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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

北朝鮮漁業 金正恩の行き過ぎた水産物調達目標 漁船相次ぐ漂流

2014-06-25 03:25:50 | 日記

2014年06月24日
韓国発 中央日報 記者イ・ヨンジョン
[北朝鮮漁業 金正恩の行き過ぎた水産物調達目標 漁船相次ぐ漂流]
北朝鮮住民を乗せた船舶が南に漂流してくる場合がどんどん増えている。今月中旬、独島(ドクト、日本名・竹島)付近で沈没した2トンの北朝鮮漁船に乗った5人が韓国海上警察船に劇的に救助された。20~40代男性である彼らは全員北に帰った。先月末には鬱陵島(ウルルンド)近隣で3人が救助した。亡命を希望した2人を除いて1人だけ板門店(パンムンジョム)を越えて帰還した。
昨年11月下旬、延坪島(ヨンピョンド)近海を飛んでいた駐韓米軍ヘリコプターは木船に乗って漂流していた北朝鮮住民1人の動きを捕らえた。寒さと空腹に加え、相当時間海をさすらっていた彼は重い病にかかっている状態だったという。一緒に乗っていた2人はすでに死んだ状態だったというので、どれほど切迫していたか推察される。この住民を救おうとと韓米軍当局は緊急作戦を広展開した。2011年アデン湾で銃撃を受けた「三湖(サムホ)ジュエリー号」のソク・ヘギュン船長の治療を担当したイ・ククジョン亜洲(アジュ)大学医学部教授が急きょ参加して命を助けた。このような代表的事例の他に海上で緊急救護措置を取った後、燃料と食糧・飲料水(食用水)などをのせて北側の水域に引き渡す場合も少なくないという。
なぜこうしたことが最近になって頻繁になったのか、関心が高まったところで政府関係者からその内幕を内々に聞くことができた。それは「金正恩の魚愛のため」というのです。亡命住民を調査する過程でこのような事実を把握できたそうだ。
そうすると金正恩第1書記が水産物生産を増やせと強く催促しているのが思い起こされる。今年、金正恩が初めて公開活動したのも東海(トンヘ、日本名・日本海)海岸元山(ウォンサン)地域の水産物冷凍施設だ。1月6日にそこを訪問して冷凍処理された魚がぎっしりと詰まっている合間から笑いを見せた金正恩は魚の供給に対する特別指示を下す。「全国の育児院(乳児院)と愛育院(孤児院)、初等および中等学院、養老院に1年365日1日も欠かさずに魚を供給せよ」という内容だ。最高司令官を兼ねた金正恩は「人民軍がこの事業を引き受けよ」と言って軍部が責任を負うことを命令したのだ。金正恩は老若男女の区別なく1日1人当たり魚を300グラム食べさせるよう供給を命じたのだ。魚をたくさん食べると言われている日本人の1日摂取量が100グラム水準だというので、少し行き過ぎた目標提示ではないかという気がする。
ともかく金正恩の訪問後、この冷凍施設は「1月8日水産事業所」に様変わりした。最新船舶と冷凍倉庫、数百メートルの埠頭などを備えた現代的施設だ。金正恩が自分の誕生日を取って工場の名前をつけたことから格別の関心が伺える。4月30日に操業式を行った翌日、労働新聞は「最高司令官が提示した漁獲量目標を必ず遂行する海の漁労決死隊になろう」と強調する。ここまでくると、なぜ無茶な出漁が行われエンジン故障と漂流につながったのかという説明がつく。事実、北朝鮮住民が乗った船舶は1トン未満の古い木船がほとんどだ。救助の後、船舶を韓国艦艇につないで曳行すると浸水したり壊れたりする場合が少なくないという。
救助された北朝鮮住民は宿泊可能な保安施設に滞在して関係当局の調査を受ける。冷戦時期に体制対決をしていた時は亡命を説得する作業もあったという。韓国体制の発展の姿を見せる映像・資料を強制的に見せたり、デパートやビルの森を見学させたりした後、北朝鮮の宣伝が偽りだと悟らせるやり方だろう。しかし、最近は本人の意志を尊重するという。
板門店で行われる、住民の北への送還手続きは意外に簡単だ。軍事境界線上にかけて建てられた中立国監督委事務室の側の10センチメートル程度の高さのコンクリート境界石の両側で韓国、北朝鮮連絡官が身柄を確認してやりとりする形だ。北側へ渡る直前、韓国の連絡官は「○○さん、自由意志により戻るのですか?」と尋ねる。すると北朝鮮住民は「はい」と低く答えて移動する。一部住民は境界石に立って南側に向かって「金正恩元帥様万歳!」と叫ぶ場合もある。政府関係者は「北側に戻れば処罰を受ける可能性があるという憂慮のために過剰忠誠を表わさなければならない、避けられない選択だと判断して止めはしない」と説明する。
肉類が不足した北朝鮮で、魚でたんぱく質を補充させようとする努力は金正日(キム・ジョンイル)総書記の時からあった。94年7月の金日成(キム・イルソン)死亡直後、200万~300万人が餓死したという「苦難の行軍」には「草を肉に変えよう」というスローガンが登場した。ウサギとヤギ育てることを奨励したものだが、成果を上げることができなかった。外来産の熱帯ナマズを大々的に供給する方に方向を定めたが住民の食欲をひきつけることができず失敗した。
金正恩執権以後、吹き付ける魚熱風に北朝鮮全域が騒がしくなっている。金正恩が最新型漁船「紅葉号」を建造させた後、年間漁獲高が8倍になったという話も登場している。

(関連過去情報)

2014年06月06日 モスクワ発
[金正恩が西海岸のエビの漁獲を祝福]
ロシア水産業界紙は、北朝鮮半島西海岸において漁業者が2ケ月間で2万4,000トンのエビを漁獲したことを、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が祝福した旨地元紙が報じたと伝えた。
この漁業の成功の要因は、賢明な北朝鮮の指導者のリーダーシップだとしている。
金正恩は、国内での水産物の生産に強い関心を示していて、漁業に特化した軍傘下の水産事業所の視察と指導を続けており、漁船、漁具等の寄贈も行っているほか、水産物の安定供給のため、大規模な栽培・養殖漁業の開発も提唱している。
なお、金正恩は今年2014年1月に、孤児院、小中学校のほか、特別養護老人ホームへの魚の供給を増加させるよう命令した経緯にある。

2014年04月26日 モスクワ発
[金正恩が軍傘下“1月8日記念水産事業所”を視察]
朝鮮労働党第1書記、共和国国防委員会第1委員長、朝鮮人民軍最高司令官の金正恩が、"1月8日水産事業所"の現地視察をしたとロシア業界紙は伝えた。
金正恩は、“1月8日水産事業所”の港湾施設、新造漁船、隣接する水産業従事者のための住居建設の進捗状況等を確認し、この事業所の成功へ向けスピーチを行った。

 

 

 



2014年01月08日 モスクワ発
[金正恩が軍に対して魚の供給の増加を命令]
ロシア水産業界紙は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が、軍第534部隊に新設された近代的な水産物製品冷凍プラントを視察し、孤児院、小中学校のほか、特別養護老人ホームへの魚の供給を増加させるよう命令したと伝えた。
北朝鮮では昨年2013年12月にも、水産部門の活性化を目指して、漁業で模範を示した貢献者などを集めた会議が開かれた。
”人民軍水産部門熱誠者会議”と名づけられた会合には、崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮人民軍総政治局長や張正男(チャン・ジョンナム)人民武力部長など軍の関係者や漁業で模範を示した労働者らが出席し、金正恩が掲げる水産業活性化に向けた決意が確認された。
金正恩は、国内での水産物の生産に強い関心を示していて、漁業に特化した軍傘下の水産事業所の視察と指導を続けており、漁船、漁具等の寄贈も行っている。
また、金正恩は水産物の安定供給のため、繰り返し、大規模な栽培・養殖漁業の開発を提唱している。

2013年12月23日 韓国発
[金正恩が軍傘下の水産事業所を視察]
北朝鮮軍には時ならぬ”紅葉”ブームが起きている。
軍部隊傘下で働く”8月25日水産事業所”は1年で1,000トンの魚しか漁獲できなかったが、今年2013年は、5月からの6カ月間に4,000トンを生産する成果を上げた。
これは金正恩が5月に”紅葉号”と名付けた新しい漁船を与えたことが大きな役割をしたという主張を国営メディアが大々的に報じている。
労働新聞は”紅葉”と関連した論説を全面にわたり掲載し金正恩のおかげで水産事業所が魚を捕まえる成果を出したと主張した。
北朝鮮は12月21日に、平壌の軍部隊傘下で働く水産部門関係者を集め熱誠者会議も開催した。

2013年12月19日 韓国発 聯合ニュース
[金正恩が朝鮮人民軍へ漁船、魚探等を寄贈]
北朝鮮で張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長が処刑された後、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が軍人と住民の気持ちをつかむための活動を活発化している。
朝鮮労働党機関紙の労働新聞は2013年12月19日、金第1書記が朝鮮人民軍のホ・チョルス所属部隊に漁船や魚群探知機、冷凍車などを贈ったと伝えた。
これは軍人の福利厚生を担う「後方事業」への関心を示すことが目的とみられる。
北朝鮮メディアは2013年12月16日にも、金第1書記が第313軍部隊の水産事業所を訪れ後方事業に強い関心を示したと報じた。
また、金第1書記は模範的な住民に感謝の言葉を積極的に伝えている。
労働新聞は、金第1書記が「党と首領への忠実さをもち、良いことをした労働者らに謝意を伝えた」と報じた。
今年は江原道の開墾事業や金日成総合大学の教育者住宅建設事業などの大型建設事業で模範的だった労働者や、重体の軍人の治療に当たった医療関係者らにも感謝の言葉が伝えられた。
韓国の専門家は「金第1書記は北朝鮮内部の動揺を収拾するため、しばらくは軍人と住民の生活に配慮する姿を見せようと努めるだろう」と話した。




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