内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

植物園の草木への別れの挨拶

2024-08-11 17:38:13 | 雑感

 今日の午後、先月12日からちょうど1ヶ月間借りたマンションを引き払った。
 引き払うといっても、誰かの立会いがあるわけではなく、借りた本人である私が一通り部屋を片付け、簡単に掃除をし、ゴミを捨て、鍵を掛け、その鍵をマンションのメールボックスに返し、「チェックアウト完了」と管理会社にメールを送り、その会社から了解のメールを受け取るだけである。その管理会社は大阪にあり、借り上げているマンションの清掃・管理はまたどこか別の会社かそのマンションの管理組合に委託しているようだ。
 5月に始めた今回のマンション探しから今日のチェックアウトまで、管理会社の担当者とは本人確認のために一回電話で話しただけで、あとはすべてメールでのやりとりだった。日本滞在中、私が日本国内でも通話に使える携帯を持っていれば、電話での連絡も可能だったが、その必要は結果としてなかった。家賃の前払いを国外から振り込む場合には多少手続きが面倒であり時間もかかるが、今回は東京在住の妹に代理で振り込んでもらったので、その手間もかからなかった。
 概して快適に過ごせたが、難点は、滞在初日の先月12日の記事にも記したように、調理器具・食器類がまったくないことだった。結局、自炊は諦め、もっぱら近所のスーパーマーケットやコンビニのお惣菜類に頼ることになったのは、それだけ高く付いたし、やはり不本意であった。来夏はどうなるかわからないけれど、やはり月極マンションを借りることになるとすれば、特にこの点を事前にチェックしたい。
 今回、せっかく小石川植物園の真ん前に一ヶ月間も暮らしたのに、植物園を今日まで訪問していなかった。眼の前だからいつでも行けると思いつつも、とにかく毎日の酷暑で気を削がれていた。最終日の今日になって、日々目を癒やしてくれた窓前の緑樹に別れの挨拶をと、開門と同時に入園する。空を覆う樹々たちの下を歩くとき、直射日光の下より明らかに気温が低いのが直ぐに肌に感じられる。そこからまた照りつける日差しの下に出ると、たちまち焼けるような暑さを肌に感じる。この体感の変化を繰り返しながら一時間半ほど園内を隈なく散策した。
 かくして、植物哲学をテーマとした講演と集中講義が主たる帰国目的であった今回の滞在をそれに相応しい形で締め括ることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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