内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

ソルボンヌは生きている

2023-06-23 23:59:59 | 雑感

 今日はソルボンヌでの発表。もともとはパリ第一大学・パンテオン・ソルボンヌの哲学部に属していた教員の一人の招きによる。数年前から彼が世話役になっている修士・博士課程の学生及びポスドクの若手哲学研究者たちの研究グループでの発表。会場はソルボンヌ広場前のソルボンヌ大学図書館内のセミナー室。改装後の図書館に入ったのは初めて。閲覧室の創建当時の絵画や天井の彫刻などはできるだけそのまま残しつつ、すっかりリフォームされていた。会場には十二人、オンラインで七人の参加者。発表はとてもうまくいったし、発表後の質疑応答も活発だった。私も学ぶところが多かった。
 研究会後、図書館の司書長の案内で普段は関係者以外立入禁止の書庫も見学させてもらう。圧倒的な伝統の重みを感じる。
 研究会世話役の彼と会後に残った二人の参加者、一人は一昨日修士号を取得したばかりの男子学生、もう一人はポスドクのイタリア人女性、とソルボンヌ広場に面したカフェのテラスでビールを呑みながら一時間ほど歓談。
 彼らに、ソルボンヌという名称は大学名として今でも使われているのかと、聞いたら、学生間・教員間では今でも普通に使われているという。つまり、かつての第一、第三、第四パリ大学は今もソルボンヌの呼ばれていているという。数年前にすべてのパリ大学を統合化したはずの「パリ・シテ大学」という呼称について聞いたら、驚いたことに、それは別の大学の話で自分たちには関係ないと言う。昨年かつてのパリ第七大学の教授は「パリ七」という通称は「パリ・シテ」に取って代わられたと言っていたのに。かつて第一から第十三まであったパリの諸大学の現在の組織系統がいまだに私にはよくわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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