「戯言の部屋」

セピアス、戯言を語るの間

土曜日の午后 11

2006-08-13 00:56:26 | 土曜日の午后

 たまにはこんな試みもよいかと思い。
 物語風にお届けいたします第十一弾。



 
寝台ベッドに横になり
つらつらと夢の後味を噛み締めていたら
思った以上に時間が経ってしまった。
だらけた体を引きずりだして
ブランチを食べに街へ繰り出す



そこは森の中にひっそりと建つ
閑静なカフエ
ここのチーズオムレツが
最近の僕の流行なのだ

オムレツを待つ間
聴くともなしに
隣のカップルの会話が聞こえてくる



「私は役職にいるわけじゃないけど
それでも指導したり資料作ったり
本来の仕事じゃないことまで
何でもかんでも頼まれるの。
でもそれに対して何でも
はいはい言っていたら
どんどん自分が苦しくなってくる。
そんな職場なのよ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。」



「あの子は会うたびに
いっつも違うことを言っているの。
昨日は黒と言っていて
今日は白と言っている。
でも本人は矛盾しているなんて思ってない。
ただ気分でどんどん話しているだけ。
でも付き合わされる方はたまったもんじゃないわ。
それでも指摘すると
烈火の如く怒るのよ。
じゃあ私にどうしろっているの?
そう思うじゃない。」
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだね。」



「楽しい時間を過ごしていても
時折少し淋しくなることがあるの。
それ古い傷跡を爪で引っかいて
滲む痛みに感じ入る・・・。
そんな少し自虐的な感傷なの。
でもそれは
あんまりよくないこと。
よくないことだと分かっていても
それでも目を逸らせない
不思議な力があるのよ。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「結局貴方・・・・別れるつもりなのね。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん。」



不意に
僕の胸に鋭い痛みが走った。
それが
彼の痛みなのか彼女の痛みなのか
分からないまま
少しぬるくなった檸檬水シトロン
ゆっくりと僕は飲み干した。
 

 久しぶりに行ってきました。
 下北沢。
 演劇経験がある大学生は、一度は行ったことがあるはず。
 懐かしい町並み・・・漂う香りも店構えも何もかも、本当にまったくあの頃と同じ。
 行き交う人さえ同じように見える。
 
 が。
 行きたかったカフエに行ってみたら・・・。

 見事につぶれていました。orz

 まあ・・・いいですわ。
 友人とぶらーりぶらーり歩きながら、素敵な店を見つけましたし。
 愛好家ご垂涎の燐寸を買いましたし。
 路地に入り込んで艶やかな町並みを撮りましたし。
←ながーい坂がまたd(>∀<)b
 雷雨が去った後の空って、なんてあんなに瑞々しく美しいのでしょうねえ。
 自分の中の、色々なものも一緒に流されていったような。
 そんな晴れ晴れとした午后のひとときでしたw

 


宴の後

2006-08-08 23:01:19 | Weblog

 逝って来ました!!

 蟲の宴

 新宿シアターモリエール。
 演劇をしたことある人ならば知っているだらう、小劇場にて。
 それは開演されたのでした~。

 DVDボックスの発売ということもあり、蟲師のDVD(特別編集ヴァージョン)をあますところなく見てしまおうぜい~という企画でした。
 衛星が見られない故、ハンケチを噛み締めて悔しい想いをした私には、願ったり叶ったりの企画です。
 嗚呼、『眼福眼禍』が見られた!!
 だうしても、だうしても、だうしても見たかったんですぅ。
 スクリーンで見るとマタ・・・雰囲気が違う。
 蟲師の世界の中に、自分がいるような気がしますです。
 素晴らしかったなあああああ

『綿胞子』から『篝野行』までを一気に見て、休憩を挟んで『眼福眼禍』と『草を踏む音』を上映。
 その後、ギンコ役の中野裕斗さんと監督と、廉子役の伊瀬 茉莉也さんと対談&質問タイム。
 意外だったのが、
『篝野行』です。
 野萩さんの声・・・。

 いひ。

 深く艶があって、気品がありながらちょっと哀しい感じ。
 素敵だわっ!!!!
 個人的には、そんなに『篝野行』の話は好きではないのですが。
 あの声にノックアウトされました。

 嬉しかったのが、今回の会だけの特別演出
 中野さんと伊瀬さんが、目の前で台本を読んで『緑の座』の一場面(別れのシーン)を演って下さったんです。
 中野さん、すげええええええ!!
 一瞬にして、ギンコの役に入れるアタリ、さすがはプロです。
 クールな中にも、しっかりと芯があり、己の筋を通す(けして世間の筋でないのがミソ)直向きな強さがあり、そしてそこはかとない「優しさ」がある、アノ独特の情緒。
 それを一瞬にして、言葉に載せて表現出来るのは、ゴイスー。
 ほんの少しだけの、読み合わせ演出でしたが。
 ぶわわっと鳥肌が立ちましたとも。
 声優さんって・・・・スイーナ(当たり前か)

 この宴に参加出来ることで、向こう5年分の幸運を使ったような気がしますが。
 それだけ価値があるものでした。
 ぜひとも、今度は木々生い茂る自然公園とかでやって頂きたいですね。
 本当の「蟲の宴」を満喫したいものです。


今日から私は

2006-08-05 20:43:55 | Weblog

 ついにやってきました。
 何がって・・・・くふふ。

 スカパーなり!パンツァ~イ \(*T▽T*)/ パンツァ~イ

 ああああ、嬉しいよう。
 これで毎日大好きな海外ドラマやら映画やら、懐かしいアニメやら何やら。
 色々見られるといふわけね。
 いきなりビタミンCを点滴で打ったみたいに、生活とお肌がツヤツヤしてきました。

 工事に来て下さったお兄さんに、キチンと確認。
「ペーパービューは、リモコンで購入出来るんですよね?」
「ええ。出来ますよ。ペーパービューの番組中は電話使えなくなりますが。」
「ま・・・マブで!?」
「はい。有料チャンネルを見られるようにするわけでなく、特定の番組の“視聴”を買うというのがペーパービューなんです。」
「そ・・・そうなんスか!?」
「はい。あ、買う前にケーブルTVさんに事前に電話連絡が必要ですので。」
「ナヌー!!!」

 いやあ。
 ・・・・・何も知らなんだ、はははは(乾いた笑い)
 大丈夫なんだらうか、9月1日。
 むしろ、9月1日は会社を休・・・ンン、ゲフッゲフッ。
 どなたか私に、ペーパービューの正しい取り込み方を教えて下さ~い(←結構必死)


土曜日の午后 10

2006-08-05 00:00:49 | 土曜日の午后

 たまにはこんな試みもよいかと思い。
 物語風にお届けいたします第十弾。



 
陰惨な月光にあぶられて
蝉の絶叫がこだまする
そんな夜に僕はきまって
夜のカフェへとしゃれこむのだ



会員制の「タマリ・マハル」もいいのだが
今日はなんとなく気楽に過ごせる
「ヴィオレット」へと足を向ける



この店で美味しいのは、ミノとレンズ豆のスープ

紅いスープを掬いながら
僕はふっと空想に囚われる

細やかな襞の生々しいこの肉片は
もしかしたら無垢な赤ん坊の「魂」かもしれない
光を失ったかつての恋人の「愛」かもしれない
もう救われない僕の「罪」かもしれない

そして僕はゆっくりと
時間をかけて狂気を食む



それは封印された心の螺旋階段を
一歩一歩降りていくのに似ている
恐れながらも
どこか惹きつけて離さない
自虐的な甘味に酔いしれる



さあ、夜も更けてきた
愚か者の宴を始めよう
明日の朝にはきっと
この中の誰かが消え去っているとしても
甘美な堕落の味を
心ゆくまでかき抱くのだ
 

 写真(勝手に)提供:Violette
 
 なんとな~くCafeで小粋な時間を過ごしてみたくなり、前々から行こうと思っていたCafeへGo!
 メニューを見ていたら・・・。
「牛の胃袋のトマト煮
 というのがありました。
 ムガアアアア!
 イチもニもなく、私の心のスイッチが入る。
 
 ムシロ、食わねば d(☆∀☆)bシャキーン

 というわけで。
 なんというか・・・リアルに「内臓でした。
 そして味は・・・月イチで食べたくなるくらい美味かったっス。
 とろっとして臭みがなく、しかもこってりしているが胸に残らない。
 舌の上でフワッと溶けていきました(´¬`)ンマー

 ちなみに、代々木公園駅から徒歩5分の位置にあるのに。
 たどり着くまで、30分かかりました。

 ・・・・ナゼ!? orz


癒しとは

2006-08-02 22:39:09 | Weblog


 今日、久方ぶりにエンジェル(前の会社の後輩であり、現在の会社の後輩w)とおしゃべりをしました。
 エンジェルはとても熱い人。
 で、且つサッパリしていて、けっこうどんぶり感情で生きている人(笑)
 なかなか話す機会と時間がなかったですが、久方ぶりに2人定時で終わったので、ドトールで語りました。

 で。
 話がそれるようですが。
 海外ドラマ好きのセピが、つい最近までハマっていた「Sex and the City」
 この中に、物凄く「男好きで、めっちゃくちゃ性に対して奔放だけど、バリバリ仕事も出来る女社長」という役で、サマンサという女性がいます。
 彼女は、一人の役者と知り合い付き合います。
 彼女のバックアップがあって、彼は一躍有名人に。
 そしてある日、サマンサは乳がんにかかってしまいます。
 そのせいで、えっちっちな気分になれなくなってしまう。
 恋人がロケで長期で出かけることになり、サマンサは「浮気したっていいのよ。アタシは薬のせいでヤル気が起きないし。アンタは有名人なんだから。」と、持ち前の奔放さを発揮して言います。
 そんなサマンサに、彼はロケ先からつぼみの花を贈ります。
「花が開く日を信じています。」
 というメッセージを添えて。
 ロケが終わり、帰ってくる彼。
 彼の元に花が届けられます。
「花が、開きました」
 というサマンサのメッセージ。
 そして、2人は愛し合う・・・・。

 と、いうエピソードが好きなの~という話をしました。
 エンジェル、私の話に感動して泣いてしまう。
 なんというか・・・。
 彼女の純粋さに、私は感動してしまいました。

 なんていう、美しい涙なんだろう。
 最近ナニかとキレることが多く、ささくれだった神経を抱え込んでいたセピですが。
 優しい手ですっぽりと包まれたような。
 彼女の純粋さが、私を癒してくれるのを感じました。
 人の心の温かさを、はっと思い出す。

 残酷さや冷徹さや冷めたココロがある私ですが。
 でも、「しなやかに逞しく純粋である感受性」というものを、けっして失ってはいけないな。
 と、強く思いながら夜の町を疾走したのでした~。