内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

東京で行われるはずだった夏期集中講義をストラスブールから遠隔で行うことに本日決定

2021-06-14 13:50:09 | 講義の余白から

 この夏に一時帰国するか、集中講義は対面か非対面か、もうそろそろ決めなくてはならないと、東洋大大学院教務課に次の二点について問い合わせるメールを今朝送った。
 一点目は、オリンピック・パラリンピックが開催された場合、その期間の授業は原則すべて非対面という方針が三月の時点で大学当局によって打ち出されていたので、その方針はそのまま維持されるのかどうかの確認。この方針が維持されるならば、開催の場合、演習は遠隔で行われることになり、そのために帰国する意味はなくなるからである。
 二点目は、開催されない場合の対処。この場合、演習は対面で行いうるわけである。と同時に、オリンピックが中止になったということは、日本の感染状況が十分に改善していないということでもあり、入国後二週間の自主隔離は当然求められ続けるだろう。しかし、7月29日に始まる演習に二週間の自主隔離後に間に合うように帰国するには、こちらを7月14日に発たなくてはならない。ところが、そんなに早めにこちらを発つことはこちらの職務上の困難である。そこで、オリンピックが中止になった場合も、ストラスブールから遠隔で演習を行ってもよいかというのが問い合わせ内容である。
 教務課からはすぐに返事が来た。一点目については、原則非対面は維持されるとの回答。二点目については、授業のタイプ・人数その他の諸条件・諸事情を考慮し、各教員状況の変化に柔軟に対応してほしいというのが大学の基本的意向であるから、後者の場合も遠隔でOK、段取りは履修学生と直接打ち合わせてほしいとの回答であった。
 さっそく履修登録した二名の学生に演習は遠隔で行うことをメールで知らせた。その通知の中で、原則として、予定されていた日程である7月29日から8月3日までの五日間(1日日曜日は除く)に演習を行うが、毎日4時間半、短期集中で総計15コマ=22時間半、PCに向かい続けるのは、私にとっても君たちにとってもちょっとしんどいから、事前学習という名目で、19日から一回一時間程度のミニ演習を何回か行い、正規の演習期間の総時間数からその前倒し分を差し引くことにしたいが、それでいいか、という承認を求めた。まだ二人から返事がないが、承認されれば、二人の都合に合わせて事前学習の時間割を組む。教務課からはもちろん事前にこの方針についての承認を受けている。
 かくして、この夏の一時帰国はなくなった。2009年から毎夏帰国していたが、昨年今年と二年連続で断念することになった。残念ではあるが、致し方ない。今の気分は、しかし、むしろすっきりしている。昨年同様、夏を静かなストラスブールで過ごし、自分の研究上の仕事に専念できるのは嬉しくさえある。六月末日をもって、外出制限令は全面解除、屋外でのマスク着用も義務ではなくなる。七・八月の二ヶ月は、日中の研究三昧の前に、早朝のウォーキング・ジョギングを今以上に強化し、さらに水泳にも通い、九月からの新学期に備えて体を鍛え抜くつもりでもある。