今日は台風は上陸していないけれど、台風一過で広がる青空に
似た空が広がった真夏日でした。夕暮れ、東の空から黄身餡色の
満月が芳醇さを香らせて昇って来ました。
輪郭はシャープで、月とその周りに広がる宇宙空間の境目を
私に知らせてくれます。そばには知らぬ間に一番星。夏は宵、
気温も湿度も高いですが、日差しが止むだけでもその言葉は
真だと思われます。
ところが眼鏡を月も一番星も何もかも、輪郭を失い、アヤフヤに
なって全く別物となります。全く、全く、全く別物。
眼鏡を掛け始めて16年ほど、その間中、私はレンズ越しでしか
世界を正しく見ることが出来なくなりました。いや、レンズ越し
という時点で正しくない、全てのものが「作り物」なのかも
知れませんが。
大人になるにつれて、単なる「視力矯正器」だった眼鏡は
「仮面」の役割を果たしていることにも気がつきました。
眼鏡を掛けていれば、本心を見られることも内容に思うのです。
私自身も、眼鏡を掛けている私を演じているような気分に
なります。眼鏡を掛けている間中、本当の私は心のどこぞで
眠っているのです。
もちろん「視力矯正器」としての使用が主目的ですけれどね。
レンズの外に「事実」。
レンズの中に「真実」。
レンズの内に「欺瞞」。
死ぬまでそれらを内包しながら、私は眼鏡を掛け続けるのでしょう。
似た空が広がった真夏日でした。夕暮れ、東の空から黄身餡色の
満月が芳醇さを香らせて昇って来ました。
輪郭はシャープで、月とその周りに広がる宇宙空間の境目を
私に知らせてくれます。そばには知らぬ間に一番星。夏は宵、
気温も湿度も高いですが、日差しが止むだけでもその言葉は
真だと思われます。
ところが眼鏡を月も一番星も何もかも、輪郭を失い、アヤフヤに
なって全く別物となります。全く、全く、全く別物。
眼鏡を掛け始めて16年ほど、その間中、私はレンズ越しでしか
世界を正しく見ることが出来なくなりました。いや、レンズ越し
という時点で正しくない、全てのものが「作り物」なのかも
知れませんが。
大人になるにつれて、単なる「視力矯正器」だった眼鏡は
「仮面」の役割を果たしていることにも気がつきました。
眼鏡を掛けていれば、本心を見られることも内容に思うのです。
私自身も、眼鏡を掛けている私を演じているような気分に
なります。眼鏡を掛けている間中、本当の私は心のどこぞで
眠っているのです。
もちろん「視力矯正器」としての使用が主目的ですけれどね。
レンズの外に「事実」。
レンズの中に「真実」。
レンズの内に「欺瞞」。
死ぬまでそれらを内包しながら、私は眼鏡を掛け続けるのでしょう。