南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

部品産業の復興も急げ

2011-03-30 10:59:19 | 経済
被災地への人道支援がまだ不充分ながら着々と進みつつあります。
次に急いで復興を目指すべきは産業復興です。

被災企業の中には、世界シェアが40~60%にも上る部品企業がいくつもあります。
そこでつくられた部品は世界中の“ものづくり”企業に供給されており、その部品ひとつないだけで世界中の企業の生産がストップしてしまいます。
米国調査会社によれば日本の部品会社が6週間以内に生産を再開できない場合には、世界の自動車生産台数のうち「最大で3分の1が影響を受ける」と予測しました。
半導体分野でも供給への懸念が強まっています。
日本は世界の半導体生産の約2割を占め、半導体の基板に不可欠のシリコンウェハーの世界シェアーは約6割に達します。

これらの部品産業の再開が遅れれば、世界の各メーカーは部品の調達先を日本以外のメーカーに切り替えていくでしょう。
すでに汎用品を中心にして韓国などの競合メーカーでは、日本勢のシェアーを奪うような動きが出ているともいいます。
また、部品の生産そのものをシンガポールや台湾などに生産委託する企業も出てきました。
これらの動きが強まると、国内の産業空洞化がますます広がり、3つの危機(「大地震」「原発災害」「経済危機」)に加えて4つめの「雇用危機」が本格化してきます。

怖いことはまだまだあります。
ある企業が日本の命運を握るような「超レアモノ部品」の図面一式を放射能汚染地域から命がけで持ち出した話を聞きました。
いわゆる“ブラックボックス”の技術です。
その技術を中国や台湾企業が狙っているとの噂も耳にしました。
いったん国外へ流出した技術はもう国内へは返ってきません。

まったく今は何があってもおかしくありません。
こんな時こそ、自分の頭で考え、発想を大転換して、未来を切り開く勇気と行動力をもったリーダーが必要です。

がんばれ日本!がんばれ日本人!