南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

現場力復権

2009-04-11 19:36:23 | 読書
日本の経営者が日本的経営を捨てた理由のひとつは、米国主導の国際会計基準の導入にあります。
後になって考えれば国際会計とはいっても米国に都合のいい会計システムでした。
一例を挙げれば「時価会計」であり、日本の経営者は反対でしたが帝国の親分には勝てません。
ところが今度の米国発金融危機においては、「不動産ローンを証券化した債権などを中心に、時価でなく簿価で処理したい」と言いはじめました。
誠に勝手なものです。

騙された日本の経営者もようやくこのことに気づいた模様ですが、時既に遅しです。
やはり日本はひたすら愚直に“ものづくりJAPAN”で生きていかなければなりません。
遠藤功氏の「現場力復権」は、日本企業優位の源であった「現場力」が劣化していることを指摘し、その「現場力復権」のために何をなすべきかを説いています。

まず現場力を高めるためには、挨拶の励行など基本的な人間の“しつけ”、組織の“しつけ”を徹底することを求めています。
それなくしては、どんな立派な改善や改革を実行しても意味はないといいます。

その通りですね。
“おはよう”の挨拶もできない大人がいかに多いことか、会議を招集しても出欠連絡をよこさない大人、遅れてもなんの連絡もよこさない大人、挙句の果ては会議中にもかかわらず携帯電話にでる大人、やはり基本的な人間の“しつけ”が足りないですね。
携帯電話は会議中には出ないということが大人のマナーです。
必要な時に使わずに、不用なときに使うような携帯電話ならいりませんね。
そんなところから“JAPAN復権”が芽生えてきます。


現場力復権―現場力を「計画」で終わらせないために
遠藤 功
東洋経済新報社

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