内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

コルマールからストラスブールへ、祝祭的時空から灰色の日常へ、自分のミッションは忘れない

2017-09-27 22:08:34 | 雑感

 セミナーの発表は昨日午後までで、ディナーは昨日の記事で言及したレストランで参加者全員で愉しく会食。車でCEEJA に戻ったときは11時を過ぎていた。本当に愉しく有意義な二日間を過ごすことができて幸いであった。
 今日の午前中には、コルマール市内観光が知的交流セミナーの三日間のプログラムの締めとして組まれていた。午後から学科会議がある私はそれに参加することはできず、朝食をCEEJAで取り、その席でセミナーの講師の先生・参加者たち・基金の担当者にお別れの挨拶をし、CEEJA の職員にコルマール駅まで送ってもらい、電車でストラスブールに戻った。一旦自宅に荷物を置きに戻り、溜まっていたメールの処理などしてから、大学にいつものように自転車で向う。
 その出掛けに、ジャケットをCEEJA に忘れてきたことに気づく。明日非常勤として授業をもっているCEEJA 職員の一人が持って来てくれることになり、安堵する。
 正午から午後二時まで学科会議。その内容はここには書かない。というか、書きたくもない。最終的にはまあ円満な形で終えることができたのは幸いだったが、私に言わせれば、表向きは学科としての総意云々とか言いながら、実のところは一人の人間のつまらぬ沽券と狭隘な視野と個人的な憎悪と自己反省の欠如がその背後にあり、そのせいで、もっと合理的に少ない労力で処理できたはずの事案に二時間もかかってしまった。結果に満足したのは騒ぎ立てた本人だけだろう。
 そこで決められたことの事後処理は私がするのだ。そして、当該機関とのその後の関係改善も私が要にならざるをえない。一言だけ言わせてもらおう。過去の「栄光」に固執し、晩節を汚したくはないものである。「飛ぶ鳥跡を濁さず」、私はそうありたい。
 その会議の後も同僚と他のプログラム等について打ち合わせ。午後五時からは二時間、学部と高校と間の連携強化のための会議。意義ある会議ではあった。でも、疲れました、さすがに。
 明日の古代文学史の準備はすでに一応済ませてあるが、学生たちがここ数日間に提出してきた作文についての講評と助言はこれから準備しなくてはならない。
 それは、しかし、つまらない仕事ではない。語彙・文体・文法・論理の四つのレベルで作文を分析することは、授業の枠組みを超えて、私を哲学的な考察へと導いてくれるからである。そして、その考察をいかに学生たちにわかりやすく伝え、彼らが今後自分で考えていくための手掛かりを与えるかという課題は、私にとっては学科長としてのすべての仕事よりも重要なミッションなのである。












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