内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

春の水洗い ― 万物再生の息吹

2021-03-30 23:59:59 | 雑感

 一気に春らしい陽気になった。気温は二十度を超え、桜、山吹、木蓮など、一斉に開花し、樹々の新芽も開き始めた。万物再生の息吹を感じる。
 毎年はじめてこのような陽気になった日にベランダの水洗いをする。秋以降は落ち葉の掃き掃除を月に一度するくらいで、白地のタイルが少し埃に覆われたままなのを書斎の窓扉から眼下に眺めては、水洗いしたくなるような陽気を待つ。今日がまさにその水洗い日和であった。
 洗剤を溶かした温水に浸したデッキブラシでタイルを擦って汚れを落とすときの音が心地よい。辺りでは、春の到来が嬉しくてしかたがないかのように鳥たちが囀り続け、それはまるで混声合唱のようだ。
 ブラシで汚れを落とした後は、ひたすらバケツに汲んだ水を流す。排水溝から洗剤の泡が消えるまでこれを繰り返す。始めてから最後の水流しまで、半時間ほどの作業だ。
 乾ききる前のタイルに反射した春の陽射しが眩しい。
 恒例の「春の水洗い」を終え、また博論審査報告書の作成に戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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