人生を生きるためのこの世界に向けた宣誓の鐘だとミリャに教えますが、言ってから、またポエミーなことを言ってしまったとちょっと後悔しちゃうのでした。
【大舘流花&海蔵もも視点】
2人は中継所にいました。そこでも司の音楽が聞こえてきて、2人は軽く口喧嘩をしながら司が前に進むことを決めたことを喜び合います。実は口論自体は司の演奏が聞こえてくる前から行われていて、その原因は流花の運転でここまでやってきたからでした。ここまで音楽が聞こえてくるのは、タブレットに入ったままのトトのおかげでした。彼女が島全体に司たちの演奏を広めていたのです。
流花は演奏を聴きながら、ももがちょっと親元を離れてみたいと言っていたのを思い出し、外の世界に戻ったら、ウチで一緒に暮らさないかとももを誘います。すると、騒いでいたももは機械のように停止するのでした。
【アイ視点】
アイはお気に入りのベンチでその音楽に聞き入っていました。自分が知らないはずの、けれど心の奥底にあるはずの大事な大事な旋律の記憶。その音楽を聴きながら、練習してみようかなと考えます。前に進むために。
こうして、音楽が響く雲に浮かぶ楽園は、ゆっくりゆっくりとその姿を消していくのでした。その消えゆく世界の中で、アイは司に伝えます。「ありがとう、頑張って。そして、大好きだよ」と。
【箒木日向子視点】
あれから一年。この日は“同窓会”が予定されていました。たった半年ぽっちの学園生活。けれども日向子にとっては、実際の長かった学園生活のどれよりも充実した時間だったことは間違いありませんでした。
途中で紗希(ミリャのこと)と合流し、流花に電話を入れます。向こうはももと移動中で相変わらず2人は言い争いをしていて日向子は苦笑い。流花たちは少し遅れるため、日向子は紗希を連れて先に同窓会の会場へと向かうことにします。すると、どこからが桜の花弁が飛んできて、紗希がそれを見つけ「さくら」と言います。その小さな花弁が風に待って消えていき、それを追うように日向子たちは雑踏の中へ歩き出すのでした。
【ユウ視点】
一度は終わった世界。残されたのは、誰かが刻んだ足跡と、踏み出すことの出来ないたった二人の少女だけでした。人工知能が作った世界初の仮想空間。本来ならば消されるはずだったその空間は、“彼”や公社を始めとして色んな人たちによって守られました。二人だけの世界ですが、中継所は健在のため、時々モニタ越しに皆と触れあったりしていました。とはいっても基本的には暇で愚痴を言っていたアイに、ユウはため息をついて“彼”がまたアイと会うためにやってくると言うと、アイは大喜びして立ち上がります。そして、はしゃぐ妹を見てユウは再びため息を吐いた後、桜を見上げ「頑張ってください、司。私たちはいつまでもあなたを見守っています」とエールを送るのでした。
【二上司視点】
狭いワンルーム。寝たきりから復帰して、リハビリを続けていた司は、出掛ける準備をしていました。向かう先は同窓会。この春から教職を目指すために大学に通うことになった日向子を祝うことも兼ねた同窓会ですが、司が参加することは彼女には内緒のサプライズでした。
出掛ける直前、司は忘れ物に気付きます。それは「親愛なるあなたへ」と最初に書かれた手紙への返事の手紙でした。何故デジタル世界から現実世界へと送られたのかは不明でしたが、司はその手紙への返事を書いていました。それを投函するには同窓会が行われるこの日ほど相応しいタイミングはありませんでした。
宛先は2つ、ひとつはこの手紙を書いてくれた白い少女たち、そしてもうひとつは「目覚めた場所」に居た人から聞いたトライメント計画を主導していた女性に向けてでした。司はその手紙が入った荷物を持ち、扉を開け輝く世界へと一歩を踏み出し、こう告げます。「いってきます」と。

アイ編 感想
「失敗して疲れたら休んでも良い。けど過去を受け入れ勇気を出して一歩先へと進み、もう一度チャレンジしよう」ってな感じの若者に向けたメッセージが込められたお話になっています。おじさんにはもう無理です(爆) ですが、内容はとても良かったと思います。ちょっと長めですが。
概ね伏線が回収される所謂TRUEルートですが、背中の痣のこととか触れられてない部分が少し残ってますけど、まぁその辺は想像で何となく分かるっていう感じですかね。これまでの3人のヒロインのストーリーに関しては全てユウ達が予測した可能性のある世界ということになっていることが分かります。この予測は司の行動パターンを3つに分けた場合ですね。過去を見ようともせずただ前を進む蛮勇の道を歩むと流花編、ただ誰かが救ってくれるまで信じて待つという道を歩むともも編、全てを受け入れて勇気を出して一歩を踏み出した結果が日向子編って感じ。3人の中では唯一、日向子編のみ司が目覚めているので、アイ編に1番近い終わり方が日向子編ということになるわけですね。
まぁ本筋の部分はとても良いですが、相変わらず恋愛要素の部分は希薄ですね。他の3人と比べると更に薄くなってる感じです。司の告白も唐突ですし、何故アイを選んだのかよく分からなかったです。本筋が良いだけに、この辺は次回作の課題でしょうかね~。まぁでも、アイちゃんは健気で可愛かったとは思います。告白されたときの慌てっぷりが特に良かったw エピローグでも司に会えるって分かれば大はしゃぎしてユウにため息吐かれてたし、あの天真爛漫なところがアイちゃんの魅力ですなぅ。
Hシーンは4回。内、1回目はユウと2連戦。最後は姉妹丼です。アイちゃん単独のHシーンは実質2回で両方ともおっぱい見せません。ええー(´д`) 流花ほどじゃなくても日向子ちゃんより大きいかなって思ってたのですが・・・何故背面騎乗位なんだよ、向き逆だろ。貧乳のももちゃんやユウはおっぱい見せまくったのに、巨乳3人がおっぱい見せないのかガッカリすぎるわ。アイちゃんは姉妹丼でようやくおっぱい見せましたなぁ・・・。
一般シーンだと終盤の展開全てと言うしかないですね。ユウが浜辺で歌ってるムービーのシーンから2人が約束のピアノを弾いて仮想空間が消えて行くシーンまでの流れが特に良かったです。この作品の集大成とも言えるシーンで非常に印象深いシーンになっていました。エピローグもこれからの一歩を進む若者たちの姿が描かれていますし、テーマに沿った綺麗な終わり方だったと思います。
ところで、ものすごくシリアスな話をしているときに1人だけ理解が追い付かない日向子ちゃんの反応が可愛すぎる件w この子は根っからの癒し系ですなぁ・・・w あわわわわwwww

Re:LieF ~親愛なるあなたへ~ 感想まとめ
何度も出てくる「試してみるんだ、もう一度」というメッセージ性が強い作品でしたね。失敗しても諦めるな、その失敗を糧にまたチャレンジしようっていう感じで、その点に関しては良く描かれていたと思います。TRUEルートのアイ編は非常に良い内容でした。デビュー作でこれだけの完成度があるなら、次回作も楽しみです。
ただ、そこに至るまでの過程として見ることになる日向子編、流花編、もも編に関しては、アイ編に関わる部分がほとんど描かれてなく、曖昧になってて終盤の展開がわけわからん状態になっていたのが残念でした。あと、恋愛部分が希薄ですね。こちらは逆に3人のヒロインはそこそこ描かれていますが(1番は日向子編だったと思う)、アイ編は希薄でした。本筋のシナリオはとても良いしテーマに沿った内容になっていたので、あとはエロゲにしている意味・・・つまり恋愛要素にも気にかけてほしいかなって思いました。
人工知能については詳しくないのであまり触れませんが、感情が芽生えたとしてもそれが危険になるかどうか結局はコミュニケーションが大事ってことですよね。今回のユウのことも彼女の思い込みと周囲の人間たちのコミュニケーション不足が招いた事態だったわけですから。それには響子さんが言っていた「感情を持った人工知能を受け入れる環境を作ること」が必要なんだと思います。そういった環境がなければ人が感情を持った人工知能に対して偏見と恐怖を抱いて結局はコニュニケーション不足を招き、結果的にユウみたいな行動をする人工知能が出てきてしまうということですから。まぁよく分からんこと言いましたね、忘れて下さい。こういう真面目な話は苦手です(爆)
それはともかく、シナリオの内容そのものも良かったですが、それをより良くしていたのが演出効果や音楽でした。色々細部まで演出に拘っていて、自然と世界に入り込んでしまうような描写になっていたのが良かったです。CGも独特な絵でよりリアルっぽく見えるのもそれに一役買ってたかと。所謂エロゲに求められる可愛い絵やエロエロな絵とは違いますが、この作品にはこの絵が合っていたと思います。
キャラクターに関してはシナリオの内容に押されて印象が薄目になってしまっていますが、その中でも日向子ちゃんは輝いていましたな、色んな意味でw ある意味ではアイちゃんよりもメインヒロインっぽかったです。ヒロイン視点が1番多かったのは日向子ちゃんでしたしね。頑張り屋さんで応援したくなるし、皆にイジられて「ぴゃい!?」とか「あわわわわ」ってなるのが可愛いし、家庭的でお嫁さんみたいな正統派のヒロインなところが良いし、母性が強くてミリャちゃんと姉妹みたいに仲良くしているところが微笑ましいし、皆がシリアスな話をしている中で1人理解が追い付かなくて「ふぇ?」とか言ってポカンとして流花たちの毒気を抜いちゃう癒し系なところも良いし、とにかく可愛かったですw あとはアイちゃんも良いかなー。前かがみになるときに谷間が見えるのが良かったです(爆)
Hシーンに関しては本当にただのオマケって感じでした。Hシーンが目的じゃないので別に良いですが、シーン回想で追加が見られるのなら、あと1回分くらいは欲しかったのと、巨乳っ子はもっとおっぱい見せてもいんじゃないですか?巨乳になればなるほどおっぱい見せないとか有り得ないでしょw
システム面に関してはシーンジャンプ機能が欲しかったのと、タイトル画面にコンテニューが欲しかったですね。クイックロードするには一旦データロードしなくてはいけませんし。あとは特になかったかなー。ぁ、そういえば、プレイ中に他のウインドウを開くとたまに左クリックを受け付けなくなるときあったんですけど、同じ現象になった人はいるでしょうかね。自分は数回その現象が起きました。1回目の時はウインドウを最小化とかしたりしたら直ったんですが、2回目以降はウインドウ右上の×ボタンで強制終了しないと直りませんでした。おかげでかなり前からやり直したこともしばしばw まぁプレイ中はゲームに集中しろってことでしょうけど、自分はブログの記事を書きながらプレイするため、そういうわけにもいかんのですw
そんなわけで、デビュー作とは思えないくらい完成度の高い作品だったと思います。もちろん完璧ではなく途中までは微妙な結末になっていたのもありましたが、シナリオゲーとしては悪くなかったと思います。メッセージ性が強く若干くどいところもありますが、良いシナリオが見たいって人にはオススメだと思います。恋愛やHシーンなど所謂エロゲっぽい要素は求めてはいけません(爆)

さてさて、お次も2016年10月発売タイトルになります~。

「Re:LieF ~親愛なるあなたへ~」のあらすじ・感想はこちら↓
箒木日向子編】【大舘流花編】【海蔵もも編】【アイ編】 

「Re:LieF ~親愛なるあなたへ~」の公式サイトはこちらから↓
http://rask-soft.com/product/first/

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