南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

ユートピアな計画を

2011-03-23 12:53:27 | Weblog
徹底的に破壊された街をどう再生していくのか?そろそろどこかでは考え始めていると思います。
文字通り“再生”ですから、できる限りユートピアな街づくり計画を期待します。
超法規的に私権も制限し、21世紀にふさわしい街づくりができないものでしょうか。
それはハード面だけではなくて、ソフト面にいたる分野まで含めてのことです。

日本のみならず世界中で支援活動が行われています。
そういった奉仕の心が隅々まで行きわたった都市再生ですから、思い切って取り組んでみる価値はあります。
ありとあらゆる面で、これまでの法律にもとらわれない街づくりです。

ジャック・アタリの予測した21世紀型社会は、全員が競争しあう市場経済と並行して、利他主義経済をつくりだすというものでした。
利他主義経済とは、無料奉仕、お互いの寄付行為、公共サービス、公益からなる経済です。
民主党政権が主張する「新しい公共」とも相通ずるものですが、被災地においては一気にこれまでの公共サービスの大転換を図るという方法もあります。
行政の合併も、学校や病院や役所の配置なども、大胆につくりあげていきます。
未来のテクノロジーを推進する産業も重点的に育成させます。
公正な社会を構築するために、男女共同参画やクリエーティブな外国人にも門戸を開きます。

ジャック・アタリはこの21世紀型社会の必需財として、「心地よい時間」をあげています。
これまでのように、労働や商品の消費に追われ焦って時間を活用することから抜け出て、限りある時間を心豊かに過ごす生き方のことだと私は思いました。
大津波はこれまで営々と積み上げてきた物質財をあっという間に押し流してしまいました。
あのシーンを私たちは決して忘れてはなりません。

災害を免れた私たちにとっても、「心地よい時間」をつくることはたった今からでも心がけたいことです。
どんな大津波が来ても決して奪い取られない大切な財産を積み上げたいと思います。