「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

アゼルバイジャン領ナゴルノ・カラバフの紛争は一応の停戦になりました<2023年9月

2023-09-23 10:22:39 | ロシアと周辺国

BBC
アゼルバイジャン、「対テロ作戦」開始24時間で「主権回復」宣言 アルメニアとの係争地めぐり
https://www.bbc.com/japanese/66863587
ロイター
アゼルバイジャン係争地、アルメニアが停戦に合意 死者200人か
2023年9月21日午前 10:03 GMT+92時間前更新
https://jp.reuters.com/world/russia/APKXAIV2T5KBBFEHV6BBUVK5H4-2023-09-20/

ナゴルノ・カラバフ戦争
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%90%E3%83%95%E6%88%A6%E4%BA%89

ナゴルノ・カラバフ紛争は、知らなかった時はアルメニアが被害者的な報道が多かったように思います。
しかし、最近コーカサス地方の地理や歴史に興味を持ち調べてみました。全然、持っていたイメージとは違いました。むしろ正反対でした。

アルメニアに同情的な西側のメデイアの情報操作によると思われます。
アゼルバイジャンがイスラム国家であること。
そして?
アルメニア人虐殺
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%90%E3%83%95%E6%88%A6%E4%BA%89
「19世紀末と20世紀初頭の二度にわたり、オスマン帝国領内でアルメニア人に対する大規模な虐殺が起きた」

これを持ち出してきて、オスマン・トルコ帝国とは完全に違うアゼルバイジャンにオスマン・トルコ帝国の残虐なイメージの刷り込みを行います。だから、アゼルバイジャンが残虐である・と言うイメージを持ちます。調べなければ、そのままでしょうね?
だから、ナゴルノ・カラバフ戦争でもアゼルバイジャンが残虐で悪いイメージを、私は持っていました。調べもせずにそう思っていました。

ところが、コーカサスを調べてみると話が正反対であることが分かりました。

旧ソ連崩壊後、アルメニアはナゴルノ・カラバフに軍事侵略をして傀儡政権を作りアゼルバイジャン人に残虐行為を働き(かなり酷いです・)アルメニア系以外の民族を居住地から追放して、更にその後周辺地域を軍事侵略してアルメニア系以外の民族を居住地から追放しました。だからその後遺症はまだ残っていてアゼルバイジャン国内には、国内難民が沢山います。元の居住地に戻れない人々が、沢山います。

なぜ小国のアルメニアが、アゼルバイジャンに軍事侵略して更に周辺地域に占領地を拡大できたかと言うとロシアの全面的な支援と援助があったからです。
「2020年ナゴルノ・カラバフ紛争」を見てもアルメニア軍は小国とは到底思えないほどの武器装備を持っていました。全部、ロシアが援助したものです。

国内が安定してトルコからの援助を受けたアゼルバイジャン軍は、徐々に強化され「2020年ナゴルノ・カラバフ紛争」はアゼルバイジャン軍の勝利に終わり、やっとナゴルノ・カラバフ地区周辺のアルメニアの占領地を奪還しました。
ロシアの仲介により、一応停戦しました。

しかし、まだ問題は残っていました。ナゴルノ・カラバフ地区に残っているアルメニア政府の傀儡を武装解除して追放しなければ、アゼルバイジャンの完全な勝利とは言えません。

今回は、アルメニアの傀儡勢力の降伏と言う形で停戦が成立しました。

これで、やっと30年以上に及ぶ紛争の勃発前の状況が回復されました。

今後、どうしようか?は、これからの話し合いであり、その時にこそ、残虐行為や報復行為を制限するためにアゼルバイジャンに働きかけをするべきです。結論、ロシアがアルメニアとグルになって、アルメニアの傀儡勢力を軍事支援していたために、紛争は長引き解決のめどすら立ちませんでした。

アルメニアは、ロシアに全面的に頼ってこの紛争を継続してきたのです。今回は、ロシアは手を引きました。ウクライナとの戦争を抱えて、ここで更に軍事紛争に介入する余力は、ないからです。
結果として、アルメニアはロシアに見捨てられることになりました。虎の威を借りるキツネは、虎が去れば大人しくするしか道は、ありません。

これが、極ごく大雑把な30年以上に及んだナゴルノ・カラバフの紛争の流れです。

この大雑把な分だけでも知っている人は、どれだけいるでしょうか?

メデイアの報道は、出来る限り中立であるべきだと、しみじみ思いました。

アメリカ政府は、こうであるにも関わらずアルメニアを支持しています。【右倣】の日本政府も、アルメニア支持です。果たしてこのような経緯や周辺国家の多数意見を理解しているのかどうか?
周辺国家の多数意見は、アゼルバイジャン支持です。
ロシアと同じように切り取り強盗をやったアルメニアを支持できるはずが、ないでしょう?


※関連記事
アルメニア側、ロシアの停戦案を受け入れ ナゴルノ・カラバフでアゼルバイジャンが「対テロ作戦」
2023.09.21 Thu posted at 08:30 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35209326.html
アゼルバイジャンが勝利宣言 アルメニアではデモ ナゴルノカラバフ
2023年9月21日 14:05 発信地:バクー/アゼルバイジャン [ アゼルバイジャン アルメニア ロシア ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3482556?cx_part=top_topstory&cx_position=2

バイデン米大統領、アルメニア人殺害を「ジェノサイド」と認定 トルコは反発
2021.04.25 Sun posted at 12:33 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35169897.html

アルメニアとアゼルバイジャンが停戦合意 ロシアが仲介
2020年11月10日
https://www.bbc.com/japanese/54884236

ナゴルノ・カラバフの死者は「5千人近い」 プーチン氏が説明
2020年10月23日
https://www.bbc.com/japanese/54655863

アルメニアとアゼルバイジャンの紛争、攻撃された双方の市民の思い
2020年10月14日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-54534282

アゼルバイジャンとアルメニア、戦闘の理由は
2020年10月10日
https://www.bbc.com/japanese/video-54474916

アゼルバイジャン大統領、「アルメニア軍撤退まで」戦うと表明
2020年10月1日
https://www.bbc.com/japanese/54366959

※ほとんど見かけない、紛争の初めのころを書いた記事。
『アゼルバイジャンとアルメニアで因縁の戦いが再燃した訳』
2020年10月6日(火)19時30分
ジェームズ・パーマー(フォーリン・ポリシー誌シニアエディター)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/post-94638.php



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