2連敗同士の対局ということで観戦記なしなので、いつもより多い4図で解説します。丸山九段の先手で角換わり腰掛銀に。
いつもの先後同型ではなく▲丸山九段の注文で▲7五歩△3五歩と位を取る珍しい形に。1図から▲4七銀△3三銀▲2五歩△4五歩と練習将棋でもやったことがない戦いになりました。
6六の銀は4六にいて、△6五歩と歩をぶつけて▲5七銀と引き△6六歩▲同銀右となったところ。
2図から△8六歩▲同歩△3九角として△6六角成▲同銀△8六飛の十字飛車を狙う予定だったのですが△3九角に平凡に▲4四飛でどうも悪そうなので長考。6六に銀を呼んだからには△3九角を打たないとおかしいので打とうかとも思ったのですが、筋を通して局面が悪くなっても仕方がないので38分で△4三銀右と自重。
自重が功を奏して3図の攻めはやや無理筋で後手優勢。次に▲1四角△同玉▲1五飛となれば竜が出来て攻めが繋がります。
ここで△2七角と打って▲4八飛(▲2八飛は△4九角成が1六に利く)△3四銀引▲6九角△4五角成なら良かったようなのですが実戦は△1六角と打ってしまったので▲同角△同歩▲1五歩△同香▲2六角と強引に香を取りに来られておかしくしました。端の香を角で取って強引に突破するのは良く出てくる手筋なのに軽視しました。
この後、手にならないはずの攻めが手になってしまったので落胆して悪手を指し、逆転されました。「悪手が悪手を呼ぶ」っていうやつです。
▲4一銀に△8四香とプレッシャーを掛けたところ。
ここで▲丸山九段は13分使って1分将棋になり▲5四歩と打ちましたがその瞬間に△3四歩と角を催促して混戦に。4図では平凡に▲4四歩と打って△3四銀が角取りになりますが▲1二歩成△3三玉(△同玉は▲3二銀成)▲6八角と一回緩めて先手優勢を持続できていました。
この後、こちらも残り2分になって読み切れていませんでしたが、最後は嫌だった手を逃してもらって勝ち。残り時間は▲1分△2分でした。
リーグ成績1勝2敗に。3連敗にならずにホッとしました。新年度は2連勝と好スタートが切れましたが、4月の対局はこれで終わり。
5月は大和証券杯(3日)、王位リーグ4、5回戦、の3局は確定であと王座戦の2回戦と銀河戦の収録が入るかどうか、といったところです。6月からは順位戦も始まるので、対局がないとは言え、緊張感を切らさずに過ごそうと思います。