内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

「デジタル・メディアとコミュニケーション」初日感想(素面です)

2017-09-25 18:03:10 | 雑感

 今日と明日の二日間、国際交流基金を主催者としCEEJA を会場としたヨーロッパ日本研究知的交流セミナー「デジタル・メディアとコミュニケーション」に、日本学科を代表してオブザーバーとして(って、何をすればいいのかわからないまま)参加するため、今朝、ストラスブールからコルマールまで電車で移動し、駅までCEEJAの職員に迎えに来てもらった。
 セミナーの日本語趣意書は以下の通り。

アルザス・欧州日本学研究所(CEEJA)と国際交流基金(JF)は、CEEJAを会場に、ヨーロッパにおける若手日本研究者のネットワーク形成と研究の深化を目的とした日本研究セミナーを、2007年から実施しています。本年のテーマは「デジタル・メディアとコミュニケーション」です。ここで言う「デジタル・メディアとコミュニケーション」は、日本社会におけるデジタル・メディアの使われ方、関わり方、またそれにまつわる社会の認識や制度の多様な広がりなどを幅広く対象としています。
学問分野ではなく、「デジタル・メディアとコミュニケーション」という広域テーマのもと、本セミナーがヨーロッパにおける若手・中堅日本研究者のネットワーク形成、各自の研究の広がりと深まり、ひいては日本研究の内容の充実に資することが期待されます。

 このセミナーは、すべて日本語で行われる。ヨーロッパの日本研究者たちの日本語のうまさにはシンポジウムなどでほとほと感心することが多いが、今回もみなたいしたものである。
 四人の若手研究者たちの発表はそれぞれにおもしろかったが、何と言っても高橋利枝先生の開講講演が抜群に面白かった。定量分析にも定性分析にも還元できない総合的な社会科学的方法論に裏打ちされた独自の新しい社会構築理論に基づき、来るべきデジタル・メディア社会の中でAIやロボットをはじめとする新技術が果たすべき役割が積極的かつ明快に前面に打ち出され、大変啓発されるところの多いお話だった。哲学的にも自己の再定義を迫る内容で、単に私にとって不案内な領野へと目を開かれたばかりでなく、無防備な姿勢で聴いていたらいきない問題を突き付けられた格好であった。ご発表の後に少し先生とお話しできたのも幸いであった。
 オブザーバーであるから、発表をかしこまって聴いていればいいのだろうと思っていたし、実際、基金側の司会者も、各発表後、他の発表者からの質問を受けつけ、それに発表者が答え、締めに講師である高橋先生から各発表についてご講評をいただくという形で進行しようとされていた。ところが、最初の発表の後、高橋先生のご発案で、二番目の発表からは私も自由に発言したらいいだろうということになり、それじゃあ、「空気を読みつつも、遠慮なく」ということで、各発表について、けっこう「図に乗って」発言させてもらった(じゃあ結局KYなんじゃん)。
 今日予定されていた四つの発表を終えた後、夕食の会場である地元の名店レストランに皆で徒歩で向うために待ち合わせる時間までの間、自室で休憩しながらこの記事を書いた。夕食の後は、もういい気分で酔っ払ってしまって、書けないだろうから。












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