2018年08月10日
ユーザー 各位
拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
さて、ロシア漁業者の漁獲割当が来年2019年に更新されるにあたり、過去の漁獲実績を考慮する ”歴史的原則”が承認されているものの、カニについては、その対象割合、”投資クオータ”、“オークションによる配分”との整合性が、まだ明確になっていません。この問題について2018年6月21日、副首相ゴルデーエフが会議を開催したのに引き続き、翌22日は、首相メドヴェージェフが業界を交えず会合を行いました。会議に関する公式的な内容は確認されていませんが、①投資目的のためのオークション50%、②“投資クオータ”20%と完全なオークション30%の2案が検討されたとのことです。一方で、これらのオークションの拡大による産業界への悪影響が懸念されています。南クリールの先行発展特区“ТОР”(Территории Опережающего Развития)を利用した色丹島の漁業コンビナート”Островной”(アストロブノイ)のプロジェクトへの投資家グループの利益構成は60%をカニ漁業が占めており、オークションのリスクから計画が危険にさらされている等が伝えられているところです。
今月号においては、大きな問題に発展しているカニの漁獲割当配分に関するこれらの情報を集約しTopNewsとしてご報告申し上げます。
なお、ロシア大統領プーチンは2018年6月22日、クレムリンで韓国大統領ムン・ジェインと首脳会談を行い、漁業分野の協力強化等について合意しました。関連情報もあわせてお知らせ申し上げます。
敬具
(国際漁業対策事業部;原口聖二)
Contents
TopNews カニ漁獲割当問題 オークションに漁業者が抗議行動
・カニ漁獲割当問題 ヴァルペが緊急会合を予定(カニ漁獲割当配分問題関連外5件)
・15年間の漁獲割当配分申請審査作業 政府間協定海域も含む(漁業政策および漁業協定関連等外9件)
・投資クオータのプロジェクト選定特別委員会から独占禁止庁が外れる(投資クオータ関連)
・ロシア極東科学操業評議会 オホーツク海スケトウダラ操業を論議(ロシア漁業者底魚等操業関連外4件)
・太平洋サケマス漁獲量が5万400トンとなる(太平洋サケマス操業関連外14件)
・ロシア漁業者イワシ・サバ操業概況(ロシア イワシ・サバ操業関連外3件)
・ロシア漁業者サンマ操業概況(ロシア サンマ操業関連外1件)
・サハリン国境警備局に新たな警備艇が配備される”Дозорный”(FOC/IUU取締情報関連外1件)
・国後島フィッシュミール工場建設のラインがタイで完成する(その他ロシア漁業関連情報等外13件)
・韓国EEZのTAC 西海の大型トロール漁船にイカ試験設定 (韓国スケトウダラ等市場関連外1件)
計62オリジナル報告
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