ビタミンP

苦心惨憺して書いている作品を少しでも褒めてもらうと、急に元気づく。それをトーマス・マンはビタミンPと呼んだ。

私、コロナ&肺炎で昨日から入院しています

2020年03月31日 21時00分39秒 | Weblog


新型コロナ感染症にかかった方からの、貴重なレポート。
(3月28日のあるTwitterより)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

多分、知りたい人たくさんいると思うので、公開(情報発信)します。
  
まず、私、コロナ&肺炎で昨日から入院しています。
あなたの周りで初コロナ! だと思います。
  
ということで、実際どうなるのかなど、リアルな声を届けようかと思い、筆をとりました。
  
まず、コロナウイルスは治るとか、致死率は少ないとか、正確な情報だけを見ると、たいして危なくないように思われますが、これ移したら、間違いなく恨まれるであろう程辛いです。
  
インフルエンザのが30倍増しくらいです。
心当たりのある方も、早めに検査を受けられるよう、その手順や、どうなるかってのを共有して置けたらと思います。
  
  
3/22(日) 
最初に発熱が確認できました。
8時半からMTGのため六本木オフィスに移動、その後蔦屋書店に移動したのが10時半過ぎ。
15分ほどで、風邪の引き始めのような感覚になり、その後の食事の予定をキャンセル。
この日から在宅ワークに切り替えました。
たくさん食べて、部屋を暑くして、厚着して、汗かいて。
だけど、このルーティンにならず、身体が熱くなり切らないのです。
熱も、朝は低く、11時を超えるとだんだん上がってきて、夜になるにつれ、39.5度くらいに上がる日々。
 
  
絶対にインフルエンザだと思うところですが、木曜になっても同じルーティーン。
そしてまあまあキツイ頭痛。
咳などはありませんでした。
あれ、これ検査したほうが良いかも・・・
その時思いました。
  
だって、周りに年配の方もいるし、移したら、人殺しだもん。
なので、ちゃんと検査しようと・・・。
  
ただ、最初に港区のとある病院に電話したところ、「来ていただくのは良いのですが、うちではコロナの検査はできませんよ。なので、保健所に電話してみてください」と、言われ、電話してみると、病院だけ案内され、やる気のない様子。
  
言われたとおり、保健所に電話してから病院に行ったけど、やはりコロナとして扱ってもらえていなかったのだと、後で気づきました。
  
勧められた病院に行き、待つこと2時間。
「まだ時間かかりますが、どうします?」
  
帰ります・・・。
  
待合室で食っちゃべってる人たちに殺意を覚えつつ、帰る用意を始めました。
引き留められることもなかったので、コロナとしては扱ってもらえてなかったようです。
で、そのまま、山椒がめちゃめちゃ聞いた麻婆豆腐を食べたところ、まったく辛さを感じず、
なんかおかしいなと・・・。
(鼻は詰まってませんでした)
  
いつも風邪ひくと、鼻水や鼻づまりで寝づらいのですが、それがないのにも違和感を感じてました。
あ、これ完全におかしいな・・・と。
  
次の日、保健所に電話し、症状をすべて言い、この1週間の間に接触した人もいるし、できれば今夜から、外出もしたいから、どうしても検査してほしいと、真摯に伝えました。
  
すると、検査ができる場所をすぐに探すので、連絡先を教えてくれと・・・。
  
その後、電話が来たのは20分後くらい。
「今から2時間後に東京大学医科学研究所付属病院に行けますか?」
  
 はい。
  
「注意点があります。 検査にはCTも含まれるので、高額になります。4万円ちょっとはかかると思いますが、それでもいいですか?」
  
 はい。
  
「陽性だった場合、そのまま2週間程度の入院になりますが、それでもよろしいですか?」
  
 あたりまえやん。
 しかし、まあまあお金かかるね・・・。
  
なかなかそれでも受けようとする人って絞られてくるんじゃないかな・・・と、思いながら、病院にタクシーで行くと言うと、「タクシーには乗らないで頂きたいんです」(笑)
  
 そんな無茶な!
 だが、一理ある。
  
 答えは出ないまま第一次検査へ。
  
 早速隔離です。
 
なんか、界王になった気分で、透明のヴェールに護られたシートの中へ・・・。
護られてるのは外の人なんですが・・・。(笑)
とにかく、1件目とは様子が大分違うまま検査開始。
  
その後、CTまで時間があるとのことで、一時帰宅。
  
頑張って歩きました。
  
間接的にとは言え、やはり人殺しになるのはまずい・・・。
  
さて、この時に、「陽性ならそのまま帰れないので、多少の荷物を持ってきてくださいね~」
ということで、最低限の着替えを持って病院へ。
しかし、隔離患者は、必要なものが多過ぎて、それはまた語ります。
  
待合室で待つこと15分ほど。
  
来ました。
  
「渡辺さん、陽性です。病室へ案内します」
  
 やっぱりか・・・。
  
なんかいろいろ困るなーっていうより、はっきりわかってよかった感。
で、入院費は無料ですと言われぬか喜び。
「あとで保健所の方から電話が来ますので、それに対応してください」
  
ここで落とし穴、助成金で賄われるそうですが、(納税)所得が高い方は、全額免除の対象外になる確率が高いです。
  
 おかしくないか?
  
税金から払ってるんだろうに・・・。この矛盾は何だろう。。
とはいえ、数百万円もするわけではないので、まあ、それは良いとしよう。
(地域によって違うみたいだけれども、基本的には指定感染症なので、公的負担のはずです。
病院で、入院費は自費と言われても、すぐに引き下がらず、問いただしてみてください。
もしくは、自費なら自宅待機しますと・・・)
  
自費と言われたというのは、静岡のコロナ仲間からの情報です。
  
この1週間ほど、どこで誰と会って、どこでもらったか。
根掘り葉掘り聞かれました。
  
「港区にお住まいってことは、六本木のクラブなどに行かれてるんですね?」
  
 行ってません。
  
「どんなクラブに行ってましたか? お店には電話などしませんので・・・」
  
 だから行ってないっつーの。
  
(どうやら、今日流れていたニュースを事実にしたいようだ)
  
まあ、話は逸れましたが、土曜日に熱海で打ち合せして、その後小田原で一緒に食事をした5名の内、1名は今日陽性確定。他の2名は検査中です。  
一緒に枝豆を素手で食べてたのと、カレーを回し食いしたので、まあ、それだろうなと・・・。
  
他には感染して無いみたいですが、これを読んでるみんな。
怪しいと思ったら、まず検査を受けてください。
治るからいいや、じゃなくて、思い当たることがあれば一度検査を受けてください。
  
今のところ、人によって症状に違いがあり過ぎるものの、私の場合はインフルエンザよりきついです。
  
日曜から発熱で、今日も先ほどまで39度。咳も出てきて、頭痛も結構します。
  
安静にするしかやることはないんだけど、隔離されるってのは、やはりちょっと安心感があります。
   
加害者にならなくて済むしね。
  
熱が続くと、なんだか訳のわからないテンションになるし、ちょっと気がめいってきます。
  
病院にウーバーイーツ頼んだり、Amazonで買い物したり、部屋の中模様替えしたり、まあまあ自由にやっていますが、午後になり熱が上がってくると、もうなんにもする気おきません。。
  
死ぬことはないって言うデータも大事ですが、二度となりたくないって思うほどキツイです。
  
さあ、レッツコロナー!
    
とか冗談言ってますが、メンタル弱い人は、結構応えるはずです(笑)
  
なので、この1週間で僕と接触して発症した方には、検査費は負担する旨を伝えてあります。
(1か月後とかだったら知らんけど)  
  
僕もえっちらほっちら治療に専念するので、どうか、これを読んでくださった皆様も、物言わぬ加害者にならないで済むよう、切に願います。

しかし、早く収まると良いですね。
世界の経済もいろいろ見直すときと思います。
日本の医療も。体制も。
  
これじゃ表向きの感染者数は増えないわけだよ。
あと、この緊急事態に、土日休みの保健所・・・、勘弁してほしい。  
  

 


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米ラグビー協会が破産申請 新型コロナで財政難 

2020年03月31日 11時06分39秒 | Weblog

米ラグビー協会が破産申請 新型コロナで財政難 

(2020/3/31 10:40 共同)

 米国ラグビー協会は30日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で財政難に陥ったため。国際統括団体のワールドラグビーの支援で再建を目指す。男女の米国代表は新型コロナウイルスの影響が一段落した段階で活動を続けるとしている。


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世界はアスリートのためにだけあるのではない!

2020年03月31日 10時28分53秒 | Weblog

「無神経の極み」と批判
五輪日程発表で米紙

2020/3/31 08:51 (JST)3/31 10:19 (JST)
©共同通信社

 【ニューヨーク共同】30日の米紙USAトゥデー(電子版)は、東京五輪の新たな大会日程が発表されたことについて「無神経の極みだ」と国際オリンピック委員会(IOC)を批判した。
 同紙の運動担当コラムニストは「世界中が疫病と死と絶望に包まれている時に、なぜ日程を発表する必要があるのか」と指摘。「せめて暗いトンネルを抜けて光が見える時まで待てなかったのか」と述べ、新型コロナウイルス感染の状況改善を待つべきだったとした。
 さらに来年7月に感染が終息している保証はないとして、発表が拙速だったと主張した。


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とにかくバッターボックスに立つ

2020年03月31日 09時55分19秒 | Weblog
これ見てるだろうから。
あのな、バッターボックスに立たない人は絶対にホームランは打てない。
とにかくバッターボックスに立つことから、すべては始まるんだ。
三振する人は観客席から野次ってる人の1万倍尊い。
私はいつも挑戦するひとの味方だ。
そして、私も挑戦を生きがいとする人生でありたい。
 
(ある外科医で作家のTwitterより)

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最後の最後、いちばん力になるのは一人一人の

2020年03月31日 09時43分39秒 | Weblog

「ワケわかんないテレビのコメンテーターじゃなく、北大の西浦先生が作った資料を前提に進めた。感染拡大のリスクを共有できたのは大きな効果だったと思う。最後の最後、いちばん力になるのは一人一人の感染拡大防止の危機意識と行動の積み重ね」 〜吉村洋文大阪府知事の定例会見でのコメント〜

✳︎以下は、政府の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」でクラスター対策の分析等を担当している、北海道大学大学院医学研究院教授の西浦博氏から「保健医療従事者向けのメッセージ」として寄稿された記事(2020/03/24)。

……………………………………

 今は2月よりも厳しく、今からこそイベント自粛とハイリスク空間を避ける声を保健医療の皆さんから届けていただけるよう、助けてください。
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行対策のメインストリームは「屋内の接触を断つこと」です。これまで、安倍首相から大規模イベントの自粛が要請され、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議からは3条件(密閉空間、密集場所、密接場面)が揃う場所での屋内接触を自粛するように求めてきました。
 大規模イベントの中止は当初、科学的エビデンスや専門家会議の提言に基づくものではありませんでしたが、海外での宗教法人での伝播が知られており、また、日本では「さっぽろ雪まつり」での2次感染が疑われています。ある時、突然に2次感染者数が一気に増えたメガクラスターの形成、ひいては大規模流行の原因となることが危惧されます。フィットネスジム、ライブハウス、大人数での接待飲食など、屋内で3条件を満たすような場所での2次感染は実例として知見が蓄積されています。中国の都市封鎖と外出禁止令が湖北省を中心に著効したことが知られています。
 また、私も分析に協力させていただいている(座長指定の者である)3月19日の厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策専門家会議で方針を示しましたが、日本における国内感染は上記の大規模イベント自粛と行動自粛の実施中に、新規感染者の発生が減少に転じたことが知られています。この感染症は行動変容を伴う努力をもってすれば「制御できる」のです。

■「解禁ムード」の広がりを大変危惧している

 しかし、3月19日に少しでも良いニュースが伝わり、小中学校などの休校が解除される方針が伝わったことで、市民の間で「解禁ムード」が広がってしまっていることを大変危惧しています。行動がいつも通りに戻ってしまうと、アメリカや欧州各国で見られるような爆発的な感染者数の増大が懸念されるためです。特に大規模イベントを流行地域で再開してひとたび大規模流行が発生すると、流行が制御不能になります。 

 大きな流行が起こると、都市の封鎖を伴うことに加えて、皆さまの近しい方々も感染や命の危険にさらされてしまうのです。加えて、COVID-19は感染から発症まで平均5日程度、発症から診断されるまで平均7日程度とされており、無症候性の感染者も少なくないことから、感染者数の急激な増大にリアルタイムで気づくことができないのがこの感染症の難しさです。

■空から次々と焼夷弾が降ってきているような状態

 今、海外で流行が増大しているため、状況は1月以降、これまでの2カ月半よりも厳しい状態にあります。ヨーロッパ、米国、東南アジア、中東などから、続々と感染者が訪れています。上記のように国内伝播を一旦制御に近くできたために、最近報告される感染者数の結構な割合を輸入感染者が占めるようになってきました。外国籍の方の入国は一部止まりつつありますが、米国は続いていますし、邦人の帰国には備えなければなりません。報告された輸入感染者は氷山の一角であり、今後、診断されていない輸入感染者が続々と次の流行を生み出すものと思われます。
 それは1月から2月上旬に中国および中国帰りの渡航者を端緒として始まった流行の比ではありません。非常識を承知で分かりやすいようにミサイルで例えると、1月から2月上旬は短距離ミサイルが5~10発命中した程度ですが、この3月のパンデミックの状況というのは空から次々と焼夷弾が降ってきているような状態です。そこで「火事を一つ一つ止めないといけない」というようなのが今の状態です。
 このことを少なくとも全国の保健医療関係者にご理解いただけないままでは、今後、大規模流行が起こるリスクが高いことを、私は危惧しています。現状では、市民の皆さまがそこまでの危機意識をもってこの流行に対峙したり、一人一人の行動を考えていないものと思います。過度の行動制限や都市封鎖などで見込まれる経済的ダメージが起こらないように、50人以上の大規模イベントへの参加をやめ、2次感染が何度か発生した3条件の重なる場所(例えばスポーツジム、ライブハウス、展示商談会、接待飲食など)およびその他の機会(懇親会など)の接触を控えることができないといけません。

■全国の保健医療従事者へ「助けてください」

 ぜひとも全国の保健医療従事者の皆さまにまずこのことを知っていただき、皆さんが知識の伝道者となっていただかなければなりません。
 今、頑張って皆で行動を変えることができれば切り抜けられる可能性が高いです。皆さんの力が必要です。お願いします、助けてください。


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三人が月に行くのではない。

2020年03月30日 00時10分20秒 | Weblog

三人が月に行くのではない。

人類が月に行くのだ。

(1969年、人類初の月面着陸に成功したアポロ11号のミッション)

アポロ計画において有人飛行が行われた7号から10号、12号から17号までの飛行士の宇宙服の徽章には、それぞれの飛行士の氏名が刻印されていたが、この11号の飛行服には氏名が刻印されなかった・・・三人の飛行士が月に行くのではなく”人類”が行くと言う意味を込めて・・・)


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報じられたくないことを報じる

2020年03月29日 21時14分53秒 | Weblog

ジャーナリズムとは、報じられたくない事を報じること。

それ以外は広報にすぎない。

(ジョージ・オーウェル/『1984年』の作者として知られる英国の作家・ジャーナリスト)


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移らんようにするより、「移さんこと」に

2020年03月29日 13時05分56秒 | Weblog

あるTwitterからの転載です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 かなり長い連続ツイートとなります。これはわたくし個人の意見で、京都大学とはなんの関係もありません。なおわたくしは1988年から一貫してウイルスを研究しております。論文も英語で200報以上書いております。叫び、届きますように!

3月28日


 まず、よく考えて!

 今、感染拡大を止めるのが大切。
 今回のウイルス、感染しても多くの人は気がつかない。無症状なんだよ! でも、それが危うい。他人に知らないうちに移しちゃう。そして、中には発症して、死んでしまう人が出る。


 まずは、意識改革だ!「自分は今、感染している!(無症状で!)」
「誰にも移しちゃいけない!」
そう考えるところから始まる。

コペルニクス的転回。
パラダイムシフト。
考えをひっくり返せ!

 移らんようにするより、「移さんこと」に意識を集中する。

 それをみんなでやれば、たとえ今自分が感染していなくても、他から移されないということだ。みんなでやれば、みんなが助かる。

 このパラドクス、この理論、わからんやつは帰れ!

 

 ウイルスが出てくるのは、咳とか唾とか呼気。
 普通の呼気だけでは移らん。(激しい運動は知らんが・・・)
 咳とか唾とかが相手に飛べば、その人に移る。
 でも、それは感染者のマスクでほぼ防げる。
 マスクは今は高いけど、普段は一枚20円ぞ!

 すごい効力なのに、たったの20円。
 一枚あれば、洗って2週間は使える。
 アルコールあれば、しゅっしゅで終わり。

 

 なるべく鼻で息を吸え!
 口呼吸で思い切りウイルスを肺の奥に吸い込むとかはやめとけ。(肺の奥でウイルスが増殖しだしたら終わり)

 花粉症なら鼻つまってるだろ! 口呼吸だろ! だったら、なおさらマスクだ!

 

 次にどこかに付いたウイルスからの感染。実はこっちが重要!
 たいていは手から移る。

 外出中は手で目を触らない、鼻を手で触るな、ましてや鼻くそはほじらない。(かくれてやってもダメ!)
 唇触るのもだめ。口に入れるのは論外。
 意外と難しいが、気にしていれば大丈夫!

 気になったら(どうしても鼻くそほじりたくなったら)、手を先に洗えば済むことだ。洗って思う存分ほじるがよい。
 人前で鼻が気になったら、上腕でなんとかしろ。

 外出してて手が洗えないならアルコールスプレー。
 それがないなら、ウエットティッシュー。
 それもないなら、ぬれハンカチだ。

 物理的にハンカチにウイルスちゃんを押しつけろ。
 ウイルスが1/100になれば、まず感染しない。

 

 人が集まっている所、怖いかも知れないけど、よほどやかましいところに行かなければ大丈夫だ。

 人と集まって話をする時は、マスクしろ。
 他人と食事する時は、黙れ。食事に集中しろ!
 味わえ! 友達との会話は食事後でマスクして話せ。それで十分だ!

 家に帰ったら、速攻手を洗え。
 アルコールあるなら、玄関ですぐに吹きかけろ。
 ドアノブも拭いとけ。

 

 酒? やめとけ。そもそも体に悪い。
 酒を飲んだら、会話するだろ。大声になるだろ。
 それが危険なことわからんやつは、とっとと感染しちまえ。
 一ヶ月会社休んで回復したら、みんなの代わりに仕事しろ。
 ただ、爺ちゃんばあちゃんの前には治るまで絶対に出るな。

 

 風呂はなるべく早く入れ! 帰宅後すぐがベストだ。

 たった、これだけ! これだけで感染爆発は防げる。

 

 都市封鎖、サラリーマンのお前は何も困らなくても、飲食店は確実に潰れる。他にもたくさん潰れるところは出てくる。関係ないと思っていても、恐慌になったら、お前のところもやばくなるぞ。他人事じゃない。


 いつかはお前もかかる。
 かかった時、助かるように、今からなるべく栄養つけろ。よく寝ろ。タバコはこれを機にやめろ。

 

 

 


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最初は本当だろうか?と思うばかりだったけれど

2020年03月29日 12時40分39秒 | Weblog

最初は本当だろうか?と思うばかりだったけれど、ノーベル賞14名も輩出している理工医系大学世界トップのインペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)の発表だと考えると、次第に真実味が増してきた・・・。


新型コロナ、迅速かつ厳格な措置でも180万人死亡か?
2020年3月27日 10:43 発信地:AFP(パリ/フランス )
 
 英・インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)は26日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による死者数は、感染拡大を抑止するための迅速かつ厳格な措置を取ったとしても、今年世界で180万人に達する可能性があるとの研究結果を発表した。
 研究では、各国政府が検査や検疫、対人距離の確保(ソーシャル・ディスタンシング)といった厳格な公衆衛生対策を迅速に導入すれば、数千万人の命を救うことができるとしている。

 各国当局から収集したデータと世界保健機関(WHO)からの情報に基づいたAFPの集計では、世界の新型コロナウイルスによる感染者は50万人を超え、死者は2万2000人を超えた。
 インペリアル・カレッジのモデリングシミュレーションは、ウイルスの感染力と推定死亡率に関する現在のデータと、人口統計学的および社会的な要因に基づいている。英政府は研究チームが先に発表した結果を受け、ウイルスの抑制策を強化した。
 今回の研究によると、介入が一切されなければ、新型コロナウイルスは今年、地球上のほぼすべての人に感染し、4,000万人が死亡する可能性があるという。
 研究ではまた、自発的な対人距離の確保から、感染拡大が深刻な国の一部で実施されている封鎖措置まで、さまざまなレベルの対策について、202か国における潜在的な健康への影響を予測。早期に厳格な封じ込め措置が実施された場合、1週間の死亡率は人口10万人当たり0.2で、今年の死者は186万人、感染者は約4億7000万人と推計している。
 一方、同様の措置を遅れて実施した場合、1週間の死亡率は人口10万人当たり1.6となり、今年の死者は1,045万人、感染者は24億人に激増するという。


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武漢の作家・方方が語った「都市封鎖」60日間

2020年03月29日 07時45分56秒 | Weblog

武漢の作家・方方が語った「都市封鎖」60日間
900万人の被災者たちが心に負った傷

中国・武漢在住の作家・方方が2020年1月25日の年明けから3月24日に武漢市が都市の封鎖を4月8日に解除すると宣言するまで、約60日間書き続けてきた封城日記という日記が25日に最終回を迎えた。
 方方は、約60日間に渡った日記の最後に、『聖書』の中にある使徒パウロの一節、「わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました」という言葉を引用して、この歴史的な災難についての記録を締めくくった。
 以下は、その日記を掲載した中国メディアの財新記者が行った方方へのインタビュー。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q:最初に武漢で新型コロナウイルスが発生したと聞いたのはいつですか?
方方:2019年12月31日のことです。私の一番上の兄が情報を入手しました。私たちは私と3人の兄の4人だけのグループチャットを持っています。普段からみんなで連絡を取っていましたが、主な話題は家庭内のことでした。12月31日午前10時、長兄が「武漢で原因不明の肺炎発生の疑い」という論文を送ってきました。
 さらにカッコ書きで“SARS”とも書かれていたのですが、兄も「本当かどうかわからない」と言っていました。それを見て、私と次兄ですぐにみんなに「外出しないように」と忠告しました。その後再び長兄が、この情報が真実であったこと、そして国家衛生健康委員会の専門家がすでに武漢に到着しているという情報をシェアしました。

政府は情報を隠蔽しないと思っていた

 三番目の兄は最初に感染爆発が起きた華南海鮮市場付近に住んでいたので、彼には当面は病院に行かないようにと言いました。しかし彼は外を見てみても、漢口(武漢市の北部地区)の市中心病院はいつもどおりだったと話していました。
 それから、同級生間のグループチャットで華南海鮮市場と中心病院の状況がわかる動画を見ました。すぐに家族とのグループチャット内に転送し、三番目の兄に外出する際はマスクをすること、元日以降は私の家に来ることを勧めました。
 私が住んでいた江夏(武漢市の南部地区)は郊外で、漢口から離れていたのです。三番目の兄は「状況を見てから考えよう」と言っていました。 
 次兄はあまり怖がりすぎることはないと考えていました。市民のために、政府も情報を隠蔽することはないだろうと思っていたのです。
 私も基本的には次兄と同じ考えでした。これだけの一大事ですから、政府が情報を隠蔽し、市民に真相を知らせないなんてあるはずがないだろうと信じていました。元日の午前、長兄が再び「華南海鮮市場の営業が停止した」という『武漢晩報』のニュースをシェアしました。それでも三番目の兄は「この辺はまだ何の変化も起きていない。みんなそれぞれやるべきことをやればいいよ」と話していました。
 ただ一般の市民として、この日には私たちはこの件をかなり重要視していました。講じていた措置は、マスクを着けたり、家に籠って外出を控えたりと、今と変わりません。恐らく他の武漢市民も私と同じだったと思います。SARSの恐ろしさを経験していますから、誰もこのニュースを軽視することはできなかったはずです。

Q:いつ頃新型コロナウイルスの感染状況が深刻になったと感じましたか?  
方方:1月中旬だったと思います。その時すでに民間ではさまざまな噂が出回っていました。当時は事態が深刻になったとは思っておらず、ただその病気が感染するもので、多くの人が感染しているというのは耳にしました。私は1月18日からマスクを着け始め、同居している叔母にも買い物に出かける際はマスクをするように言いました。

Q:(1月23日に)武漢が封鎖されるという情報を聞いたとき、何を思いましたか? 武漢を離れようとは考えましたか? また、封鎖される日に武漢から離れた人についてはどう思われていますか?
方方:私はおそらく早めに武漢封鎖の情報を知ったと思います。1月22日の夜に空港に娘を迎えに行き、帰宅したのはすでに1月23日の午前1時頃でした。私は普段から就寝時間が遅いので、スマートフォンを見てすぐに武漢封鎖の情報を知りました。
 武漢を離れようと思ったことはありませんし、もちろん事態があれほど深刻な局面になるとは考えもしませんでした。23日午前10時に正式に封鎖される前に、武漢を離れた人たちの考えについては理解できます。逃げるというのは人間の本能ですから・・・。その人たちを罵倒している人たちもきっと、もし当時武漢にいたらほとんどが真っ先に逃げ出したのではないでしょうか。  

武漢の封鎖が変えたのは人の心

Q:封鎖期間中は日常生活に何か変化がありましたか? 日々の過ごし方や物資の不足は?  
方方:私は寝るのが遅いので、基本的にはお昼ごろに起きて夜中に就寝していました。執筆は夜に行って、午後に家事や料理、それから感染状況の情報を調べていました。今のところ私の物資は不足していません。
 春節(旧正月)だったので、それなりの備蓄はありましたし、同僚や友人が食べるものを買ってきてくれたりもしました。それに食糧の支給も頻繁に行われており、私は小食なので、1回の支給分でも数回に分けて食べることができました。  
Q:もしウイルスの発生がなかったら、本来どのように春節を過ごす予定でしたか? 武漢が封鎖されたことによって個人の生活に起こった一番大きな変化は何でしょうか?  
方方:あまり変わらないですね。今年の計画はまず執筆中の中編小説を書き上げることでした。武漢の封鎖が変えたのは人の心だと思います。武漢の人々のこの惨状を見ていると、強い憤りと悲しみを感じます。
 この事態が収束した後、彼らの死が無駄になってしまうのではないかと不安に思っています。私は生きている人々が、(自分たちの)利益のために、死者が何のために亡くなったのか軽んじてしまうのではないかと心配しています。

Q:この期間、自分が感染してしまうのではと恐くなったことはありませんか?
方方:あまり恐れはしませんでした。私は長らく郊外に住んでいますし、自分が足を運んだ場所や接触した人、時間などを振り返ってみても感染する可能性は低いと思いました。
 でも可能性はゼロではなかったので、一日一日状況を見て、春節前には自分が感染していないことに確信が持てました。ただこうやって過去を振り返って可能性を排除するという方法も、よく考えてみれば、とても虚しいものです。
Q:アウトブレイクが起きている期間中、武漢の人々の心情は毎日ジェットコースターに乗っているかのように、悲しみ、感動し、怒り、恐れていたように感じます。この期間全体を通して、一番悲しいと感じた出来事は何でしょうか? また一番怒ったこと、感動した出来事は何でしょうか?
方方:最も悲しいのはもちろん人の死です。仲のいい人や同級生の死、みんな治療を求めながらも自分の無力を実感していることを知ったときは、とても辛かったです。その中でも最もショックだったのは常凱一家の死(中国湖北電影製作所の著名な映画監督である常凱一家4人が2月に相次いで死去したこと)です。

一番憤ったのは初動が遅れたこと

 一番憤ったのは、初動が十数日から二十日ほど遅れたことにより、後々の深刻な混乱を招いたことです。これは人災です。最も感動したことはやはり、医療従事者たちの勇敢な姿です。そして、武漢人の自制力と彼らの李文亮医師(武漢中心病院の眼科医。新型コロナウイルスについて12月末にいち早く警鐘を鳴らしたが、警察から訓戒を受けて自らも新型肺炎に感染、2月7日に死去)達に対する気持です。
Q:あなたの日記は武漢での感染症の状況を理解する窓口になっています。武漢以外の人たちが毎日起きてからまず「方方日記」を読むことが日課だと言っていますが、意外だと思いますか?  なぜそこまで注目されたと思いますか?
方方:意外どころではなく、まさかこんなことになるとは思ってもみませんでした。なぜそうなったのかさっぱりわからないし、微博(中国版ミニブログ)で好き勝手におしゃべりをするのも最近始めたことではないので、今回は驚きの極みです。他のメディアに書かれた記事を読んだことがないので、自分が他の人と何が違うのかわかりません。
Q:日記を書き始めたきっかけはなんですか?
方方:特に理由があるわけでもないです。雑誌『収穫』の編集長が寄稿を依頼してきました。その時、私は気分が悪くてあまり書きたくなかったのですが、その後、考え直してみたら、記録として残してもいいじゃないかと思いました。最初は好きなときに書いていましたが、微博ではいろいろな制限がなくて便利でした。
 その後、友達のウィーチャット(SNS)を使って代理投稿しました。ウィーチャットでは1日に1篇しか投稿できなくて、しかも深夜12時を過ぎてからしか出せないので、夜に書くことにしました。そして書くのがその時間ともなると、資料も少し多く集められます。

Q:多くの人はあなたの日記を戦場日記として読んでいるそうです。日記内では最前線での救援状況や感染症拡大の関連情報に言及し、多くの情報はあなたの友人や親族からきたものでした。あなたは直接、医療現場に赴いていないのに、どのようにこれらの情報を取捨選択して日記に書いたのですか?情報を選択する基準は?
方方:戦場日記ではありません。その位置づけは間違っています。これは被災者日記です。私も武漢の被災者の1人です。特に基準はなく、思いついたことを書いただけです。情報はどこでもあります。ネットはこんなに広くて、毎日人がおしゃべりして、自分の身の回りの話をしています。もちろん、専門的なことは医師に聞きます。
 このような個人的な記録において、さらに重要なのは個人的な感覚と個人的な視点であり、それは記者の報道とは異なるものです。任務ではなく、責任感や上からの要求も存在しないので、自由にできるのです。

誰かの歓心を買うために書いたのではない

 生活にはもともと多くの些細なことがあるので、個人の日記ではそれらを避けられません。情報が厳密ではないところはあるに違いないですが、多くはないと思います。例えば雷神山病院(新型コロナウイルスの患者受け入れを、2月5日に開始した武漢市江夏区の病院)の屋根が何枚か吹き飛ばされたときに、私は火神山病院(2月3日に開院した武漢市蔡甸区の病院)と書き間違いましたが、核心的な部分は間違っていません。
Q:あなたを(政府に対する)批判者だと思っている人がいますし、(市民の)弁護人だと思っている人もいます。ご自身の視点をどのように認知していますか?
方方:1人の個人的な記録で、しかも日記式の記録ですから、それほど大げさなものではありませんよ。私はずっと実事求是(訳注:本当のことや真実を求めること)を強調しています。批判すべきことを批判し、弁護すべきことを弁護しただけで、誰かの歓心を買うために書いているわけではありません。一般人の感染地域での記録にすぎないと位置づけてもらえばいいでしょう。
Q:日記の中では初期の感染予防対策のミスに対する批判もしていますが、(当局の)関係部門の不興を買うことは怖くないですか? また、あなたの日記にはいくつかの官僚の苦労も書いてあります。あなたが官僚を弁護していると思っているネットユーザーもいます。あなたはこのような批判をどのように見ていますか?  あなたは、かつての体制側の人間(訳注:方方は湖北省作家協会の主席を長く務めた)として、官僚の友人がたくさんいますが、この期間に友人が話を聞きに来たことはありませんか?
方方:彼らの不興を買っていることが、私といったい何の関係があるのでしょうか? 私はこんなに長く家に閉じ込められています。900万人の武漢人は外出できないし、(封鎖前に市外に出た)500万人の武漢人は家に帰れない。こんなにも多くの被災者がいます。関係部門はまず武漢人の機嫌がいいかどうかを考えるべきです。
 一部のネットユーザーは官僚の細かい動きにこだわっています。例えば字を読み間違えたこととか、市長の帽子がどうだ(訳注:1月27日、李克強首相が武漢を視察した際に、李首相が帽子を着けていないのを見た武漢市長があわてて帽子を脱いで官僚に渡したこと)とか。これらは大したことではなく、全力で感染防止対策をしている最中にはやめていいと思います。私たちが追究しなければならないのはもっと大きい事です。

 庶民がこれほどの苦難を受けている中、地方の官僚が地元を守って民を安んじることなどが、しっかりできているのかどうか、これを追究しなければなりません。当時、武漢がどれほど緊張していたかは、外部の人にはわからないことかもしれません。
 感染症拡大の期間には、大きな間違いでなければ、しっかり働いている官僚を責める必要はないというのが私の考えです。官僚が私の話を聞きに来ることはありませんでした。私がたとえ体制側の人間であったとしても、官僚ではありません。多くの人をよく知っていますが、官僚とはあまり交流がありません。
Q:日記が注目される一方で、あなたに対して面倒な批判もありました。注目と面倒事にどのように対応していますか?
方方:ただの極左分子たちの罵倒でしょう? ほとんどの極左分子が参戦しましたが、それが何になるのでしょうか?  彼らのレベルはあまりにも低いので、明らかな違法でない限り、捏造や人を陥れることでなければ、相手にせず彼ら自身が楽しんでいればいいと思います。
 しかもその中の何人かの大V(訳注:SNSで多数のフォロワーやファンを持つアカウントを言う)が私を罵る文章を書くのは、すべて報酬をもらうためです。彼らがやっているのは商売で、お金を稼ぐためです。私が彼らとだらだらやり取りしてもしょうがないでしょう? 何をしても無駄で、他人のビジネスを断ち切ることはできません。

媚びる知識人は目を覚ましたほうがいい

Q:感染状況の深刻な地域で執筆するのは、これまでの創作経歴と何が違いますか? 現在発表した日記はどこまでが被災者としての記録で、どこからが作家としての創作だと思いますか。
方方:被災者でもあり、見聞者でもあります。 私は900万人もの家に閉じ込められている武漢人の1人です。これは疑いようのない事実です。私は家にいて1歩も外に出ていませんが、現代のインターネットは武漢で何が起きているのかを理解できる条件を与えてくれました。電話、動画、そしてさまざまな文字です。
 ネット上で多くの記者が書いた文章、動画及び民間の個人メディアの内容を確認することができるほか、私には多くのクラスメイト、隣人、友人、知人、そして同業者や同僚がいます。彼らは私と同じ被災者です。私と話す中で、自然といろいろなことを教えてくれますし、日記の一部は彼らの家族の出来事です。
Q:あなたの日記では湖北の同業者(作家)に「(上に)媚びるのも限度がある」と注意喚起をしています。知識人が災難に直面した時、(体制への)賛歌を歌う現象をどう見ていますか?
方方:珍しいことではないでしょう。どんな災難の時にも媚びる詩文は少なくないものでは? 私がそう書いた時、武漢は本当に惨めな状況でした。私の心の中には怒りが湧きました。実は私以外にも武漢では多くの人が記録を残していますし、知識人の中でも多くの人が記録しているはずです。
 うちの一家は理工系の男ばかりで、政治に関心がなく、肝っ玉が大きくなく、おとなしく学問をしている人ばかりです。ただ私は媚びている人がいれば、目を覚ましたほうがいいと思います。武漢のようなひどい災難に対して、一部の人はよくわかっていないようでいい加減な詩文を出していたので、ついその時はこのような言葉を投げてしまいました。

Q:日記のある文章には、「時代の一粒の灰は、人の頭の上に落ちると、すべて一つの山になる。だが、私たちは、よりによってほこりが舞い上がる時代にいる」と書いてあります。知識人は人民と国家の大災害を前にして、どのような責任を負うべきだと思いますか?
方方:それは人民や国家にとっての大災害を前にして、知識人だけが責任を背負うべきだということですか。すべての人々が負うべきではないでしょうか? しかし、担えるかどうか、また耐えられるかどうかは、個人の選択になりますし、個人の能力にもよります。
Q:鍾南山(中国の感染症対策の権威で、政府専門家チームのトップ)は、「武漢は英雄の都市だ」と発言していました。その言葉をどのように理解していますか?
方方:中国では、どの都市も英雄の都市です。武漢だけではありません。だけど、鍾さんはこの感染症で武漢人が何を捧げたのか、そしてどんな被害を受けたのかを知っているからこそ、このような感慨を抱いたのだと思います。
Q:あなたは武漢を自分の敬亭山(安徽省にある名山、李白の漢詩「独座敬亭山」では敬亭山を擬人化し唯一の友であるかのような親愛の情を詠んだ)と呼んでいます。また日記の中には武漢女性の「漢罵」(訳注:武漢地方の特色のある強烈な叱り方)をシェアして、とても気が晴れたと思います。武漢人の性格はどんなものだと思いますか?
方方:武漢人の最大の特徴はサッパリしていることです。もちろん、話し方はとてもストレートです。早口で声が大きいので、それほど上品ではないように見えます。大部分の武漢人は友人のために刀を抜いて助け合うことを好みます。武漢人は常に義理を重んじ、それを誇りに思っています。

日記をやめて次の小説を書き続けたい

Q:今回の新型コロナウイルスは武漢人の心理にどのような影響を与えると思いますか。感染症の流行が終息後、武漢の人々はどのように心の再建を進めればいいですか?
方方:今回、武漢人が受けた傷は当然とても大きなものです。死者の話は抜きにしても、診療を求めている時に天に訴えても応答がなく、地に叫んでも返事がない時の惨状、その時の絶望感はとても深いものだったと信じています。
 死者はいなくなっても、その肉親は健在で、ともにあの惨憺たる時期を経験しています。こうした最も傷ついた人を置いて話をしないでほしい。60日以上困窮していた武漢の900万の市民にはみんな心の傷があり、抑圧、鬱、いらだちがあります。

 封鎖の解除後、さらに複雑な思いをするかもしれないし、さまざまな後遺症も出てくるだろうと思います。子どもが外出を怖がるかどうか、大人が近くで話すのを怖がるかどうかなど、ウイルスへの恐怖も長く残ると思います。
Q:感染拡大が終わり武漢の閉鎖が解除されたら、一番やりたいことは何ですか?
方方:日記を書くことをやめて、数日間ゆっくり休んで、まだ完成していない次の小説を書き続けたいと思います。

 


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ドイツ 際立つ低死亡率 0.7%、 イタリアは10%

2020年03月29日 06時36分29秒 | Weblog

ドイツ 際立つ低死亡率 0.7%、イタリアは10% 

新型コロナ早期検査を徹底

(2020/3/29付 日本経済新聞)

 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、欧州の主要国で死亡率に大きな差が出ている。特にドイツは0.7%と突出して低い。早期検査で重症化しやすい高齢者の感染者増が抑えられている面がある。人工呼吸器の多さなども一定の効果を発揮している。感染者の把握が遅れたイタリアやスペインは死亡率がそれぞれ10%、7%に達し、医療崩壊の危機にある。

 

「我々はイタリアの友人とともにある」。ドイツのマース外相は26日、イタリアのコロナ感染者の50人程度をドイツの医療施設で受け入れると表明した。

 ドイツは感染者が28日時点で5万人を超え、欧州ではイタリア(約8万6千人)、スペイン(約6万5千人)に続く。

 感染者数は世界で5番目に多いが、目を引くのは死者の少なさだ。ドイツの死者数は約350人にとどまり、9千人超のイタリアや5千人超のスペインより圧倒的に少ない。

 ドイツは1月初旬の早い段階から新型コロナウイルスに感染していないかどうかの検査を始めた。3月中旬の段階で約16万人を検査し、このうち約6千人が感染していた。発見率は4%で、広範に検査したことがうかがえる。

 ドイツは幅広い年代への検査を徹底した結果、感染者には症状の軽い若年層も多く含まれる。これが死亡率が低い一因になっている。60歳以上の感染者の割合はドイツが約2割だが、イタリアとスペインでは約5割だ。

独政府が検査を徹底してきたのは理由がある。感染者を早期に発見することで外出自粛などを促し、重症化しやすい高齢者への接触を避けることが可能になった。ドイツは週16万人程度とされる検査能力を近く、週50万人まで増やす方針だ。

 一方でイタリアは27日時点で検査数に占める感染者の比率が2割を超える。比率が高いのはドイツに比べて検査数が十分ではないことが一因とみられる。イタリアの当局は実際の感染者数が60万人を超えている可能性があるとする。

 医療体制にも差がある。現地メディアなどによると、人工呼吸器はドイツで2万5千台あるのに対し、フランスが5千台、イタリアが3千~5千台にとどまっている。

 もっとも、ドイツへの悲観論も存在する。初期段階の感染者が多く含まれているとみられ、今後重篤な症状になる患者が増えるという予想が出ている。


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BCGワクチン臨床試験へ 新型コロナに効果か?

2020年03月28日 02時28分46秒 | Weblog

BCGワクチン臨床試験へ 新型コロナに効果か?・・・豪研究所
2020年03月27日16時25分 時事通信


 【シドニー時事】オーストラリア南部メルボルンにある小児医療研究所「マードック・チルドレンズ・リサーチ・インスティチュート」は27日、新型コロナウイルスに効果があるかどうかを調べるため、結核予防に使われるBCGワクチンの臨床試験を開始すると発表した。

新型コロナへの免疫反応「インフルと同じ」 豪研究所

 BCGは全世界で毎年1億3000万人の子供に接種されている。発表によると、これまでの研究ではBCGを使うことで、新型コロナに似たウイルスに感染した人のウイルス数が減ったという。BCGは人間の基本的な免疫機能を強化する作用があるとされる。

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参考資料:日本型BCGで新型コロナの免疫ができる?

「BCG接種が新型コロナに効く」という話が、ネットで出回っている。BCGは子供のとき受ける結核の予防接種なので、これは一見すると医学的に根拠のないトンデモにみえるが、ジョンズ・ホプキンス大学のBCG世界地図を見ると、疫学的な状況証拠は十分あることが予見される。


●世界のBCG接種状況

 BCG接種を義務づけている国は、日本、中国(武漢を除く)、韓国(大邱を除く)、ロシア、ASEAN諸国、中南米(エクアドルを除く)などで、今回のコロナでの死亡率が低い(人口100万人あたり死者1人以下)。

 反対にBCGの義務化をやめた国はEU諸国に多く、1980年代からBCGを任意にし、日本のようなハンコ型ではない新しい株になった。死亡率のワースト10はすべてこうしたBCGを義務化していない国だ。特にBCG義務化をやめたスペイン(死者4,934人/3月27日現在)と義務づけているポルトガル(死者76人)の差が印象的だ。
 BCGを義務づけていない国は、イタリア(死者8,215人)、オランダ(死者546人)、アメリカ(死者1,200人)。この傾向から考えると、アメリカの死者はこれから数十倍に増えるおそれが強い。インペリアル・カレッジの報告は「集団免疫ができるときの死者は(何もしないと)全米で220万人」と予測している。

●JSatoNotes(オーストラリア在住の日本人ビジネスマンのブログ)より

 JSatoNotesによると、ドイツは1998年にBCG義務化をやめて新しいタイプのBCG株を使うようになったが、ソ連から導入された日本型のBCGを義務づけていた旧東ドイツ地域では感染率が低く(1万人中500人以下)、新型の西ドイツでは高い(1,000人以上)。

 BCGを義務づけているイランは、イラン製の特殊なBCG株を使っていて死者数は2,378人。日本型のBCGを接種しているイラク(死者40人)とは対照的だ。BCGを義務化するかどうかよりも、日本型のBCG株がコロナに有効で、新しい株がコロナに効かないのかもしれない。

 中国の武漢や韓国の大邱は、局地的に多くの人が密集して接触したことや院内感染による例外的な「感染爆発」だったと思われる(中国のBCG株は中国製)。「ダイヤモンド・プリンセスで日本人の発症率は低くなかった」という反論もあるが、BCGの免疫効果が弱く、大量のウイルスが体内に入ると発症すると考えれば説明がつく。これは普通の感染症も同じで、免疫は完璧なものではない。

 まだ医学的にBCGの有効性が確認されたわけではないが、世界各国で臨床試験が始まっている。Scienceは「BCGでコロナの抗体ができるかどうかは疑問だが、人体への影響を弱めることは考えられる」という専門家の意見を紹介している。疫学的な相関関係は完璧なので、偶然の一致とは考えにくい。

 いずれにせよ日本人はBCGの摂取義務化で集団免疫に近い状態にあることは十分考えられるので、どれぐらいの比率で抗体を持っているかを政府が抗体検査でサンプル調査する必要があるだろう。それによって今後の防疫対策は大きく変わるはずだ。


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新型コロナで中国は事実上の「鎖国」へ

2020年03月28日 01時04分06秒 | Weblog

新型コロナで中国は事実上の鎖国へ

Yahooニュース

 中国では国内での新たな感染者が抑えられつつある一方で、国外からの感染者の流入が深刻になっている。新たな脅威と位置づけ、中国は事実上の“鎖国”に乗り出した。

国際線は1社1便に制限

 中国では3月半ばから国外から流入した新たな感染確認数は2桁が続く。

 この数日を振り返っても、昨日26日は本土での新たな感染確認が1人に対し、国外からの流入が54人。25日、24日の新たな感染者はいずれも全て国外からの流入で、それぞれ67人と47人だった。

「国外で感染症の大流行が加速する中、流入を防ぐプレッシャーは引き続き大きい。入国者に対する管理を一層厳しくしなくてはならない」

 李国強首相の主催する対策チームが26日に示した方針の下、同日、立て続けに厳しい措置が発表された。

 1つは中国民用航空局が発表した措置。29日の日曜日から実施される。

 各航空会社に対し、中国に乗り入れる国際線は1路線、かつ、週に1便のみと制限した。

 更に、その1便の搭乗率を75パーセント以下に抑えなければいけない。

 文字通り解釈するならば、東京・北京や大阪・上海など、都市間の路線の話ではなく、日本と中国をつなぐ路線が、航空会社1社当たり、週に1便しか飛ばせない。ほぼ鎖国状態だ。

 民用航空局は、関係部門の責任者が記者の質問に答えるという形で、この措置について解説している。

 それによれば、1週間の航空便は約130便に抑えられる。現在、飛行機で入国する毎日2万5千人前後の旅客は、5千人前後まで減少するという。

実は自国民に対する入国制限?

 中国が危機感を持つ国外からの感染者流入。実は、流入する新たな感染者の90パーセントは中国のパスポート所持者であるという。そのうち40パーセントは留学生。26日の記者会見で羅照輝外務次官が明らかにした。

 国外からに感染者の流入を抑えるために採った対策とは、自国民の帰国を極力抑えようとする措置だったわけだ。

かつてはこう言っていたのに…

 3月1日。中国外務省の崔愛民領事局長は、感染症が深刻な地域から中国人をチャーター機で帰国させることを考えているか、という質問を受けた。

「感染が多い韓国、日本、イタリア、イランなどには、少なからぬ華僑や留学生がいる」

 その上で崔局長は、海外の中国人の帰国に問題はないという認識を示していた。

「現在のところ、感染症が深刻な国は、まだ外国との公共交通を完全には絶っていない。現地の人は、直行便や経由便を選択して帰国する方法を選択できる」

国を守るため棄民?

 中国は感染拡大初期、チャーター機を飛ばしている。1月23日に武漢が封鎖されたため、武漢市民らが帰国の足を失い海外に取り残された際だ。日本政府は、1月28日、諸外国では初めて武漢から日本人をチャーター機で帰国させたが、中国政府はそれに習うように、チャーター機で海外にいた国民を中国に戻した。その様子は大々的に宣伝した。

 ただ、その頃はまだ、海外での感染はほとんど確認されず、感染が深刻なのは中国国内だった。

果たしてチャーター機を出すか?

 状況が変化したといえ、1か月前には「通常通り帰国できます」と説明しておきながら、中国政府自らが国民の帰国の手段を限りなくゼロにするという決断を下しまった。これは“棄民政策”に近くはないか。

 先に触れた民用航空局の今回の措置を受けた解説の中にも、海外の中国人を帰国させるためのチャーター機を出すか否かという問いがある。

 その回答は先ず、「長距離の旅行は確実に一定の危険が存在している」と強調している。その上で、引き続き中央の対策部門に従い、「状況を見て」と一言あった後、「臨時便やチャーター機を運航する」と答えるに止まった。

一帰国中の中国人留学生は...

「国により抑圧的な措置が採られるから、誰も感染症が続くことは望みません。だから国内での感染拡大を抑えるには有効な措置だと思います」

 こう話すのは中国に一時帰国中の中国人留学生。今回の措置は当然、中国から海外への渡航手段も著しく限定される。彼は日本の大学に通っているが、日本に戻るのは、更に困難になってしまった。

「政府の能力には限界があります。留学生や父母の気持ちまでは考えが至らないでしょう」

ビザがあっても外国人は入国停止

 国外からの感染流入に危機感を感じる中国が発表したもう1つは、外国人を入国させない措置。外交官や乗務員は除くものの、中国の有効なビザや居留許可を持っている外国人に対して、暫定的に入国を停止するとした。

 中国外務省と国家移民管理局による発表文には、言い訳のような説明がついている。

「多くの国のやり方を参考にし、やむを得ず採る臨時的な措置」

戻りたくても戻れない

 中国に駐在するビジネスマンやその家族が国外にいる場合、この影響は避けられない。

「厳しくなる前のタイミングだったので、自宅隔離で済んでラッキーだったと思います」

 そう話すのは、”鎖国”の直前に中国に戻った北京で働く日本人女性。

 これまでの措置では、日本から入国した人は2週間の隔離が義務付けられていた。その期間に発熱などの問題がなければ、出勤など通常の生活は可能となった。

 今後は彼女のように中国での正式な労働ビザを持っている人でも、入国が許されない。

「これから(中国に)戻る予定や赴任予定の人が心配ですね。今朝、うちのスタッフからも『戻りたいのに戻れなくなった』と連絡を受けました」


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氷の中で眠っていた病気が 目を覚まそうとしている

2020年03月28日 00時58分15秒 | Weblog

何世紀もの間、氷や永久凍土層の中で休眠していた細菌とウィルスが
地球温暖化でよみがえりつつある。

情報源:4 May 2017 BBC
There are diseases hidden in ice, and they are waking up.
Long-dormant bacteria and viruses, trapped in ice and 
permafrost for centuries, are reviving as Earth's climate warms
By Jasmin Fox-Skelly

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)


 歴史を通して、人間は細菌、及びウィルス(訳注1:細菌とウィルスの違い)と共存してきた。ペストから天然痘まで、我々はそれらへの耐性を進化させて来たが、そのことに呼応して、それらもまた、我々を感染させる新たな道を展開してきた。

 我々は、アレクザンダー・フレミングがペニシリンを発見して以来、一世紀近くの間、抗生物質を使用している。それに対して細菌は、抗生物質耐性を獲得することにより対応してきた。その戦いはきりがない。我々は病原体とあまりにも長い年月を過ごしてきたので、我々は時にはある種の平衡状態になっているからである。

 しかし、もし我々が突然、数千年の間、休眠していた、あるいは以前には決して遭遇することがなかった致死的な細菌やウィルスに暴露したら、何が起きるであろうか?

 我々は、そのことを今、見つけようとしているのかもしれない。気候変動は、数千年間、凍てついた永久凍土層を融かし、地下に潜んでいた古代のウィルスや細菌を放出して、生き返らせようとしている。

■移動するトナカイ 

 2016年8月、北極圏にあるヤマル半島と呼ばれるシベリアのツンドラ地帯の僻地で、炭疽病(訳注2)に感染して、12歳の少年が死亡し、少なくとも20人が入院した。

 この事件についての仮説は次のようなものである。75年以上前、炭疽病に感染した一匹のトナカイが死んで、その死体は永久凍土層として知られる凍った土壌の層の下に閉じ込められた。それは2016年夏の熱波で融けるまで、そこにあった。

 トナカイの死骸は感染性炭疽菌で汚染されており、それは近くの水や土壌に放出され、やがて食物供給系も汚染した。近くで草を食んでいる 2,000頭以上のトナカイが感染し、その後少数の人間にもその感染症をもたらした。

 恐ろしいことは、このことは孤立した例ではないであろうということである。

■北極圏スヴァールバル諸島(ノルウェー領の永久凍土層)

 地球が温まると、もっと多くの永久凍土層が融けるであろう。通常の環境下では、凍土の表層約 50cm は毎年夏に融ける。しかし今、地球温暖化はもっと下の古い凍土層を徐々に露(あらわ)にしている。

 凍った永久凍土層は細菌にとって、非常に長い期間、おそらく百万年の間、生存するのに完璧な場所である。そのことは、氷を融かすということは、病気のパンドラの箱を開けるということを意味する。

 北極圏の温度は急速に上昇しており、その速度は世界のそれ以外の場所より約 3倍速い。氷と凍土が融けると、他の感染病原体も放出されるかもしれない。

 ”永久凍土層は、冷たく、酸素がなく、暗いので、細菌とウィルスの非常に好都合な保存庫である”と、フランスのエクス=マルセイユ大学の進化生物学者ジーンマイケル・クラベリは言う。過去に世界的な流行を引き起こしたような、人間や動物に感染することができる病原ウィルスが古い凍土層に保存されているかもしれない”。

 20世紀の初期だけでも、100万頭以上のトナカイが炭疽病で死んだ。深い墓穴を掘るのは容易ではないので、それらの死体の大部分は表層近くに埋められ、それらは北方ロシアの約7,000か所の墓場に散乱している。

 しかし大きな脅威は、凍てついた土壌の下に、ほかに何かが潜んでいるということである。

 人間も動物も数世紀の間、永久凍土層に埋葬されてきたので、他の感染病原体が解き放たれることが想像できる。例えば科学者らは、アラスカのツンドラにある大規模な墓地に埋められている死体から 1918年のスペイン風邪のウィルスの RNA の断片を発見した。天然痘とペストの死者もまた、シベリアに埋葬されたらしい。

 2011年のある調査で、ボリス・レビッチとマリナ・ポドリナヤは次のように書いている。”永久凍土層の融解の結果、18世紀及び19世紀の致死的感染症の媒体は、特にこれらの感染症の被害者らが埋葬された墓地の近くで生き返るかもしれない”。

 例えば1890年代、シベリアで天然痘の大きな流行があった。ある町では最高40%までの人口を失った。その死体はコリマ川の土手の永久凍土層の上部に埋葬された。120年後、コリマ川の洪水の流れが土手を削り始め、永久凍土層の融解がこの浸食プロセスを加速させた。

 1990年代に始まったあるプロジェクトで、ノヴォシビルスクの国立ウィルス学・バイオテクノロジー研究センターの科学者らは、南部シベリア、ゴルノ=アルタイ地域で発見された石器時代人の遺体を調査した。彼らはまた、19世紀のウィルス感染症の流行中に死亡し、ロシアの永久凍土層中に埋葬された男の死体からサンプルを採取し、検査した。

 研究者らは、天然痘による痕跡の特徴を持った死体を発見した。彼らは天然痘ウィルス自体は発見しなかったが、その DNA の断片を検出した。

 確かに、氷の中で凍った細菌が生き返ったということは、初めてのことではなかった。

 2005年の調査で、NASA の科学者らは、アラスカの氷結した池に 32,000 年間、閉じ込められていた細菌の蘇生に成功した。Carnobacterium pleistocenium と呼ばれるその微生物は、まだウーリーマンモスが地球上を歩き回っていた更新世以来、凍っていた。一旦氷が融けると、それらは何事もなかったように、あたりを泳ぎ始めた。

 二年後、科学者らは、南極大陸のビーコン・マリンズ渓谷にある氷河の表面の下の氷中に休眠していた800万年前の細菌を蘇生させた。同じ調査で、細菌はまた 10万年前の氷から蘇生した。

 しかし、全ての細菌が、凍土中で凍った後に蘇生することができるわけではなかった。炭疽菌は、極めて丈夫で一世紀以上の期間、凍っても生き延びることができる胞子を形成するので、蘇生することができる。

 胞子を形成できる、したがって永久凍土層中で生き延びることができるその他の細菌には、破傷風菌及び、マヒを引き起こし、致命傷にすらなる稀な病気であるボツリヌス中毒症の病原体のボツリヌス菌がある。ある真菌類もまた、長期間、永久凍土層中で生き延びることができる。

 あるウィルスもまた、長期間生き延びることができる。

 2014年のある調査でクラベリに率いられたチームは、シベリアの永久凍土層中に3万年の間、閉じ込められていた二つのウィルスを蘇生させた。ピソウイルス・シベリカム及びモリウイルス・シベリカムとして知られるそれらは、ほとんどのウィルスとは違い、それらは非常に大きいので通常の顕微鏡で見ることができ、両方とも ”giant viruses (巨大ウイルス)”と呼ばれる。それらは海岸のツンドラで深さ100フィート(約30メートル)の地下で発見された。

 いったん生き返ると、ウィルスは直ぐに感染性を持つようになる。我々にとって幸いなことに、これらの特定のウィルスは、単細胞であるアメーバーにのみ感染する。それでもその調査は、人間に感染することができる他のウィルスが同じやり方で生き返るかもしれないことを示唆している。

 その上、地球温暖化が脅威を及ぼすのは、永久凍土層を融かすことだけではない。北極海の氷は融けているので、シベリアの北部海岸は海から接近しやすくなっている。その結果、金や鉱物の採鉱及び石油と天然ガスのための掘削を含んで、工業的開発が行われるようになった。

 ”現時点では、これらの地域はさびれており、永久凍土の深層はそのまま残っている”と、クラベリは言う。”しかし、これらの古代の層は、採鉱のための採掘や掘削作業によりむき出しになることがありうる。もし活性のウィルスがまだそこに存在すれば、それは深刻な惨事である”。

 巨大ウィルスはそのようなウィルスの突発にとって最も犯人らしく見える。  ”ほとんどのウィルスは、宿主細胞の外では、光、乾燥、又は自然に発生する生化学的分解のために、急速に不活性化する”と、クラベリは言う。例えば、もし彼らの DNA が修復不可能なダメージを受ければ、そのウィルスの感染性はなくなる。しかし、知られているウィルスの中で、巨大ウィルスは非常に頑強で、ほとんどこじ開けることが不可能である傾向がある”。

 クラベリは、北極に植民したまさに最初の人間からのウィルスが明らかになるであろうと言う。我々は、シベリアに住み、様々なウィルス性疾患だらけであったネアンデルタール人やデニソワ人のような大昔に絶滅したヒト族(hominin)からのウィルスさえ見ることができるであろう。3~4万年前のネアンデルタール人の遺跡がロシアに点在する。人の集団が何千年もの間、そこに住み、病気になり、死んだ。

 ”我々が絶滅したネアンデルタール人からウィルスを受け取ることができる可能性があるということは、ウィルスは地球上から’根絶できる’という考えは間違っており、我々に誤った安心感を与えることを示唆するものである”とクラベリは言う。”このことが、もしもの場合に備えて、ワクチンを備蓄すべきとする理由である”。

 2014年以来クラベリは、人に感染することができるウィルスと細菌の遺伝的記号を研究しつつ、永久凍土層の DNA 内容物を分析している。彼は、人間におそらく危険であるでろう多くの細菌の証拠を見つけている。細菌は、病原細菌及びウィルスが生成し、宿主に感染する能力を高める病原性因子を暗号化する DNA を持っている。

 クラベリのチームはまた、ヘルペスを含むウィルスに由来するように見える少数の DNA 塩基配列を発見した。しかし彼らはまだ、天然痘のどのような痕跡をも発見していない。その理由は明らかなように、彼らはその病原体のどのような蘇生をも試みなかった。

 人間から切り離された病原体は、氷や永久凍土層だけでなく、他の場所でも出現するらしく見える。

 2017年2月、NASA の科学者らは、メキシコの鉱山の洞窟にある結晶の内側に1~5万年前の細菌を発見したと発表した。

 その細菌はメキシコ北部ナイカにある鉱山の一部である結晶洞窟中で発見された。その洞窟は、数十万年の間に形成された多くの鉱物セレンの乳白色の結晶を含んでいる。

 細菌は結晶の小さな流水ポケットの内側で捕捉されたが、それらは取り出されると蘇生し、増殖し始めた。その微生物は、遺伝的にユニークであり、おそらく新たな種のようであったが、研究者らはまだこの調査についての発表を行っていない。


■レチュギヤ洞窟中の亜セレン酸塩形成

 さらにもっと古い細菌がニューメキシコ州にあるレチュギヤ洞窟の地下1,000フィート(約300メートル)で発見された(訳注3)。これらの細菌は、400万年以上の間、地表では見られなかった。

 その洞窟は決して太陽の光が当たらず、非常に隔離されており、地表からの水がその洞窟に達するのに約1万年かかる。

 それにもかかわらず、その細菌は、感染症対策の”最後の切り札”であるとみなされている薬剤を含んで、18種類の抗生物質に幾分、耐性を持つようになっていた。

 2016年12月に発表された研究で、研究者らは Paenibacillus sp. LC231 として知られる細菌が抗生物質の70%に耐性があり、それらの多くを完全に不活性にすることができることを発見した。

 その細菌は400万年の間、洞窟中に完全に隔離されたままであったので、それらは人間や人間の感染症治療に用いられる抗生物質に遭遇したことがなかった。そのことは、その抗生物質耐性は他のやり方で獲得したに違いないということを意味する。

 関係している科学者らは人を害さないその細菌は、抗生物質への耐性を自然に獲得した多くのうちのひとつである信じている。このことは、抗生物質耐性は数百万年、あるいは数十億年の間、方々に存在していたことを示唆する。

 明らかに、そのような古代の抗生物質耐性は、抗生物質の使用の結果として病院で獲得されたものではない。

 このようなことの理由は、真菌類、そしてその他の細菌でさえ、その多くの種類は、他の微生物に対して競争的優位性を得るために、抗生物質を天然に生成するためである。それはフレミングがペニシリンを最初に発見した方法である。すなわちペトリ皿の中の細菌は、そのひとつが抗生物質を排出するカビで汚染された後に、死ぬということである。

 食物がほとんどない洞窟では、生物は生き延びるためには冷酷にならざるをえない。パエニバチルス(Paenibacillus)のよな細菌は、ライバルの生物に殺されるのを避けるために抗生物質耐性を獲得しなくてはならなかったのかもしれない。

 このことが、細菌がなぜ細菌や真菌に由来する天然の抗生物質だけに耐性を持つのかを説明するであろう。その細菌は、人間が作った抗生物質にかつて遭遇したことはないので、それらには耐性を持っていない。

 ”我々の研究、そして他の人々の研究は、抗生物質耐性は新奇な概念ではないということを示唆している”と、オハイオ州のアクロン大学の微生物学者であり、この調査を率いたヘーゼル・バートンは言う。”我々の微生物は、400~700万年の間、表面種(surface species)から隔離されており、それらが持つ耐性は表面種に見られるものと遺伝的に同等である。このことは、これらの遺伝子は古く、治療のための人間の抗生物質使用から出現したものではないということを意味する”。" 

 パエニバチルス自体は人間に有害ではないが、原理的には、それはその抗生物質耐性を他の病原体に移すことはできる。しかし、それは地下 400メートルの岩盤の下に隔離されているので、そのようなことはありそうにない。

 それにもかかわらず、天然の抗生物質耐性はおそらく非常に広がっているので、永久凍土層の融解から出現する細菌の多くはすでにそれを持っているかもしれない。それに沿って、2011年の調査で、科学者らは、ロシアとカナダの間のベーリング地域の 3万年前の永久凍土層の中で発見された細菌から DNA を抽出した。彼らはβ-ラクタム系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質、及びグリコペプチド系抗生物質への耐性を暗号化する遺伝子を発見した。

■我々は、この全てについてどのくらい懸念すべきなのか?

 ひとつの主張は、永久凍土層病原体からのリスクは、本質的には知ることができず、したがって明らかに我々を懸念させるべきものではなく、その代わり、我々は気候変動からのもっと確立された脅威に焦点を合わせるべきであるというものである。例えば、地球が温暖化しており、マラリア、コレラ、デング熱のような”南”の疾病の病原体はより高い温度で繁栄するのだから、北の諸国はそれらの発生にもっと敏感になる必要があるというものである。

 それに対して、もう一方の展望は、我々はリスクを定量化することができないというだけの理由で、それを無視すべきではないというものである。

 ”我々の研究、及び他の人々の研究を考察すれば、病原性の微生物が生き返り、我々に感染するという見込みはゼロではない”と、クラベリは言う。”その可能性がどのくらいかはわからないが、それはありうることである。細菌に対して治療可能なのは、抗生物質、又は耐性菌、又はウィルスである。もし、病原体が長い間、人間と遭遇していないなら、我々の免疫系はその対応の用意ができていないであろう。だかろこそ、それは危険なのである”。


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絶滅危惧種のセンザンコウ、新型コロナウイルスに似たウイルスを保持

2020年03月28日 00時24分18秒 | Weblog
 
 
絶滅危惧種のセンザンコウ、新型コロナウイルスに似たウイルスを保持
2020年03月27日 BBCニュース
 
 
 密輸されたセンザンコウから、世界中で流行している新型コロナウイルスに類似したウイルスが検出された。学術誌「ネイチャー」に発表された研究で明らかになった。
 センザンコウは食用や伝統的な薬の材料になるため、世界で最も密売されている哺乳類の一種として絶滅危惧種に指定されている。
 研究チームは、センザンコウの取り扱いには「注意」が必要だと指摘。さらなるアウトブレイク(大流行)を防ぐため、野生動物の市場におけるセンザンコウの販売を厳しく禁止すべきだと訴えている。
また、野生のセンザンコウを監視し、今後のヒトへの感染リスクでどのような役割を担うかを理解する必要があると述べた。
 研究を主導した香港大学のトミー・ラム博士は、マレーシアから中国に密輸されたセンザンコウから、COVID-19の原因となっている新型ウイルスに関係する2種類のコロナウイルス群が見つかったと説明した。
「SARS-CoV-2(新型ウイルスの正式名称)を仲介したかどうかは確認できていないものの、今後、人畜共通の感染症を防ぐためには野生動物を生鮮食品市場で販売するのは厳しく禁止すべきだ」
 
 新型ウイルスが野生動物、恐らくはコウモリから他の動物、そしてヒトへと感染していったかはいまだ明らかになっていない。これまでにキクガシラコウモリやセンザンコウの名が挙げられているものの、正確な経路は不明だ。
 ラム博士は、マレーシア産の密輸されたセンザンコウからウイルスが見つかったことで、このセンザンコウがどこでウイルスに感染したかという疑問が生まれると指摘した。密輸中に中国のコウモリから感染したのか、それとも、本来の生息地である東南アジアだろうか。
 
野生動物の取引禁止の声
 
 自然保護活動家らは、この発見によってセンザンコウがさらなる危機に追い込まれる可能性があると危ぐしている。センザンコウのうろこは漢方薬の材料として大きな需要があるほか、その肉は高級品とされている。
 英カーディフ大学に所属し、マレーシアのダナウ・ジラン・フィールドセンターでセンザンコウの保護官を務めているエリザ・パンジャン氏は、「各国政府に違法な野生動物取引の取り締まりを行うよう、国際社会が圧力を掛けるべきだ」と訴えた。
 中国では、新型ウイルスの流行初期に、野生動物を食肉として消費することを禁じた。ヴェトナムも同じような措置を考えている。
 一方でロンドン動物学会のアンドリュー・カニンガム教授は、今回の研究から結論へと飛躍しないことが重要だと指摘した。
「今回検出されたコロナウイルスの出所は不明だ。センザンコウが元々持っているウイルスかもしれないし、捕獲から死ぬまでの間に他の動物からうつされたものかもしれない」
オックスフォード大学のダン・チャレンジャー博士も、センザンコウはさまざまなコロナウイルス群を保菌することで知られていると述べた。
「SARS-CoV-2の出所を特定するのは重要だ。今回のパンデミック(世界的流行)の発現を理解することができ、将来、似たような事態を防ぐことができる」
(英語記事 Pangolins carry strains related to new coronavirus

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