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夏休みのオンリー・サイテーション・モード(3)「私たちの人生はまだ終わりじゃないの。生きていきましょう!」― チェーホフ『三人姉妹』より
(2024-07-11 03:00:39 | 読游摘録)
遠い昔、中央公論社版の『チェーホフ全集』を持っていた。表紙が赤と黒の小ぶり版型... -
夏休みのオンリー・サイテーション・モード(2)「いちど選んでしまえば、ひとはおのれの生活の偶然に満足し、それを愛するようにもなる」― サン=テグジュペリ『夜間飛行』より
(2024-07-10 11:05:01 | 読游摘録)
以下はサン=テグジュペリの『夜間飛行』第一章からの引用である。 En des... -
夏休みのオンリー・サイテーション・モード(1)「死んでいた自然が、生き返ったのである」― ウィリアム・ジェームズ『宗教的経験の諸相』より
(2024-07-09 16:29:20 | 読游摘録)
ヴァカンスのはじまりのこの時期、例年ならほっと一息つけて解放感も味わえるのです... -
「わたしたちじしんの生もまた、世界の隠された意味に関与しているとの静かな確信」― ホイジンガ『中世の秋』より
(2024-07-07 02:43:41 | 読游摘録)
昨日土曜日午前中、自宅から片道9キロほどの郊外にある巨大ショッピング・センター... -
「そして、それがないとすれば、つまりは何もないわけだ」― チェーホフ『退屈な話』より
(2024-07-06 00:26:15 | 読游摘録)
先日、やっとのことで『ドライブ・マイ・カー』を観ました。この映画が高い評価を受... -
都市の勃興・市民階級の成立と贖罪の場としての煉獄の誕生とダンテの「煉獄篇」
(2024-06-24 04:51:27 | 読游摘録)
「煉獄」という言葉は聖書にはない。煉獄という考え方は十二世紀半ばにカトリックの... -
「近代ヨーロッパ」の陰に隠された非キリスト教的ヨーロッパはどこに見出されるか
(2024-06-23 04:17:29 | 読游摘録)
煉獄の観念がキリスト教世界において成立する以前と以後の違いについて、阿部謹也の... -
西洋中世キリスト教世界における煉獄の公認の社会思想史的・哲学思想史的衝撃
(2024-06-22 13:19:21 | 読游摘録)
煉獄の思想の萌芽はアウグスティヌスに見られるが、キリスト教の教義のなかに本格的... -
おのれのほかに対象がない生への執着が地獄である ― シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』より
(2024-06-21 11:03:53 | 読游摘録)
フランス語に moignon という言葉がある。フランス語歴史辞典によれば、古... -
「われわれの生きる社会の構造そのものに内在する地獄」― 見田宗介『まなざしの地獄』より
(2024-06-20 07:48:31 | 読游摘録)
見田宗介の論文「まなざしの地獄」の初出は『展望』1973年5月号で、1979年... -
「地獄は一定すみかぞかし」―『歎異抄』より
(2024-06-19 13:13:10 | 読游摘録)
「地獄」という言葉を聞いて私がすぐに思い浮かべる日本の古典は『往生要集』と『歎... -
なつかしき『蜻蛉日記』再訪
(2024-06-16 12:53:39 | 読游摘録)
四日前から手元にある『蜻蛉日記』の注釈書(電子書籍版も含む)の再読に多くの時間... -
動物たちにも心的装置を認めた最晩年のフロイト
(2024-06-15 11:25:09 | 読游摘録)
フロイトは、昨日引用した『文明への不満』の三年前に刊行された『幻想の未来』(1... -
ロマン・ロランの「大洋感覚」への誘惑とそれに対するフロイトの懐疑の間で引き裂かれ、不安に打ち震えるだけの小さな自分
(2024-06-14 11:11:14 | 読游摘録)
ピエール・アドは、La philosophie comme mani... -
「宇宙的尺度」と「奇妙な絶対知」― サン=テグジュペリとメルロ=ポンティ
(2024-06-13 13:36:44 | 読游摘録)
サン=テグジュペリの『人間の大地』のなかで「宇宙的尺度」(l... -
「飛行機の登場とともに、私たちは直線を学んだ」― 過去の読書経験の新たな交叉をもたらす一文 サン=テグジュペリ『人間の大地』より
(2024-06-12 07:57:04 | 読游摘録)
フランス語の « à vol d’oiseau » という成句は... -
燦々と言葉が響き合う大伽藍の片隅で
(2024-06-11 11:54:39 | 読游摘録)
須賀敦子は、昨日の記事で引用した「星と地球のあいだ」のなかで、サン=テグジュペ... -
「人間はさまざまな関係の結び目だ。関係だけが人間にとって重要なのだ」― サン=テグジュペリ『戦う操縦士』より
(2024-06-10 14:10:41 | 読游摘録)
「稀代」とか「当代無比」とか称される読書家でもある作家や批評家などの書評集成や... -
近隣の複数の教会で同時に鳴り始めた鐘のように
(2024-06-08 12:53:56 | 読游摘録)
教育・研究にとって重要だと判断した書籍と個人的な関心から味読したい書籍とは、紙... -
『須賀敦子全集』第八巻所収の年譜と未定稿について
(2024-06-04 23:59:59 | 読游摘録)
須賀敦子の全作品とその他の遺された文章を全部読みたいと思い、河出文庫版『須賀敦...