天台寺門修験

修験道の教義は如何に

密教法具2  金剛鈴(こんごうれい)

2011年05月12日 18時38分30秒 | 密教仏具

金剛鈴は、金剛杵の一方の把(は)に近く鈴をつらねたものをいう。その妙(たえ)なる音を発して、仏を歓喜せんとしたものである。

『日本の美術  仏具   蔵田 蔵編 至文堂』 

その鋒のかずによって、独鈷鈴、三鈷鈴、四鈷鈴、五鈷鈴、九鈷鈴、宝珠鈴、塔鈴あり。


密教法具1  金剛杵(こんごうしょ)

2011年05月12日 17時30分14秒 | 密教仏具

密教法具は、平安時代に、最澄(天台)、空海(真言)によって日本にはいってきた。平安時代以降、各宗派には独自の法具を伝えるものがある。

金剛杵(こんごしょ)は、杵(きね)の形をして、その両端に鋭い刃をつけるのが基本形である。初期の金剛杵、ことに独鈷杵(とっこしょ)や三鈷杵(さんこしょ)の鋭いことは武器であったことを示すが、これが象徴になり、精神的に煩悩をやぶり、本来の仏性の顕現に資せんとするための法具である。その両端の鋭い鋒のかずによって、独鈷杵、三鈷杵、五鈷杵、九鈷杵とあり、特殊な形のものに宝珠杵(ほうじゅしょ)・塔杵(とうしょ)とある。

『日本の美術  仏具   蔵田 蔵編 至文堂』

独鈷杵

三鈷杵

五鈷杵


山伏問答18

2011年05月12日 13時07分39秒 | 山伏問答

 

地下足袋

手甲

 脚半

問者

「さて八つ目の草鞋とは。」

さてやつめのわらじとは。

答者

「八葉の蓮台を踏むの心なり。」

はちようのれんだいをふむのこころなり。

問者

「先程よりのお答へ一一疑ひなし、然らばお通り候へ。」

さきほどよりのおこたへいちいちうたがひなし、しからばおとうりそうらへ。


山伏問答17

2011年05月12日 12時50分15秒 | 山伏問答

問者

「斑蓋の義如何。」

はんがいのぎいかん。

答者

「是れ佛頂荘厳の天蓋にして慈悲覆護の形相なり、周圍の五尺は五智円満、大日法身の義、頂上の八葉は母胎八分の肉蓮即ち生佛一如の理を顕すなり。」

これぶっちょうしょうごんのてんがいにしてじひふくごのきょうそうなり、しゅういのごしゃくはごちえんまん、だいにちほっしんのぎ、ちょうじょうのはちようはぼたいはちぶんのにくれんすなわちしょうぶついちにょのりをあらわすなり。


山伏問答16

2011年05月12日 12時25分09秒 | 山伏問答

問者

 扇の義は如何に。」

ほうきせんのぎはいかに。

答者

 扇とは其の昔神變大菩薩、孔雀明王の呪密を持し、天仙の妙を得て幾多の霊験を證得し給ひ、或いは五色の雲に乘りて、霊峯を修行、諸佛を供養し、悪鬼を教化し給ひたるに象りたるなり。

ほうきせんとはそのむかしじんべんだいぼさつ、くじゃくみょうおうのじゅみつをじし、てんせんのみょうをえていくたのれいけんをしょうとくしたまひ、あるいはごしきのくもにのりて、れいぶをしゅぎょう、しょぶつをくようし、あっきをきょうけしたまひたるにかたどりたるなり。


山伏問答15

2011年05月12日 11時56分08秒 | 山伏問答

問者

「左手にもちたる最多角念珠の義は如何に。」

ひだりてにもちたるいらたかねんじゅのぎはいかに。

答者

最多角念珠とは修験専用のものにして、是れ實相眞如の宝珠なり、百八の珠は百八煩悩を表はし、之れを磨転するときは百八尊の佛となる、是れ即ち煩悩即菩提の義にして角多きが故に最多角と名づく。」

いらたかねんじゅとはしゅげんせんようのものにして、これじっそうしんにょのほうしゅなり、ひゃくはちのたまはひゃくはちぼんのうをあらはし、これをまてんするときはひゃくはちそんのほとけとなる、これすなわちぼんのうそくぼだいのぎにしてかどおおきがゆえにいらたかとなずく。