ネット中継は第19期竜王戦中継サイトと第19期竜王戦中継ブログです。衛星放送もあります。
引き続き良い将棋が指せるよう、頑張って来ます
帰宅しました。詳細は竜王戦中継サイトの棋譜再現に詳しく出ているのでそちらを見て頂ければと思います。
1日目:矢倉は予想通り。34手目△7三銀は▲4八銀が動けないこの一瞬に動けると判断したものですが直後に予定変更があり失敗に終わりました。40手目、42手目は△6四歩と突けないとおかしいのですが▲同歩△同銀▲6五歩で困ります。△8五歩型ならば△7五銀▲7六歩△8四銀で銀が死なないのですが。よって42手目は△7五角としましたが角が出たり引いたりで手損になってしまい先攻されるつまらない展開に。
52手目△3五同銀を封じ手に。夕食後に封じ手以降を考えたのですが▲同角△2七銀▲3九飛に△3八歩は▲2九飛△3六銀成▲6八角で△3七成銀と取ると▲4六角と両取りに出られてしまいます。しばらくは良い案が浮かばなかったのですが、ふと本譜の順がひらめきました。58手目△3六歩の局面はそんなに悪くなさそうな気がしていました。
2日目:58手目までスラスラと進みました。ここで佐藤棋聖が大長考。▲2八飛と取るのは△3七歩成で「銀」と「桂+と金」の交換。以下飛が逃げれば△3六とと引いて手厚い形です。
59手目以下の手順にはビックリしましたが飛がもらえるので簡単には負けないと思っていました。64手目△4八とは攻め合いを目指した手ですが、本譜はどうも少しづつ遅れているので△6一飛と引いて受けに回るべきでした。
そして85手目▲5二角。ここで70分の長考。予定では本譜のように進めて95手目で▲4四金△2一桂▲3三金打△同桂▲同金△2一玉▲2三馬。94手目△2二玉で△3二玉と△4二玉は▲4四金で受けなし。
ここで△7九銀から先手玉が詰み。と思っていたのですが・・・
この局面がいくら考えても詰みません。これだけ持っていて△7八歩も打てるので詰みそうなのですが。他の手では88手目△6六桂も考えましたがいかにも負けそう。参考図は詰みませんが先手としても怖いところ。佐藤棋聖はほとんど自玉に視線をやっていないので別の順で来られる可能性もあると思い残り24分まで考えて進めることにしました。
95手目は▲4四金ではなく▲3三金でした。この手は△3一玉▲2三馬△2一銀▲4三歩△5一銀で受け切れると読んで打ち切ったのですが97手目▲4三馬がありました。指された瞬間、血の気が引きましたが△2一角と打って頑張りました。
101手目▲3四飛を佐藤棋聖は悔やまれていました。こちらとしては本譜のように進めるのでは角を取られてしまうので負けだと感じていました。
116手目は△9四歩と受けるのが最善だった可能性が高いです。この終盤戦で端の付き合いとは・・・。この手が有力だと感想戦で判明した時、将棋の深さに感動してしまいました。本譜の△7二銀は「桂ゼット(桂さえ渡さなければ詰まない形)」にしてその瞬間に勝負をかける手。
しかし駒が足りないので120手目△8五桂と打った時は負けだと思っていました。実際、▲7九金なら負けでした。後で考えると▲7四竜でも先手玉が詰まない気がしますが▲7九金や▲7九銀で手固く勝てそうな局面なので、僕も考えていませんし佐藤棋聖も検討陣も読まなかったようで感想戦では触れられませんでした。
124手目、△7九角と打ち込んだ時には読み切れていませんでしたが考えているうちに130手目△6七銀で受けにくいことを発見。▲同金なら△7七桂不成▲同桂△5七桂▲5九玉△4九桂成(参考図)でピッタリ。
この変化が詰みなので勝ちになっているのではないかと思いました。勝ったと思ったのは最後の最後です。第2局に続いて指していて痺れる双方1分将棋の終盤戦でした。これで1勝2敗に。佐藤棋聖にはしばらく勝っていなかったのでホッとしました。第4局以降も良い将棋が指せるように頑張ります。