内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

国際シンポジウム「『日本意識』の未来」第三日目 ― 総括・全体的議論、そして伝統的田舎豚料理

2014-11-01 23:59:18 | 雑感

 シンポジウム最終日の今日は、三つの発表と主催者の一人による最終的な総括、そして発表者たちそれぞれが全体を振り返って感想を述べるという形で締めくくられた。三つの発表のテーマは、日本の「見立て」の文化再考、日本の建築の現在と未来、ロボット社会に発生するであろう社会問題。いずれも極めて示唆に富む発表であった。
 今回のシンポジウムは、同じテーマで五年間続けてこられた総合研究の最終プログラムであったが、私自身は今回だけ、しかも先月になって誘われての参加であったから、今日になって初めてこの総合研究の初発の動機や前回までの参加者の募り方等について知ったことも多く、そこからまた考えさせられることもあったが、何はともあれ、参加の機会を与えられたことを心から感謝している。
 シンポジウム終了後は、アルザスでもこの時期二週間ほどしか食べるチャンスがないという、伝統的田舎豚尽くし料理。かつては旅の解体師が一頭の豚を農家の庭先で解体し、すぐに食べる部分もあれば、塩漬けにして保存するなどして、一頭まるごと何も無駄にすることなく食べるという習慣があり、それが一つの伝統料理として今に伝えられているという。しかし、今日では、フランス人でさえ、滅多に食べる機会がないという料理で、参加者全員皆興味津々であったが、次から次へと出されてくる料理の圧倒的な量に全員驚嘆するばかりであった。結局三分の一ほどしか食べられなかったのではないだろうか。私はひと通り全部食べたが、盛り合わせの皿に残された量があまりにも多く、持ち帰りはできないのかと聞いたら、できるというので腸詰め二種を一本ずつと頼んだのだが、他の参加者がいたずらに私の知らぬ間に一皿全部と注文しなおしたので、私のところには大きな持ち重りのする折が持って来られ、閉口したが、今更いらないというわけにも行かず、全部持ち帰った。宿泊している部屋には冷蔵庫もないから、持たないかもしれないが、それはそれで仕方がない。
 それはともかく、このシンポジウムを通じでいろいろな研究者の方々とお知り合いになれたのが何よりであった。明朝、それぞれの予定に合わせて、何組かに分れてCEEJAを後にする。私は五人の方と一緒に九時半に出発する。











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