「戯言の部屋」

セピアス、戯言を語るの間

日本の夏

2008-08-10 23:34:56 | Weblog


 といえば、やはり花火でせうか。
 しかし「花火」はしても、「花火大会」に私は殆ど行きません。
 なんでか。

 人ごみ苦手だから(-公-)

 いやあ、勿論行ったことありますよ?
 確か、江戸川花火大会だったと思います。
 当時大学生だった私は、バイト仲間と仕事の後そのまま花火大会に行きました。
 真上で炸裂する花火を見る臨場感・・・。
 は、確かに素晴らしいのですがね。
 だから行ってしまえば楽しめると思うのです。
 でも、行くまでの人ごみを思うと・・・。
「マンドクセー(;´Д`A ```」という思いが先立ってしまう。

 そんな私のもとに。
 会社の30階を開放して東京湾大華火祭が見られる・・・という企画が舞い込んできました
 つか、実は毎年ウチの会社でやってるイベントなんすけど(σ∵ ̄)ホジ
 去年はまだ右も左も分からない状態だったので、参加など考えられず。
 今年は
「打ち上げ花火を上から見られるよ。」
という誘い文句に乗っかってみまんた!(>∀<)キャハ
 というのも。
 大変愛好家(マニア)な話で申し訳ございませんが。
 昔「If もしも」という番組がありまして。
 タモリがストーリーテラーの、ぶっちゃけ「世にも奇妙な物語」の姉妹版みたいな番組があったんです。
 その中にかの岩井俊二監督の「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」という作品があったのです。
 内容は一人の少年の初恋の物語なんですが。
「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」というのが、ストーリーを展開するキーワードになっていて。
 合間合間の「沈黙」に、少年の切ない想いがよく描かれている素晴らしい作品だったわけです。
 ま、で、その作品の中で
「打ち上げ花火はさ~、丸いのかな?それとも横からみたら平べったいのかな?」
という議論を小学生同士がしていたんですね(虚ろな記憶)
 私自身はそれを見た時
「いやー爆薬が破裂するんだから、丸いんじゃないの?」
と思ったんですね。
 でも、実際「見上げる位置」からではなく。
「横」とか「上からの位置」から見てみたいな~とずっと思っていたんです。
 そんなワケで、今回の花火大会で。
「打ち上げ花火、丸いのか? 平べったいのか?」
 
という検証を、(一人)ミッションとして達成するつもりで参じたわけでございます(大真面目)

 5時会場ということでしたが。
 応募人数きっかり集まったという噂だったし。
 ということは、きっと場所取りがあるだろうし。
 本当は早くいかないといけないんだろうな~と思っていたのですが。
 マンドクサイので、4時45分先輩と会場で待ち合わせ。
 4時45分に行ってみると・・・。

 一 番 乗 り で し た ゥオイ( ̄д ̄)ノ

 なんでやねん!
 皆気合が足りないぞ!気合がああああ!!
 なんかウチらめっちゃ気合入っている人みたいじゃん!
 そういうワケじゃないのよ?
 ちょwww
 会場整理のお兄さん
 そのニヤケ面は何!!??
 違っwww
 別にそんな気合入れてきたわけじゃないのよおおおおおお

 ま、そんなことを胸の中で絶叫しつつ。
 一番イイ席取りました(当然)
 そしていざ、花火が始まってみると・・・

 ・・・。
 ・・・。
 ・・・。

 めちゃくちゃ花火上に見えるやん( ゜Д゜)ポカーン

 ちょwww
 騙されたァァァァ!
 下に見えるって言ったじゃん!!
 大体からよく考えたら、海から若干離れているんだから。
 よしんば下に見えたって地上から見るのとさして条件は変わらないじゃん!

 気 付 け よ 、 自 分  (TДT)

 ま、ミッションはあえなく玉砕しましたが(涙)
 でも、花火自体は大層奇麗ですた。
 私が作ったサンドイッチと、先輩が作ったケーキをつまみつつ。
 人ごみの無い涼しい部屋での花火鑑賞って、なんって楽チンなんだろうと(*T∀T)ダー
 そんなことに感動しておりました。


 上空の大気の流れを考慮してか。
 花火は2カ所で上がってました。
 でも、上空での風の流れが悪いらしく。
 一番最後のトリの部分は、空に煙が残っていたせいで。
 ちっとも見えませんですた (ノ∀`)アイター
 ま、それでも、やはり久しぶりに見ると花火は感動しますね。
 こういう納涼も、日本ならではという感じで大好きです。
 じゃあ、来年も行くのか??と問われたら・・・。

 絶 対 行 か ね え ( ゜Д゜) 凸 (行かないんかい)


The Sky Crawlers(ネタバレあり)

2008-08-02 03:47:07 | Weblog


 本日「スカイ・クロラ」公開。
 もともとはそんなに興味があったわけじゃないのですが。
 原作の森博嗣別に好きじゃないしね(-ω-)
 いや、彼の作品のストーリー構成とか内容とか好きは好きなんですが。

 女性の描き方がなっちゃない(;´Д`)y─┛~~

 というか、ハッキリ言って彼の描く女性って読んでいてムカつく
 だもんで、「森博嗣か~なんて思っていたわけですが(←失礼)
 しかしねえ、監督が押井守じゃないですか。
 押井守氏と森博嗣氏のタッグ・・・あーこりゃ絶対面白いだろうなと思ったわけです。
 何しろ私は押井守氏の大ファンで、監督作品の殆どを持っています。
 恐らく「攻殻機動隊ほどの完成度の高いものを、絶対に作れないだろうと思いつつも。
 やっぱり押井作品だけに、きっと「美しい作品」だろうと思いまして。
 なんだかんだで。

 公開初日に観に行きますた(ノ∀`)ペチョン

 地元に映画館があるって便利~w
 チャリで行ける距離にMOVIXがあるって素晴らしいです
 レイトショー¥1200で、終電気にせず堪能させて頂きましたとも!

 さて。話を戻して「スカイ・クロラ」
 つか、「スカイ・クローラー」じゃなくて「スカイ・クロラ」と読ませるあたり。
 い か に も 森 博 嗣 (-∀-)ヘッ
 さすがは『封印再度(Who Inside)』を書いただけある、このネーミングセンス。
 いやいや、こういうセンス好きですじょ?(-∀-)ノシ
 この『スカイ・クロラ』シリーズは、ぶっちゃけ読んだことないんですが。
 草薙水素の過去のあーたらこーたらを知っていて映画を見ると、それはそれで感慨深いのでしょうけども。
 個人的にはですが。
 そういうのを知らないで見た方が、「映画を見る」という目的においてはよかったんじゃないかな?
 ・・・と思います。
「イノセンス」みたいにバックボーンを全く知らないと。
 台詞ひとつひとつに「?」となるよーな作品ではなく。
 極めてシンプルに且つ華麗にまとめあげている映画なので。
 原作の「予備知識」がなくても充分に楽しめる。
 オープニングシーンとか、あまりに凄くて鳥肌が立ちましたしね
 多分原作知ってたら、どーしても草薙水素にばかり目がいってしまうような気がする。
 この映画は、函南優一視点だからいいんじゃないかと思うんですよね。
 それでこそ、ラスト間際の
「いつも通る道でも、違うところを踏んで歩くことができる。
 いつも通る道だからって、景色は同じじゃない。
 それだけでは、いけないのか。
 それだけのことだから、いけないのか。」

という台詞なり。
 まさにラストの
「I Kill My Father」
という台詞が際立って生きてくるように思います(・3・)
 
 しかし函南優一はいいです。
 かなりグッジョブです。
 原作も同じかどうか分かりませんが。
 彼は「普段通り過ぎてしまう言葉」に対して、ひとつひとつ問いかけるんですよね。
 事前通告なしのラウテルン社の空爆を目にして、店を飛び出そうとするところに。
 マスターが声がける
「気をつけて」
という言葉。
 普通はここで、「うん」とか「ありがとう」とか言うのに。
 函南優一は振り返って
「何を?」
と問いかける。
 その問いかけが卑屈なものではなく。
 あまりに純粋に問いかけられているので、マスター達は言葉を失ってしまう。
 そりゃそうだ。
「仕事」とはいえ、戦争を演出する立役者の彼らに一体何を気をつけろというのだろう。
 死んでも、再生する。
 恋も生も死も、連動して再生する。
 ラストとオープニングがしっかりと決まっている、定められた舞台の上で。
 多少のアドリブはあっても、同じ演出を繰り返す「役者」達に一体何を「気をつけろ」というのか。
 函南優一は、全てをとても冷めた目線で見つめている。
 その「諦観の眼差し」が、見ている側の胸を激しく突くのだと思います。
 目の前にいて、そこに生きて存在しているのを見たら。
 たとえ行きずりの人間だとしても、どうしても「愛着」も「親切」も「情」も湧くというもの。
 でも、彼に定められたものを変えることは出来ないし。
 何より彼が全てを受け入れている。
 だからやっぱり、フーコのように
「空飛ぶの好き?・・・よかったね。」
としか言葉をかけられないと思うんですよね。
 そんな函南優一が、「終わり」を望む草薙水素に
「君は生きて何かを変えろ。」
と言うのが、物凄く胸にきました。
 変化を求めるものは、生きて変えていかねばならない。
 少なくとも、彼らの世界では。
 そして、函南優一が出来る「変化」は彼女の傍にいることではない。
「ティーチャー」を殺すことしかない。
 同じものだけど、同じじゃない。
 ということを受け入れられる彼だからこそ、その「選択」しかない。
 その「選択」しかないことが、あまりに哀しい。
 透き通った哀しみの美しさに、見ている側は胸を突かれ「言葉を失って」しまう。
 
 こういう「諦観の眼差し」は個人的には大好物です。
 自分が書いた小説『浅い眠り』でも、題材のひとつとして取り上げたくらいです。
 で、やっぱり「間の演出家」と勝手に呼んでいる押井守が、絶対好みそうだなあ~と思いました。
 ささやかな一瞬の「言葉の無い間」のハシバシ。
 もうね~、さすがは押井監督!と思える演出のてんこ盛りでした。
 素晴らしかったです!!d(>∀<)b

 しかしどーにも原作が気になって気になって。
 家に帰って速攻AMAZONで全作大人買いをしてしもいますた(ノ∀`)テヘ
 当然のことながら、『スカイ・イクリプス』まで買いました。
 途中でつまらなくなったらどーすんだい!って感じですがw
 続き物は一気に読めないと嫌なんです(-ω-)
 6日に概ね届くとのこと。
 来週一週間はきっと恐らく。

(妄想の)蒼空を駆け巡っていることでせうwww

 アアン、楽しみだわんキャー