問者
「肩にかけたる結袈裟の義は。」
かたにかけたるゆいげさのぎは。
答者
「是れ即ち修験専用の袈裟にして、九條袈裟を折畳みたるものなり。九條は九界を表じ、行者は佛界なるが故に十界一如慈悲忍辱、佛性不変の表示なり。又その形ち山の字を結びたる三股は三身即一の深義にして、六総なるは六波羅密の聖位を顕わすものなり。」
これすなわちしゅげんせんようのけさにして、くじょうげさをおりたたみたるものなり。くじょうはくかいをひょうじ、ぎょうじゃはぶっかいなるがゆえにじゅっかいいちにょ、じひにんにく、ぶっしょうふへんのひょうじなり。またそのかたちやまのじをむすびたるみつまたはさんじんそくいちのしんぎにして、むつぶさなるはろっぱらみつのしょういをあらわすものなり。