2016年10月25日
ウラヂオストク発
[ロ日漁業科学者会議が開催される]
2016年10月17日から同21日までの間、東京においてロ日漁業科学者会議が開催されたとロシア太平洋海洋漁業研究所チンロセンターが発表した。
ロシア側は同研究所のほかサハリン海洋漁業研究所サフニロ、カムチャツカ海洋漁業研究所カムニロ、日本側は北海道区水産研究所の代表者らが出席した。
会議は、第32回ロ日漁業委員会並びに第32回ロ日漁業合同委員会の枠組みの中で開催され、太平洋サケマス、サンマ、イワシ、サバ、そしてスケトウダラ等、両国の国境をまたがる水棲生物資源の状況等について協議が行われた。
表層魚のイワシ・サバについて、この5ケ年、太平洋サケマス同様、資源が増加に傾向にあると指摘がされた。
太平洋サケマスについては2000年代の終わりから顕著になり、2009年、2011年、そして2012年にピークとなり、非常に良好な結果を残している。
今年2016年についても漁期開始から10月初めまでに42万7,000トンの太平洋サケマスが生産されている。
また、ロシアと日本、そして北太平洋公海海域での近年のサンマの漁獲量の減少については、資源量の減少と海洋環境の変化が指摘された。
当該漁場の水温は高く、イワシ・サバの出現がサンマ資源に影響を与えている。
今年2016年漁期開始から10月初めまでにイワシ6,700トン、サバ4,600トンが漁獲されている。
なお、このほか会議では、スケトウダラ、イカ、そしてニシンの資源動向について協議が行われた。